【連載】月刊ブング・ジャム Vol.08前編
左からきだてさん、高畑編集長、他故さん
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。Vo.08前編では、2018年版の注目手帳について熱いトークを繰り広げました。
カレンダー兼ノートとしても便利
――手帳シーズンに突入したということで、今回は手帳を取り上げます。まずは、きだてさんが使うという「卓上カレンダーにもなるダイアリー」からいきましょう。
【きだて】手帳、使わないんだよなー(笑)。俺は基本的にスケジュール管理はiPhoneのアプリなんだけど、でも、卓上カレンダーは仕事場で使っているわけですよ。
【高畑】あー、そうなんだ。
【きだて】その仕事場の卓上カレンダーに、電話で受けたスケジュールをその場で書き込んで、それをiPhoneに書き写すということはしているのね。そういう使い方をしているので、卓上カレンダーになる手帳というのは興味があるわけですよ。
【高畑】今年は、卓上カレンダータイプが多いの。
【他故】本当に多いですよね。
――このサイトでも特集しましたからね。
【きだて】現時点でやっていることの「延長線上にある便利さ」だし、ツイストリングなのもいい。俺は普段のノートもツイストリングだし、じゃあいつものノート兼用で使っちゃえばいいんじゃねーの、ということで。
【他故】じゃあ、持ち歩くというようりは、社内に置きっぱという感じ?
【きだて】基本置きっぱで、打ち合わせとか社内のメモ書きに使う。
【他故】そのまま社内で持ち歩いて?
【高畑】「ツイストノート」のリフィルを普通に入れておいてということ?
【きだて】だから、手帳用途としては、若干薄いのかもしれない。でもカレンダー兼ノートとしては、だいぶ良さそう。
【他故】そうだね。
【きだて】後で取り上げるカールの同用品よりノートとカレンダーの行き来がちょっとだけラクなのね。
【高畑】そうね。
【きだて】開いて、立たせるだけで済んじゃうという。
【高畑】ここの滑り止めがよくできているよね。
【きだて】表紙端の滑り止めだけで立たせちゃうのは、本当に面白いなと思うよ。という感じであれこれラクができそうなので、来年はこれ使う予定。
【他故】なるほど。
――これは、「ツイストノート」と互換性があるんですか?
【きだて】全然ありますよ。
【高畑】「ツイストノート」の中味が入れられるんだよね。
【きだて】そう。普段、A5ノートを使っているので、まさにこれが使える。
【他故】これA5?
【きだて】そう。
【他故】で、こっちがB6だ。
【高畑】B6のノートってあるんだっけ?
【きだて】ツイストノートにもあるよ。
【高畑】一応、ミソとしては、ガントチャートと組みになっているんだよね。ガントチャートを立てた状態で使うこともできるし、寝かせた状態で見ることもできる。2面同時に見るか、立たせて表裏で見るか、どちらでもできるように日付が上下に書いてある。
【きだて】ただ、立たせた状態で、下のフレームがないから、あんまり現実的ではないんだよね。立たせてクルッと見るのは。だから、開いた状態で見るのが正しいのかな。
――立たせるのではなくて、ということですね。
【他故】でも、ガントチャートがメインで、月間だけ見るときはチラッと見るという、ガントチャートがメインという考え方の人もいるでしょ。
【きだて】そうか、そういう人もいるか。なるほどね。
【高畑】ガントチャートを見る人も大分増えたからね。
【他故】そうね。
【きだて】立つガントチャートだ。
【他故】もう、本当のサブという感じで。
【きだて】それはありそうだね。
【他故】カレンダーの方はちょっと何か書く程度で、こっちがメインという。
――ガントチャートと月間ブロックが見開きで一緒になった手帳ってありますよね。
【高畑】あるね。それこそ、この後出てくる舘神さんのやつとかね。
【他故】これ、いい紙だね。
【きだて】カレンダー部分は、分厚くコシがある紙なので、本当に「卓上カレンダー」という感じだよね。
【高畑】卓上カレンダーならB6でもいいのかな。それはそれで、アリな気がするな。
【他故】僕の机だと、A5はちょっと大きいかもしれない。
【高畑】ノートとして使うんだったら、A5は欲しいよね。
【他故】それは欲しいんだけど、置いておくのがメインなら、B6の方がよさげだね。
――私はA5ですね。スケジュールなんかを書き込むときには、大きい方がいいですよね。
【他故】午前と午後ぐらいだったら、B6でも十分ですよ。2件程度だったら。
――それだったらいいかもしれませんね。
【きだて】この手帳は、マンスリーのブロック以外にスケジュールを書き込むところがないので、ここにガッツリ書き込んでいくことになるのかな。
【他故】それはそうだね。
――持ち運びを考えずに、デスクに置いておくのであれば、多少大きくてもA5がいいのかなという気がしますが。
【高畑】なるほどね。このツイストリングが大分定着してきて、手帳も毎年出すようになってきたところで、この登場は結構大きいよね。
【きだて】そうだね。意外と抜けていた部分というか、出せば「あっそうか、これ欲しかったんだ」って気付く人が多そうな商品という気はするね。
【高畑】滑り止めの加減がすごくいいので。気持ちいい。
【他故】すごく良くできてるね、これ。
【きだて】ピタッと留まるんだよ。
【他故】かなり開いても、ピタッと留まるし。
