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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.57 ブング・ジャムの2021年ベストバイ文具はコレだ!(その1)

本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。

今回は、ブング・ジャムのみなさんに2021年のベストバイ文具を紹介してもらいました。

第1回目は、高畑編集長のベストバイ文具「ユニボールワンF」(三菱鉛筆)です。

写真右からきだてさん、他故さん、高畑編集長*2021年11月9日撮影
*鼎談は2021年12月5日にリモートで行われました。

ボールペンの新ジャンルを確立!

ユニボールワンF.jpg

ユニボールワンF(三菱鉛筆)

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――今回は、年末恒例のみなさんのベストバイ文具をご紹介いただきます。まずは、高畑編集長からお願いします。

【高畑】「ユニボールワンF」です。今年は色々ありましたけど、ボールペンの当たり年だったなと思って。

【きだて】特に、下半期の新発売ラッシュはすごかったよね。

【高畑】そう。こうやって収録している間にも、まだベストバイがひっくり返る可能性がありつつなんだけど。このタイミングでこれだけ出されても、俺たちはどう紹介すればいいんだよみたいな話になってるんですけど(笑)。正月休みがあるからYouTube動画作れないでしょ、と思いながら見てるんだけど(苦笑)。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】後半に新製品が集中しているんだけども、その最初でもあるかなと思うんだよね。「ユニボールワンF」は、ボールペンの中の新しいジャンルというのかな。なかったわけじゃないけど、顕著に「新しいジャンルだよ」というのを宣言しているので、今年は影響力が大きかったんじゃないかなと思って、これをベストバイに選びました。

――なるほど。

【高畑】去年「ユニボールワン」が出てそれだけでもすごかったんだけど、最低普及価格のアイテムから、もうちょっとランクを上げて300円代という、高すぎないアンダー500円のところを、はっきりとかたちにしたのがこの「ユニボールワンF」だったかなという気がします。

【きだて】これに関しては、300円という価格帯が面白かったんだよね。

【他故】そうだよね。

【きだて】100円から500円に飛ばずに、エアポケットのように空いていた300円という価格にポコッと収まった感があって。

【他故】300円のボールペンって、割と「売れない」というイメージがあったんだよね。

【高畑】実は、300円のアイテムがこれまで各社になかったわけじゃないんだよね。300円にするために、「スラリ300」みたいにメタル軸にしてみるとか。あと、逆に「アクロ300」の場合は、「アクロ1000」に対する安い方のバージョンだったりするじゃない。

【他故】1,000円クラスから落ちてきたわけだからね。

【高畑】そうやって今までなかったわけじゃないんだけど、ここのところは今まで中途半端で。100円、150円のペンは、「安いからドンドン買えるよね」と消費されていくものだし、「ちゃんとしたペンですよ」という感じで高級ペンとして使うとしたら1,000円切っているペンというのは格が足りないというか、仕上がり感としてはちょっと安い。ギフトにするには値段が安すぎるから自分使いのペンなんだけど、機能性が加わるでもなく、なんともぼんやりしたところで、いまいちだったかなと思う。

【きだて】そうなんだよな。自分用で100円、150円で満足できていたわけじゃない。一般の人は、重心とかそういうところに無頓着だったわけで。それを「300円で満足できるようにしました」と言ってもしょうがないというか。

【高畑】これまでは、重心の位置とかじゃないんだよ。高級感を出すために300円のものを作ってたんだよ。これまでの300円ってどのブランドも高級感を出すために「材料を贅沢にしました」感があるんだよ。メタル軸だけど、特に他には機能がなくて、クリップとかはちょっと安っぽくてみたいな、割かしそんな感じで。

