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【簡単グラレコ入門】③特別なものじゃない!身近なグラレコ活用術

文具のとびら編集部

ビジネスシーンでよく耳にする「グラフィックレコーディング」。言葉だけでなく簡単な絵をつかって描写することで、記憶や情報の整理に役立つと言われています。とはいえ、この通称”グラレコ“、興味があっても「どう役立てたらいいのかイマイチ分からない」「画力がないからできない」と感じている人も多いのでは?

そこで今回は、グラレコの描き手・通称”グラフィッカー“として、高校生の頃から活動している山下友梨子さんに、グラフィックレコーディングの初心者に向けた内容を3回に分けて教えてもらいます。

<前回はこちら>
【簡単グラレコ入門】①「グラフィックレコーディング」ってなんだろう?
【簡単グラレコ入門】②基本の形で作る!グラレコの書き方

日々の生活でもグラレコを

「簡単グラレコ入門」最終回の今回は、身近な場面でのグラレコの活用法についてです。

グラレコの主な活用シーンは、第一回目でも話したようにワークショップなどの話し合いの場です。しかしそのような場がなければグラレコを学んでも使えないのかというと、そうではありません。私が日々の生活のなかで、どのようにグラレコを取り入れているのか話そうと思います。

授業のノートで活用!成績もアップ!

私はいま大学の授業のノートをグラレコでとることがあります。

切り抜き3.jpg実際に授業でとったノート①


700.jpg実際に授業でとったノート②


この授業のノートでの活用は高校生のころから始め、日本史の授業で先生の話を全てグラレコしていました。この方法を取り入れてから日本史の成績が上がりました。
第一回でも話したようにグラレコの役割には「振り返り」の促進があります。振り返りが肝心な学校の授業ではぴったりなツールだったわけです。またグラレコをしようと思うと自然と注意深く話を聞くようになります。

教科書やパワーポイントを見ているだけではすり抜けていく内容も、グラレコをしながら集中力高く聞くことで記憶に残りますし、余談ですが眠気防止にもなっていました。授業にもってこいですね。

頭のなかの整理にも!

私はサークルの活動のなかで、チームでワークショップのデザインをすることがあります。
その過程で「なにかかみ合ってないような…」といったようなモヤモヤを感じることがあります。チームで動く場合、このようなモヤモヤは共有する必要がありますが、自分でもよくわかってないなかで言葉にするのは難しいものです。

そのときにグラレコを使います。自分が感じていることを表情のアイコンなどを用いて紙に書き出し、それをチームメンバーに共有します。
一般的な話を聞いて書き残すという使い方とは異なりますが、可視化という機能は内省や共有にも活きてきます。

グラレコは特別なものではない

グラレコは「ワークショップのような特別な場で、特別なスキルを持った人が用いるもの」という印象を持たれがちです。

しかし私は、グラレコはもっと身近で気軽なものだと思っています。グラレコをする理由は「殺風景なノートをかわいくしたい」「聞いているだけじゃ眠くなるから手を動かしたい」くらいのもので良いのではないでしょうか。

3回にわたって書いたこの記事が、読んでくれた方のグラレコへのハードルを下げるものになっていたら嬉しいです。

<過去の記事>
【簡単グラレコ入門】①「グラフィックレコーディング」ってなんだろう?
【簡単グラレコ入門】②基本の形で作る!グラレコの書き方


●書き手:山下 友梨子さん●

グラレコの様子.jpg

都内の大学に通う学部3年生。高校時代に静岡県牧之原市の「地域リーダー育成プロジェクト」を通じて、高校生ファシリテーター・グラフィッカーとして活動。現在は大学でまちづくりを専攻しながら、ファシリテーション・グラフィックレコーディングを通じて数多くの議論の場で話し合いの手伝いを担っている。

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