――本当だ。
【他故】手帳として持つには、表紙がちょっと硬いね。
【きだて】立ったまま筆記しやすいよ。
【他故】あ~、そっか。そういう風に考えればいいのか。
【きだて】その辺で手帳らしさというのがあるんじゃないかな。
【高畑】ノートとして考えると、リングが大きくないからいっぱいは入らないからね。同じサイズのツイストノートをもう1冊持っていて、そっちにも移せるくらいの方がいいんじゃないかな。
【きだて】そうね。それがツイストノートの良さだからね。
【高畑】いらなくなったら、そっちへ入れていけばいいんだよね。
【きだて】母艦を作るというね。
【他故】行き来できればいいんだよ。元々母艦ノートを持っている人には、すごく便利だしね。
【高畑】ちょっと書きたいときとかあるからな。
――ツイストノートを使っている人は、これいいですよね。
【高畑】いいよ。
【きだて】さっき他故さんが表紙硬いと言っていたけど、硬い上にカドが立っているのが痛くて嫌なの。ほんの少し丸めてほしかったなと思って。
【他故】ノート的には、もうちょっと丸いほうがいいんだ。
【高畑】そんな時は「かどまるPRO」。…いや、ちょっと厚すぎるか。
【他故】刃が悪くなっちゃいそうだ(笑)。
【きだて】まあ、カレンダーとして立たせる以上は、紙のツラとギリギリにしなくちゃいけないんだろうね。
【高畑】いや、そうでもないんじゃない。
――ノートと合わせたんじゃ。
【高畑】ノートはカドを丸めてないのかな。
【きだて】丸めてないよ。
【高畑】そうか。じゃあ、それに合わせたんじゃないの。
【きだて】カレンダーとして立たせたり、ノートとして持ったときに、このカドが手に当たってチクッとするときが割とあるんだよ。
【高畑】きだてさんって、この四角いやつのカドって気になる方だよね。
【きだて】何かね、手の感触が気になる派なので。やっぱね、トガったものは嫌なのよ。
【高畑】あと、リングが硬いのも嫌だしね。
――先端恐怖症みたいな感じ?
【きだて】それもあるけど、何よりも手の中でチクッとするのが嫌。
【高畑】繊細やな~。
【きだて】うるせぇ(笑)。
【高畑】それに比べたら、俺は雑やな~っていう感じで(笑)。まあ、言っていることは分かるんだよ。
【他故】これ、月曜始まりだけど、これだけ?
【きだて】そう。日曜始まりはなかったと思う。
【高畑】全体的には、月曜始まりの方がカレンダーとしても便利なんじゃない。日曜始まりって、それをずっと使っている人にはいいかもしれないけど、今のライフサイクル自体は月曜始まりの方がいいよね。
【他故】それはすごくよく分かる。仕事で使うと考えたら、土日は後ろだよという風になるから。
【きだて】日曜始まりというのは、土曜休みじゃなかった頃のものなのかね。
【高畑】やっぱり、キリスト教的な考え方はあるんだろうね。
【きだて】キリスト教だったら、日曜は最終でいいんじゃないの。
――そこら辺は原理主義的なんですよ。「週の始まりは日曜だろ」というのがあるんですよ。
【きだて】そうなのかな。どう考えても、日曜は週の終わりだと思うけど。
【他故】海外のカレンダーって、日曜始まりはたくさんあるよ。
【きだて】まあ、そうだよね。
【他故】そういうこと。
【高畑】何で日曜日が週の始めになったの?
【きだて】いや、分かんない。
【他故】でも、数えるときはSundayから数えるよね。
【高畑】カレンダーが日本に入ってきたときって、日本人が欧米の真似をしたんだよね。
【きだて】それは、太陽暦が向こうから入ってきたんだから、そうだよね。日本の和暦ってどうなの? でも、日曜という概念はないか。
【他故】ないでしょ。和暦だと、こういう四角にはならないでしょ(笑)。
【きだて】確かGoogleカレンダーも、わざと設定しない限りは日曜始まりなんだよね。
【他故】ああ、そうだっけ?
【高畑】最初に変えちゃったのかもしれない。覚えてないよ。
【きだて】俺もしばらくしてから気づいて、「日曜始まりになっているから、月曜始まりに変えなきゃ」って変えた記憶があるんだよ。
【他故】あー、確かに日曜始まりだね。
――あっ、日曜日だ。
【きだて】初期設定だと日曜始まりなんだよ。
【他故】この手帳、触ってたら気になってきた。良い感じに思ってきたな。
【高畑】モノとしては、僕もいいと思います。
【他故】会社で卓上カレンダーくれるんだけど、ちょうどこの大きさなのね。ちょっと書いたりするので、これを使ってみてもいいかな。これ、いくらだっけ?
――税抜でA5が1,200円で、B6が1,100円ですね。
【他故】そんなに値段が変わらないですね。だったら、大きい方でいいかなと思っちゃうな。
【きだて】机のサイズによって変えればいいよね。何だかんだで、卓上がメインになると思うので。
【他故】それはそうだね。
【高畑】卓上に置かなかったらね。
【他故】ここに記入例が書いてありますけど、こんな感じの使い方ですよね。そこまで書き込むわけじゃなくて、用事があるかないかが分かる感じで。でも、いいっすよね、これは。文具ソムリエールが監修した“おしゃれ”なカレンダー兼用手帳
【きだて】じゃあ、この流れでカールのも取り上げようか。
【高畑】用途的にはほぼほぼ一緒。
――何故か一斉にこういうタイプが出てくるという(笑)。
【高畑】やっぱり、去年の動向とかを調べたときに、スタンドタイプが良かったんだよね。
【他故】これ、立てる方法はどうやるの?