【他故】うん。

【高畑】それで、1,000円とか2,000円を出すと、「良いやつですよ」という感じで差別化できる。これまでは10倍法則というのがあって、100円の「サラサクリップ」に対して「サラサグランド」が1,000円なんだよ。それで、200円の「エナージェル」に対して、「エナージェルフィログラフィ」が2,000円なんだよ。10倍価格帯で、「これはしっかり級ペンですよ」「大人の見せペンですよ」という展開の仕方があったんだけど、今回はそれとは違う、どっちかというとギミックとか機能とかで300円という価格帯を攻めようとしてきているのね。

【きだて】そうね。そこが今までに無かった話ってことで。

【高畑】そこが、ちょっと違うと思う。いわゆる、「光る」とか「防水」とかではなくて、純粋に書き心地を、重量バランスだったりとか、本体のデザインだったりとか、そういうところにもってきているじゃない。そんなところが面白いなと思うので、新しい攻め方だなという気がする。「ユニボールワンF」に関しては、300円にしては出来が良すぎたかな。

【きだて】見た目的にはプラ軸じゃん。見た目の部分でいうと、明らかに高級なラインではないんだよね。

【高畑】そうそう。

【きだて】ところが実際に握ってみると、明らかに100円台のものとは格が違うな、というのが分かるのが面白くて。こういうリッチさの演出ってのもあるんだ、というのがね。

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ペン先に金属パーツを内蔵しており、低重心で安定したよりなめら かな書き味を実現。


【高畑】このリッチさの演出というのが、多分この前には「ブレン」があったと思うのよ。「ブレン」が出たときに、「えっ、これ150円なの。300円じゃないの」というので割と騒いでいたと思うんだけど、それをちょうど300円ということにすることで、割かし金属パーツも使えるしみたいな自由度も上がったので、そこら辺がだいぶきれいにできるようになったと思うんだよね。

――はい。

【高畑】さっききだてさんが言っていた、「これまでの高級ペンと違う」というのは、高い金属の軸に焼き付け塗装をしてというのとは全然違っていて、例えばベンツやBMWがすごいという方向性とは全然違う。俺が最近言っているんだけど、割と遊べる軽自動車かなと思うのね。普通の軽自動車より50万円ぐらい高いクルマってあるじゃない。その分オフロード性能がありますよとか、キャンプに行ったときにこういう機能がありますよとか、荷物積みやすいとかそういうのがあるじゃないですか。そういうようなところに来ているような気がしていて。実際に使った感じの良さもありつつの、値段も安いというところかな。

【きだて】実利優先のリッチさというこの価値観は、これまでボールペンが高級化する進行方向上にはあまりなかった発想だよね。例えば、金属軸にすることで書きやすくなったの?みたいな話もあるじゃない。

【他故】そうだね。

【きだて】結局、「見た目が良くなっただけでしょ」という。

【高畑】そうそう、それそれ。それはそれで高級感は出るけど、ボディは重いし、それだと普段使う気軽さはなくなってくるよね。この商品の良さはまた別物だよね。

【他故】そうだよね。

【高畑】それと、これも「ブレン」からきていると思うけど、私が呼んでいる“令和デザイン”になってる。フラットでマットな感じで、ロゴマークをプリントせずに刻印だけで見せるという構成もすごく今っぽい。だから、かたちもカッコいいんだよね。高級じゃないけど、安っぽくはないんだよ。これ、ラミーとか書いてあったら3,000円ぐらいで売れたんじゃないかな。

(一同爆笑)

【高畑】デザインの持っていき方が、これまでの日本の高機能なボールペンが持っていたものと違う方向にきたよねという気がするし、しかもそれが300円という価格にもってきたというのが、ちょっと安過ぎたかなと思うけどね。

【他故】そうだね。

【きだて】この間から、この「ユニボールワンF」の嬉しさを、何に例えて表現したらいいかなとずっと考えていて。要は、普通の「ユニボールワン」よりも持ったときに嬉しいじゃない。

【他故】それは分かるね。

【きだて】なんだけど、従来の高級ボールペンとは全く別ジャンルの嬉しさで。これはいったいなんだろう?と考えていて、もしかしたらこれは高級スーパーの食材なんじゃないか、と。

【高畑】そのココロは?