【きだて】裏表紙が二重になってるから、その間を広げて立たせるんだよ。
――なかなか凝ってますよ。
【他故】なるほど、そんなに考えないでできるんだ。
【きだて】カールは昔から、これをお年賀で配ってたんだよね。
【他故】ふ~ん。
――そうなんですか。
【きだて】それを文具ソムリエールの菅さんに見せたら、「いいですね、やりましょう」となって、菅未里プロデュースになったという話らしいです。
――この商品の原型があったということですね。
【きだて】そういうことです。この黒バージョンがまさしくそうですよ。
――カールは手帳なんて発売してないですからね。
【高畑】でも、お年賀だけは自前でやっていたんだね。
【きだて】カレンダーって、お年賀で定番だけれども、そこで一ひねりしたんだろうね。
【他故】自分たちの持っている技術を活かして、というのがあるんだろうしね。
――リングのことですよね。このプラリングって、これだけで商品になってませんでしたっけ?
【他故】なってましたよね。
【きだて】これよりも小さい径のリングもあって、それに入れ替えてこのカレンダー手帳を使っている人もいるみたいよ。そっちの方が使いやすそう(笑)。手帳として使うにはリングがごつすぎて。
【他故】持ち歩くと考えたときには、でかいということだね。
【高畑】このリングは色が変えられるんでしょ?
【きだて】そう。リング自体は共通なので。商品によってリング色のパターンが違うから。
――リングは別売なんですね。
【きだて】そうです。
【高畑】菅さんの提案としては、リングの色の組み合わせを時々変えたらどうかということみたいだね。あと、構造的な特徴は、立たせた方。裏表紙が実は2枚あって、表裏2枚の間を広げてバンドがその間を引っぱって角度を固定するか、外に出して手帳を留めるのに使うかのどっちかという。
――この仕組み自体も以前からあったんですね。
【きだて】そうです。
【他故】このゴムバンドを外に出すと、持ち歩くときに留められるんだ。
【きだて】これも表紙が硬いので、立ったまま筆記がやりやすい。
【高畑】表紙が3枚あるから、ちょっとごついんだよね。
【きだて】そうね、重量もちょっとあるし。
――表紙に年数が入っているんですか?
【きだて】入ってないです。中身も入れ替えられるので、1年で捨ててくれるなということらしいよ。
――来年以降はリフィルだけ売ってくれるのかな?
【きだて】らしいですよ。
【他故】これ、ガワとして結構高そうですけど、いくらですか?
【きだて】確か、こっちの方が高かったよ。
――表紙凝ってますからね。
【きだて】2,000円弱ぐらいじゃなかったかな。
――そうですね、税抜1,950円ですよ。消費税入れると2,000円超えますね。
【他故】サイズはこの1個だけ?
【きだて】そう、1個だけ。
――表紙は渋い黒だけじゃなくて、派手な柄のもありますよ。
【高畑】それを菅さんが選んだんですよね。
【きだて】そうそう。
――リバティ社製の生地ですね。
【きだて】これ、手帳として使いやすいところが、マンスリーのブロックのところにタブが付いているんだよ。カレンダー形態と手帳形態を行き来することを前提にしているので、咄嗟にカレンダーを今月のところに戻すときにありがたい。
――カレンダーと、あと方眼メモですね。メモは真ん中に線が入ってますね。
【きだて】「2分割して使ってね」という感じらしいんだけど。
【高畑】これ、リフィルは売ってるの?
【きだて】ルーズリーフ。
【高畑】「ルーズリーフを使ってね」ということなんだ。
【きだて】そういうこと。
【他故】普通のルーズリーフ?
【きだて】そう、通常の。
【他故】A5の20穴か。
【高畑】「ゲージパンチで開けろ」ということもあるしね。
【きだて】そういうことだよね。
【高畑】ゲージパンチを使えば何でも入れられるというのがカールの強みか。
――なるほど。
【他故】市販のルーズリーフが入れられるし、自分の好きな紙も入れることができるし。
――小さいリングもあるんですか?
【きだて】これで使う想定はしていないので、長いリングはあります。
【高畑】はさみで切って使うんだよ。
【きだて】そうそう。
――一応、改造はできるんですね。
【きだて】リングは小さいのを使いたいですよね。
――何で、リングを大きくしたのかな。リフィルを増やすことを想定しているからですかね。
【きだて】う~ん、そうなんでしょうね。
【高畑】カレンダーとして立てる仕組みも、リヒトの方が楽かな。
【きだて】どうしてもワンステップ多い感じがしちゃうからね。
【高畑】その代わり、表紙が布張りで「オシャレ的なところはちゃんとやってます」という部分があるわけじゃない。
――その辺は180°違いますね。
【高畑】欲しいのはこっちだという人はいるでしょ。
【きだて】求めるものが全然違ってくるんだよね。
――この表紙は相当派手ですよ。こういう柄が好きな女性は多いでしょうね。
【他故】それはそうでしょうね。
【きだて】その辺は、菅未里プロデュースで正解だったと思うよ。
――これ、結構売れているんじゃないですか。
【高畑】「文とび」での記事の注目度が高いからね。
――「文とび」のこの商品の記事はよく読まれていますからね。
【高畑】彼女がTVで紹介してからずっと記事ランキングで上位だったから、注目されているんだよね。菅さんがずっと表現している「ファッションとしての文房具」という立ち位置はあるからさ。そういうことだよね。
【きだて】そうだよね。ユーザー層が全然違うんだよね。
【他故】違いがあっていいんだよ。
【きだて】こういうジャンルに活気が出てきたというのも面白いよね。
【高畑】立つカレンダータイプがすごい増えてきたというのは、手帳よりもスマホのカレンダーがいいとなってきたときに、マンスリー側に寄ってきたじゃない。その流れと、あとアプリを立ち上げないと見ない、ということが分かってしまったという。そういうことへのカウンターなんじゃないのというのがちょっとね。
【きだて】日常よく目にする、目を遣るだけであるスケジュールとして卓上カレンダーね。
【高畑】彼らが言いたいのは、「アプリ立ち上げるまで忘れてるじゃないか」ということだよ。「開くまで忘れているでしょ」というのはあると思う。
【きだて】だって、紙のカレンダーはアラート出してくれないもん。
【高畑】アラートで助かっているから、もういいよというのもあるけど、例えば、締切なんて直前にアラートが鳴っても間に合わないから。
【きだて】はいはい(爆笑)。
【高畑】じわじわと来ているのを、目にしていないと仕事できないという人もいるわけじゃん。
【他故】それはそうだ。
――電話でアポ取りながらメモるというのは、カレンダーとか手帳とかの紙媒体じゃないと。
【高畑】自分でも反省なんだけど、電話かかってきて、アポを言われたときに、「ちょっと待って」と言ってパソコンを立ち上げたら、なかなかネットつながらなかったりとかあるから(笑)。
【きだて】あるある。そもそも外に出ていると、スマホで電話を受けるから確認できない。
【高畑】スマホのカレンダーが(笑)。
――「スケジュール確認するので、いったん電話切ります」ってなっちゃう(笑)。
【他故】ありますよね。うちの会社でも、隣の同僚はスケジュールを卓上カレンダーに書いているので、いろんなところへ行っても「何日空いてますよ」とパッと言えてる。めっちゃ便利ですよ。
【きだて】普通に卓上カレンダーを持ち歩いているんだ。
【他故】そうですよ。
【きだて】そういう人は、これがいいよね。
【他故】そういうニーズのものじゃん。
【高畑】だから、ほぼほぼ卓上カレンダーなんだよね。それで済んでいた人たちが、畳んで手帳として使えるようになった。もしかしたら、来年くらいになってくると、この発展系が出てくるかも。今は、手帳としての機能が最小限じゃん。ほぼほぼ卓上カレンダーでしかないんだけど、次は卓上カレンダー手帳として手帳っぽくなってくるかもしれない。
【きだて】手帳寄りにだね。
【他故】もしくは、卓上カレンダーにもっと寄るかもしれない。これは今、機能のかたちをしているけれども、ここのところに犬の写真や猫の写真とか貼れるものが出てくる可能性だってあるでしょ。
――あ~、なるほど。
【きだて】ひとまず結論は1年間使ってみてだよね。「結局、卓上カレンダーでよかったんじゃん」になるのか、もうちょっと手帳寄りの方がいいのか。
【高畑】「卓上カレンダーでよかったんじゃん」になると、このジャンル自体が卓上カレンダーに溶け込んでなくなっちゃうけど。
【他故】それもあるね。
【きだて】どうなるかは気になるな~。
【高畑】卓上カレンダーは、余分に書くページがないじゃん。そのページが付いただけでも便利なのかね。
【他故】どっちにしても、足せるっていうのは、すごい機能だと思うけど。
【高畑】足せないタイプのもいくつかは出ているけど、今回出てきた2つはリフィルが足せるので、応用の範囲が広いし、自作リフィルだったり、これ用のリフィルを買ってくると、機能バージョンアップができるというのは、1年遊ぶのにはいいのかもしれないね。
【他故】そういう意味では、ちょっと試してみたいな。
気合い漲る 注目のシステム手帳
――次は、変わりダネというか…。
【高畑】ダブルタイプね。何でまた、こうやって同じ時に出てくるのかね(笑)。(*こちらの記事も参照)
【きだて】何だろうね、本当に。この収斂進化っぷりは(笑)。
【高畑】あるにはあったんだけど、今年はそれが顕著になったよね。
【他故】そう、突然出てきた。
【高畑】この「デュアルリングバインダー」は、きだてさん的にはどうなんですか。システムバインダーが2つというのは、結構思い切っていませんか?
【きだて】思い切っているというか、イロモノじゃん(笑)。誤解を恐れずに言えば、面白系じゃん。だから俺に訊いたんだろ?