【きだて】紀伊国屋とか成城石井とかの食品は、普通のスーパーの2倍、3倍の値段が付いているわけじゃないんだけど、確実にちょっといいものじゃない。品質の良さが分かってるというか。

【高畑】確かに、高すぎないけどちょっと高い食材ってあるよね。

【きだて】紀伊国屋とか成城石井とかには、明らかに何か良いものが欲しくて行くわけじゃない。

【他故】安いものを買うために行くんじゃないからね。

【きだて】そうそう。わざわざそういうものを狙って買いに行くというのが、「ユニボールワンF」に近いような気がしてるのね。

【高畑】う~ん、なるほど。

【きだて】100円じゃなくて300円のものを買うという。つまり、高いものではなくて、単に良いものが欲しくてお金を払う、という衝動。

【高畑】ちょっと良いチーズが欲しくて成城石井に行ったりするものな。

――プチ贅沢な感じ。

【きだて】そう。感情的な部分で、その喜びに近いかな。

【高畑】100円が300円といったときのリッチ感というのは、差は明らかにあって、いつも一番安いのを買って「これでいいや」と思っているけど、「たまにはリッチにしよう」と思って、2倍くらいの値段で買った食品って、「ああ。やっぱり美味いな」と思うんだけど、これが30倍くらいの値段になると「確かにそれは美味いよ」ってなるじゃん。

【きだて】「美味くて当然だよ」みたいな。

【高畑】いつも800円のランチを食べてるところに、1,500円のランチを食べると「うわ美味い」となるんだけど、それは2万円とかのコース料理とは違うじゃん。それはあるなと思うんだけど、どうなんだろう。そのリッチ感を表現するのは難しいね。

【きだて】スパッとはまる表現を模索しているんだけどね。

【高畑】ガジェットとしての良さもあるじゃない。そこだよなって思う。機能性は確かにあるからね。

【他故】何だろう、何かいい言葉がないかね。

【高畑】自動車でジムニーとかハスラーを買っている人たちって、別に高級車が欲しいわけじゃないけど、基本性能はちゃんとしててほしいというのがあって、そこは譲れないけど、高い税金を払ってリッターカーに乗りたくないみたいな。クルマにステータスを感じるんじゃなくて、それに乗って出かけることに面白さを感じているようなところはあるかな。そこのバランス感覚がいいよね。「ユニボールワンF」は、そこがいいかたちで見せられていると思うんだよ。これより高額な海外のボールペンと比べてみたとしても、ブランドを見せずに「初めてってみてどっちがいい?」と訊いたら、こっちの方がいいと思ってしまう可能性があるからね。

【他故】それは分かるな。

【高畑】これまで日本の文房具は、「安っぽい」「ダサい」と言われ続けているところがあって、これはデザイン的にもそうだし、安っぽくもないしというところを押さえられるようになった気がするんだよね。未だに日本は高級品は下手だと思うんだよ。何万円もするボールペンで、例えばモンブランとかペリカンに匹敵するようなものは、残念ながら日本にはまだないと思うんだよね。いわゆる本当に高級なものは、作るのがまだ上手じゃないと思うんだけど、それはあらゆるジャンルで、貴族が使うようないいものは作れないと思うんだけど。ただ、庶民が使うもののアッパーレベルというのは、すごいいいところまできている気がするんだよね。

【他故】うん。

【高畑】この完成度で、新しいものを作り続けているところは、本当にすごいと思うんだけどね。

【きだて】ちょっと興味深いなと思うのは、「ユニボールワンF」を筆頭に最近ポコポコと出ているアップグレードボールペンは、リフィルは替えずにというのがキモになっているような気がするんだよね。