【他故】まず、面白系の面を見てもらおうという(笑)。
【きだて】そっちの面で見ると、「面白い」ってなるんだけど。
【高畑】これさ、俺の高校時代は90年前後なんだけど、そのシステム手帳全盛の時に、これがあったら絶対に買ってるよ(笑)。
【他故】あ~、これはなかったね。確かに。
【高畑】なかったでしょ。
【きだて】正直面白いし、実際にノート側にメモをずらっと書いておいて、後でマンスリーにまとめるとかっていうのは、営業の人とかやっているんだよね。
【高畑】やってるね。
【きだて】それのやりやすさを考えたら、これはとてもいいんだよね。
【他故】昔はそれをリフィルで何とかしようと考えて、倍のサイズのやつを折り込んでいて、開くと見えるってやってたじゃん。
【高畑】昔はリング径を大きくする方向でやっていたけど、2つにするというのはね。これちょっと気が利いているのは、ここにマグネットが付いていて、片方だけで普通に使うのも想定しているんだよね。
【他故】そうね、完全に開いちゃうとかなり邪魔になるからね。
【きだて】デュアルで使わせる気が満々で、ちゃんと作っているという感じがすごい面白いんだよね。
【高畑】スケジュールとノートを分冊にする。カバーノートで言ったら「システミック」みたいな話だよね。
【他故】ああ、2冊入れのね。
【高畑】元々の考え方として、それをシステム手帳に採り入れたという。ていうかさ、最近システム手帳が頑張っているよね。
【他故】ああ、そうね。
【きだて】色々と出ているしね。
【高畑】どうなんでしょうねシステム手帳。俺は頑張ってほしい派なんだけど。
――システム手帳いいですよ、カスタマイズできて。
【高畑】そうなんだよね。あと、システム手帳のいいところは、年度替わりのときに2冊持ちしなくていいから。
【きだて】スケジュールの引っ越しが楽だしね。だから、メリットは全然大きいと思うんだけど。
【高畑】これがメインで売れるかというと、かなりやる気のある人じゃないと。これやる気ありすぎるじゃん(笑)。
(一同爆笑)
【きだて】上手いな。分かる、分かる。やる気ありすぎ(笑)。
【高畑】だから、みんなこんなに手帳に対してやる気を持っているのか、というのはちょっと心配。
【他故】メーカーの方がやる気という感じは多少あるね(笑)。
【高畑】すごいやる気があるから、このやる気に押される感じはあるね。
――これを使うのは、営業の人ですかね?
【きだて】う~ん、だと思う。だって、内勤の人でここまでのものは要らないでしょ。
――サンプルだと、月間&ノートという使い方ですけど、月間&週間みたいな使い方でもいいですよね。
【高畑】それはできる。月間と週間とか、プロジェクトのガントチャートとかをそっちに入れてとかできるから。
【他故】あと、極端にいえば、仕事とプライベートで分けることもできますからね。相手にプライベートの部分を見せたくない場合は、こちらだけ開くとかできるので。
――ああ、そうか。
【きだて】2冊持ちするよりかは手軽に、ということなんだろうけど。
【他故】2冊分だけどね(笑)。
【きだて】1冊分の手帳としては、使いにくさが目立つけれども(笑)。
【高畑】ここがくっついているから。
【きだて】要は、小径リングの手帳2冊分ということだから。
【他故】2冊持ってもいいんだけどね。
――ポケットサイズの方だったらコンパクトなんですけどね。
【高畑】ここで外れてもいいぐらいだけどね。
【きだて】そこもマグネットで取り外しができればいいかもしれないけど。
【他故】単純に、2冊が合体するやつでもよかったんだ。
【きだて】まあ、それだと別々に持ち歩いちゃうじゃん。
――ここが分かれない方がやりやすいのかどうかは、意見の分かれるところですね。
【高畑】でも、2個別々だとやりにくい感はある。2個が「あっあ~」って両手でバラバラすることがあるから、くっついてくれているというのは、落っことしたりしないからそれはいいんじゃない。
――背表紙がクルッと逆になれば、かさばらなくていいのに。
【きだて】あ~、要は綴じ具がね。
【高畑】でも、そうなると同時見ができなくなるから。
――そうなんですよ。そこは何とかならんかなという気がしますけどね。
【きだて】やっぱり、面白系だよ(笑)。
――「Bun2」の読者プレゼントでご提供いただいたんですが、結構応募がありますよ。
【きだて】欲しいというより、使ってみたいという人が多いと思う。気になるもん、これは。
【他故】「おおっ」て思うじゃん。
――これ、3,000円と3,500円だから、決して高くはないですね。
【きだて】システム手帳としてビックリ値段ではないですね。
――皮革ではないというのもあるでしょうが。
【他故】いいじゃないですか。この1冊分が2,000円で買えるかといったら、あんまり買えないですよ。
【高畑】まあ、値段的に倍はしないし。あとは、ポケットとかは付いていないからリフィルでポケットとか付けたり。
【きだて】そうだよね。まあ、初期設定で小さいクリアポケットは付いていたけど。
【他故】システム手帳は、元々そういうものだしね。
【高畑】遊び甲斐がある感じがする。俺は今でもシステム手帳派なので、ちょっと面白いなと思って、「何を入れようか」とか考えたりする。
――ペンは入ります?
【他故】ペンを入れるスペースはあるので、リフィル的に中にペンホルダーが付いているやつでも使えます。
【きだて】付ければいけるか。
【高畑】そう、それは全然いけるんじゃない。
――タブになっているところの内側にということですよね。
【他故】そうです。そこに付けてあげれば入れられますよ。そういう意味でも、割と親切設計だよ。
【きだて】ペン入れてちょうど、ぐらいの感じがするものね。
【他故】ちゃんとここにふくらみがあるからね。
――そこら辺は想定しているんですかね。
【きだて】多分、想定していると思いますよ。
【他故】ここにリングを付けちゃったら、そのリフィルが売れなくなっちゃうので。
――3色ペンなんかも入りそうですかね。
【他故】ここは単なるすき間なので、入るんじゃないですか。
【高畑】はさんでるだけでよさそうじゃない。
【他故】ああ、落ちないね。
――中にホルダーとか付けなくても大丈夫そうですね。はさむだけで、よほどのことがない限りは落ちなさそうだ。
【他故】これ、色は何色かあるんですか?
――ブラック、ネイビー、ワインレッドの3色ですよ。
【きだて】ビジネス用途の3色という感じで。
【高畑】これ、もちろん手帳として出ているんだけど、サブ用として。実は、僕は手帳の中に入っているやつをネタ帳に移しているんですよ。手帳で書いたメモのネタを、ネタ帳として綴じ直しているんですね。そういうのにも使えるので、バインダーとしていろんな使い方ができそうな気がする。
【他故】物をたくさん入れるという気がない場合、この細いリングに何を入れようと、楽しみにはなりますね。ぎっしり入れるんじゃなくて、選択して入れるというところに楽しみを感じたりして。で、どんどん増えちゃったら入れ替えもできるのが、システム手帳のいいところだと思うので。
【きだて】これに慣れちゃうと、これじゃなきゃ満足できない体になっちゃう恐れがあるな。
【高畑】あるある。
【きだて】いったん、こんな特殊で便利な手帳を使っちゃうと、もう普通の分厚い手帳に戻れないという。親指シフターの悲しみ的な。
【高畑】でも、でかい1個リングのに全部入れているんだったら、これでいいよねという気もする。
【きだて】そうだね。こっちの方が効率的になる可能性はある。
【他故】俺はオールドのシステム手帳ファンで、今はリアルで使っていないし、今使っている人のことを知らないから間抜けなことを言っちゃうかもしれないけど、システム手帳の紙って、裏面は使わないと思い込んでいるのよ。あれは、1件1リフィルで、裏には書かないとずっと思ってたのね。まあ、必要になって書くことはあるんだけど。で、そうやって使った場合だと、開いたときにこっち側が真っ白なんだよ。
【高畑】なるほど。
【他故】今の人たちって、両面書くのかなって、単純に思ったんだけど。
【高畑】昔から、どっち派もいるからね。他故さんって、情報カードの人だからね。1件1枚っていう考え方は、今はあんまりないんじゃないかな。システム手帳でも、1件1枚を守っているという話は最近聞かないなぁ。
【他故】今は、システム手帳の「道」みたいなものは、あんまりないのかね。昔はそういうのがあったからさ。
【高畑】データベース的な価値は、昔ほどないんだよ。
【他故】そうだよね。
【高畑】そこは、他のソフトとか何かでできるようになっているから。昔ほどカードデータベースとしてのシステムリフィルというのを使っている人は多くないと思うね。
【きだて】そういう意識はちょっと減ってるのかな。
【高畑】俺も結構それをやってたからさ。
【きだて】バラしてデータベースにしちゃうみたいな発想だから、そうなるよね。
【高畑】専用の箱を作ってさ。
【きだて】そうだよね、分かるよ。
【他故】そうか、メモで使う分には両面使うものね。当たり前だけど。
【きだて】そういう考え方がなくなってきて、綴じ手帳がメインになった挙げ句のこれなので。
【高畑】そうなんだよ。システム手帳をもう一回、このシステムを使うとしたらどうなんだろうというのを模索し始めたものの一つがこれだよね。
【他故】そうだよね。面白いかもしれない。
――見ていてちょっと面白そうですよね。使ってみたくなりますよね。
【きだて】これを見て、使ってみたいと思った人には「間違いなくオススメ」って言うよ。使いやすいかどうかはともかく、使ってみてほしいという。
【高畑】商談のときにこれを広げたら、相手は絶対「何それ」って言うよね。
【きだて】横長すぎて、巻物広げてるみたいな(笑)。
【他故】「何が書いてあるんですか」って(笑)。
【高畑】あと、これを広げたら立てて、パーティション的に使うとか。集中したいから、これを立てておくみたいな。
――それこそ、カフェで仕事をする人は、これがいいのでは。
【きだて】そこまで気にするか(笑)。
【高畑】いやでも、今期一番気合いが入ってるんじゃない。豪腕っていうかさ。
【他故】豪腕だね(笑)。
【きだて】豪腕なんだけど、上投げじゃないんだよ。豪腕サイドスローとかそんな感じなんだよ。
【他故】めっちゃ力業(笑)。
――豪腕サイドスローって、斎藤雅樹か(笑)。
【高畑】こういうのが出てくると、「文房具楽しいな」っていう感じになるよね。
【きだて・他故】なる、なる。
【高畑】マーケティングして無難なやつばっかりになるじゃないですか。あんまりジャンプしないところに、今回これがね。
【きだて】だから、これに関しては「レイメイよくやった」としか言えないよ。グッジョブですよ。
【他故】レイメイさんは、最近すごいな。
【高畑】僕は「システム手帳良いよ」派なので、こういうのでちょっと見直してくれるといいね。
Wタイプながらシンプルな手帳
【高畑】そして、同じ発想の綴じノートバージョン。これもマグネットの代わりに、ベリベリっていうマジックベルトで留めておくと固定できますよという。で、こっちの場合は、手帳が決まっていて、マンスリーとウィークリーを同時見するよっていう。