【他故】ああ、ガワでね。

【きだて】ガワで勝負に行ってるというか。ここしばらく、インクがすごく色々と出てたじゃない。

【高畑】それが低価格クラスのところで勝負してたんだよね。

【きだて】そう、まずゲルインクがすごいカラフル化して。

【他故】そうだね。

【きだて】で、次に油性の激細化がきて。ここまではリフィルでできることなんだけど、次はいよいよ軸側に切り込んできた。

【他故】うん。

【きだて】まだまだいじれるところあったぞ、みたいな視点で各メーカーが足並み揃えていろいろ考えてる。これはなかなかに興味深い。

【高畑】各社それぞれが、ワンランク上のインクなんかを開発してきたわけじゃん。それがちょうどやり終わったところで、「次何出すよ」といってまた新しいインクを出すのは、あまり現実的じゃないのかな。そこで軸に力を入れたのかなと思う。

――なるほど。

【高畑】僕は「ボールサインiDプラス」を見たときにすごく思ったんだけど、リフィルは性能の良いものを作ったんだけど、それを楽しもうと思ったら、300円ぐらいにはしないと物足りないんじゃないか。せっかく良いエンジンを作ったのに、足回りが良くないと。ここをしっかりしたら、本来の性能が出せるのに。「ボールサインiDプラス」もそうだし、「サラサナノ」もそうだと思うんだよ。作っている方にしてみれば、このぐらいは出してほしいというか、このぐらいの良いものにしたいという。ここが本当の最低層だと思うんだよ。

【他故】このエンジンを積むためには、このボディが必要なはずだということね。

【きだて】このボールペンは、じつはこうあるべきだった、という。

【高畑】それが特に「ボールサインiDプラス」に関しては、「本当はこうしたかったんだよ」という想いが出てたと思うんだよね。先金の話もあったりしたけどさ。作った人たちからしたら、「本当はもうちょっと良いのができるんだよ、もうちょっとお金を出したらね」という感じがちょっとはあるんじゃないか。

【きだて】サクラクレパスの人たちも、俺らが「ボールサインiDの軸が滑る」って延々と言っているのに対して、「違うんだよ、君らが300円出してくれるんだったら、こういうの作れるんだよ」って歯がみしていたんじゃないかな。

【高畑】だから、そういうののアンサーだと思うよ。「先端プラかよ」というのを、「だって200円だぞ」って言いたくなるんだよ(笑)。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】普及価格帯で出すというのが、日本の市場では、小売店もあると思うし、お客さんの反応もあると思うんだけど、いきなり300円からだと「高いところからきたな」となるので。「ユニボールワンF」は120円から300円なので、「その分良くなったよね」と納得できればいいんじゃないと思っちゃうんだよね。

【他故】うん。

【高畑】あともう一つは、これは「サラサ」は別なんだけど、「ユニボールワン」に関しては、良いインクを作って横に広げていったわけじゃん。色数で。

【他故】ああそうね。

【高畑】「何本も買ってノートをとるためのペンです」というのが120円の「ユニボールワン」なんだよ。だけど、これは「この中から1本選んで、普段文字を書くために使って下さい」というので300円なんだよ。こっちはカラーラインナップ作ってないじゃない。「ボールサインiDプラス」の方もカラーラインナップを作ってなくて、あれも「どれか1本好きなの選んでね」だから、何本も買えとは思ってないんだよね。だからできるという感じで。

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軸色は7色だがインクはすべて黒


――はい。

【高畑】いっぱい色数を揃えたいんだったら、さすがに「300円で30色出しました」といっても、買う人は限られるので、そうではなくて1本選ぶ。違う色のリフィルを入れたければ、入れ替えればいいので。だから、あえてそこの段差をつけているのかなと思う。

【きだて】「ユニボールワン」が出た時点で、黒インクの黒さというのを延々と言っていたわけじゃない。「黒1色でいいでしょ?」というアピールでもあると思うんだよ。

【高畑】リフィルのこの色が気に入っているから使ってるけど、本体が安っぽいよねというのは、そこはちゃんと上のモデルを作ってあげて、「本来はここなんだよ」というのを示すというのがあるよね。

【きだて】それに対して、「サラサナノ」は初手から200円だけど、結局のところ30色ありますという。

【高畑】そうだね、32色あるね。多分、だから300円にならなかったんだろうね。200円は多色を揃えるのにギリギリのラインで。それは「エナージェル」と一緒じゃん。だから200円というのは、多色を揃えるのに、5色だと1,000円になるから、それが多分ギリギリのラインで、こっちは1本だけラインだから300円になるんだろうな。こういうアップグレードは他でもできると思うので、俺は絶対に「ジェトストリーム」に来てほしいと思ってるんだよ。

【他故】あ~。

【高畑】これが出せるんだから、「ジェトストリーム」の300円軸って見たくない?

【きだて】「ジェトストリームF」になるのか知らんけど。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】「ジェトストリーム」って、プライムになるといきなり3,000円じゃん。プライムは高級路線で、いつものジェトストリームは普通路線と考えたら、300円クラスが欠けてるわけじゃない。

【他故】そうだね。

【高畑】まあ、新しいジャンルが広がったところはあるよね。いろんなメーカーがここに商品を投入してくる間口を作っちゃったよね。これは「ブレン」の時と同じなんだけど、「ブレン」が150円であれを出しちゃったというのは、他のメーカーからしてみたら「ここで闘わないといけなくなったのか」ということだと思うんだよね。

【他故】ああ。

【高畑】今回のも、後から300円のものを出しても「ユニボールワンF」と比べられるとなったら、「これを300円で作らないといけなくなったのか」というのは、結構恐ろしい現実ではあると思うんだよね。

【きだて】「ブレン」は300円なり500円にすべきだったと、今でもそう思うな。

【高畑】思うよね。それで、こっちも500円でよかったと思うよ。

【きだて】もう一つ気になるのは、「ジェトストリーム」が300円なり500円で出てきたときのデザインだよ。

【高畑】それは、2,000円、3,000円のデザインじゃなくて、令和デザインになるよね。それが根付いてきたので。「カルム」が出てきて、グリップのところは「カメラのグリップのシボ加工」だと言ってたじゃない。プラスチックでありながら質感の違うもの、触った感じが違うものができるようになってきたということなので、ここの世界の見せ方は、今までと違うラインになるんだろうなと思う。

【きだて】そこは2022年の未来予測にもつながってくるところなんだろうけどね。

【高畑】そうそう。そんなことが起こりつつある今に「ユニボールワンF」が登場したということは。これは割と出たのが早かったじゃない。年末にバタバタ出てきたのよりは早い時期に出てきたので。

【きだて】10月だっけ?

――9月発売ですね。

【高畑】「ボールサインiDプラス」もそうだけど、1年越しで出るというのがね。まあ、これはやっぱり、今年のトピックとしてもだし、コスパが高過ぎたというところで、俺的にはベストバイかなという気がするんだよね。

【きだて】今年前半には、「モノグラフライト」も出てるんだけどね。はるか昔の出来事のようだよ。

――「モノグラフライト」は今年上半期のベストバイで選んでいますね。

【高畑】それでいくと、「ジェトストリームエッジ3」だって「Bun2大賞」に入っていたわけじゃん。エッジ3は去年の年末かな?

【他故】そうだよ。

【高畑】この1年くらいでそれだけ出ている中で、「モノグラフライト」も驚いたけど、この「ユニボールワンF」の衝撃は別のところが大きいな。なので、今回は俺的には「ワンF」かな。

【きだて】なるほど。

【高畑】でも、筆記具はここしばらくは熱いんじゃないですか。

【他故】本当にね。何が来るか分からないね。

*次回はきだてさんのベストバイ文具「ビズラック スライドボード付きノートPCスタンド」を紹介します。

プロフィール

きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/

他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」が好評放送中。
たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/


「ブング・ジャムの文具放談・完全収録版~2020年Bun2大賞を斬る!~」〈前編・後編〉をコンテンツプラットフォームnoteで公開中。

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