【他故】そうだね。
【高畑】さっきのは、いろんな組み合わせができるよだったけど、こっちはそれだね。
【きだて】こっちの方がリングがない分、まとめたときに1冊の手帳感があるね。
【高畑】ちょっとコンパクト感はあるね。
【きだて】そういう意味では、素直に手帳として使いやすいのは、こっちの気がするんだ。
【他故】そうか、ここを留めておけば、一つのノートとして開けるんだ。
【きだて】そう、違和感は少ない。
【高畑】同時に見るギミックとして、ペリッとはがすんだよ。
【きだて】システム手帳が欲しい人は当然レイメイのを使えばいいし、そうじゃなくて綴じで全然満足できればこれでいいと思うんだよ。
【高畑】これ、転記するときが便利なんだよ。見るときはどっちかでいいんだけど、スケジュール漏れがないかとか、今週の計画を立てようというときも広げて見られるから。広さがあるテーブルで、全体を見ながら書き込める。でも、外で閲覧するときは、両方開く必要ないじゃん。
【きだて】ないね。
【高畑】だから、どっちかだと思うんだよね。今日の分はウィークリーだけでいいし、今月の予定みたいな話をするときはマンスリーだけでいいんだけど、お互いの同期をとるときは机の上に広げる。
【他故】僕も大体マンスリーに予定を書いておいて、翌月になったらウィークリーに書き写すというのをやっているので、そうやって考えると、これはすごく便利かもしれない。
【きだて】そういうことだよね。
【高畑】2冊入れるタイプだと、出し入れしなくてはいけないし、1冊にまとまっているのはどうしても、指をページの間に挟んでおいて、開けて戻しを繰り返すから。あれが嫌なんだよね。ウィークリーとマンスリーの二つが入っている手帳の転記漏れが嫌で、これが気になっている人なので、これは楽でいいよ。あと、この方眼のページも割と使いやすそうなのでいいなという気がする。
【きだて】そうだね、方眼も色が薄くて使いやすそうだし。
【他故】紙質もよさそうだしね。これ、2㎜方眼くらいかしら。
【高畑】もうちょっと大きいよ。
【他故】あ、2.5㎜て書いてあるね。
――他故さんはこの方眼の中に文字を書きたいんじゃないですか。
【他故】いやいや、2.5㎜だと大分小さいですよ。
【きだて】書けるだろ。
――「オレンズネロ」でも使えば、他故さんなら書けますよ。
【きだて】こういうダブルタイプは、『とどろけ!一番』とか使いやすいんだろうね。
【他故】両手で書くという。
――「四菱ハイユニ」ね。久々にそのマンガの名前を聞きましたよ(笑)。
【高畑】それ、読者が付いてこれないよ(笑)。しかし、これは普通にいいよね。
【他故】フラットに開くし。
【高畑】この表紙が固定できるし。まあ、ほとんど留めたまんまでいいんだけどね。
【きだて】「デュアルリングバインダー」の方は、「覚悟して使えよ」と言いたくなるけど、これは普通に「気楽に使っていいよ」っておすすめできる感じがするんだよ。
――その代わり、リングだと自分の好きなようにカスタマイズできるので、汎用性は高いですけどね。
【きだて】だから、欲しい人は絶対にレイメイのじゃなきゃダメってなるだろうし。
【他故】これを中に入れるんだ。
【高畑】そう、ピラピラしたのをカバーの中に入れると、背中の部分が変にならなくて済む。
【他故】持ちやすさにもつながっているのかな。
【高畑】この背表紙のところに、2つ山ができてしまうのを、「持ちやすさも考えてますよ」というのがここにあるので。そこら辺は親切設計だよね。
【きだて】気が利いているのかな。でも、何だかんだでこれを表に回さないまま使いそうだな。
【他故】入れたり出したりで面倒くさい感じがするからね。
【きだて】ちゃんとしたいときに入れるというのは分かるので、どっちでもできるというのはいいと思うよ。
【高畑】最初から出しっぱなしよりはいいよ。このままだと、アイデア切りっぱなしな感じがすごくするじゃん。
【他故】ああ、そうね。
【高畑】ここをちゃんとやっているから、製品としてすごく収まった感はするよ。
――入れている方が、ちゃんとした感じが出ますからね。
【きだて】プロダクトとして「あ、完成」という感じはする。
【高畑】あとは、ペリペリ音があれだけどね。
【きだて】そこに大人が耐えられるか。
【高畑】俺は平気だけどね。
【きだて】知ってるわ(笑)! まあ、これぐらいならいいんじゃない。
※高畑編集長はマジックテープ愛好者として一部で知られています。
――会議の時に、これを持っていたら、ペリペリして遊びそうですけどね。
【きだて】だったら、レイメイのだってマグネットでパカパカいわせて遊ぶじゃん。
――パカパカだとまだいいけど、ペリペリはうるさいから。
【きだて】うるさいか。
――でも、これ中味の差し替えはできるんですかね?
【きだて】できない。
――それは無理か。
【高畑】カバーだから、抜けなくはないけど、他のものを入れたら意味がなくなっちゃうから。
【きだて】多分、背幅もこれに合わせてあるんだろうな。
【他故】あとは、来年この中味だけ売るかどうかですよ。
【きだて】丸ごと買い換えでいいんじゃないの。
【高畑】せいぜい、この間のポケットのところに、薄いノート1冊ははめられるよね。はめて無理して使うことはできるかなという感じはする。でも、そこまでするのは得策じゃないから、このまま使うでいいと思うよ。
【きだて】プレーンでいいと思うよ。
【他故】右側が出っ張って書きにくいかと思ったけど、レフト式でこっちがメインだから大丈夫だ。
【高畑】それって、開いてもそこが気になる?
――段差ができちゃいますからね。
【他故】両方開いたときはほぼなくなるんですけど。
――シングルで開くと厚みがあるから。
【他故】どうしても、ここがボコッとなるから。
【高畑】でも、手帳って、ポケット付けたりバンド付けたりすると、どうしてもそうなるから。まあ、そんなに気になるほどではないかな。
【他故】そんなにでかい障害ではない。これがベルトシールみたいに、ポッチが出ていたりするともっとボコボコしちゃうから。
(一同)あ~。
【高畑】そんで、それになったんじゃない。
【他故】多分、これが許容量だろうなという感じで。
【きだて】まあ、考えて作っているなという気がするし。
【高畑】あと、中味をやり過ぎなかったのがよかったね。
【きだて】あー。
【高畑】アイデアをもう一つ、二つ盛り込んじゃうと、すごい使い方を制限しちゃうんだけど、中味が至ってシンプルなのがよかったかなという気がする。
【きだて】そうだよね。企画出す側にとって、このWになるところを活かして、中ももうちょっと一工夫と言いたくなるんだけど、それはしなくて良かったよ。
【他故】何もしなくていいよ。
【高畑】後ろの方眼ページとか使いやすそうだしね。
【他故】このページ超いい(笑)。
――書きたくなりますか(笑)。
【他故】この横に、指当たりの月ごとのマークがあるけど、それもそんなに邪魔にならない。
【きだて】色が薄いから邪魔にならない。
【高畑】手帳をしならせると月が見えるじゃん。ななめにするとインデックスが見えるから。それもいいよね。
【他故】ここもOK。いい感じだと思う。
【高畑】ギミックの割に、全然嫌みがないのがいいと思います。
【きだて】これ、売場で面出しで売られてたら、何かよく分からないと思うんだよね。
【高畑】ああ、逆に。
【きだて】プレーン過ぎて。一応、帯に説明が付いているけど、でもこれでピンとくるかな?
――確かにね。
【きだて】というぐらいプレーン。だから、使っていると本当に違和感ないと思う。
――使う分にはプレーンでいいんですけど、お店で目立たせるには大人しいというのはありますよね。
【きだて】だから、背を見せて売れば「ん、何だろう」となると思うけど。
【他故】それだと、内容が分からないからな。
【きだて】分かんないか。
――開いた状態で展示されていないとあれですかね。
【他故】POPが要るだろう、これは。完全に開いている絵が付いたPOPが必要だよ。
【高畑】最近はみんなそうだよね。どの手帳も工夫されているから、手帳売場作るのも大変だよ。
――「開きます」というシールを貼っておくしかないですかね。
【きだて】「開きます」と言われて、これをベリベリ開く度胸があるかどうかだね。
――やはり、見本を1冊置いておくしかないですかね。
【高畑】最近は、変わった手帳が増えたから、そこはいいんじゃない。
【きだて】敷居が低くなっているのかな。
【高畑】こういう特殊綴じばかり集めたコーナーがあれば。
【きだて】そうだよね。それで売場できるくらいにはなってきているからね。
――「同時見手帳コーナー」みたいな。
【高畑】そう、そう。
【きだて】ただ、レイメイの方が一見して「わっ、変態だ」って分かるじゃない(笑)。それと比べると、ちょいインパクトが落ちるな。
――あんまり、変態とか言わないように。
【きだて】いや、選択肢として豊かな感じがあって、いいよ。
【高畑】落としどころ的にすごくいいと思います。
手帳評論家監修の技アリ手帳
――次は、手帳評論家の舘神龍彦さんが監修した「G.B.Planner」です。
【高畑】これは、開いたときにマンスリーとガントチャートという組み合わせなんだけど。普通にシンプルでいいよ。これ、何が「G.B.」なの?
――えっと、Gは「ガントチャート」で…。
【高畑】ああ、「ブロックマンスリー」でBなのか。グレートブリテンとかじゃないのね(笑)。
――いや、いや(笑)。
【高畑】これも、最近流行の特殊綴じなんだけど。
――“同時見”の一種ですか。
【高畑】ガントチャートとマンスリーの同時見。ガントチャートとマンスリーは、相性のいい組み合わせではあるし、それがすごい楽なかたちなので、無理があんまりないのがいいな。
【きだて】本当に、シンプルで使いやすいなというのは一目で分かるし。
【高畑】これね、結構使いやすいよ。ガントチャートを開くときは何かプロジェクトについて考えるときなので、普段は折りたたまれていても悪くないなと思う。あえて面積を同じにせずに、ガントチャートの方が伸びるというのは全然アリだし、この綴じ方だと無理に傷まないじゃないですか。
【他故】そうね。
【高畑】閉じたときの裏面の無駄なところをToDoリストなんかにしていて、自分なりに「今月の〇〇」という使い方ができるので。これは、「舘神さんが作った手帳」というのを感じさせずに、ストレートにいい手帳だと思う。
【きだて】普通にいい手帳。
【他故】そうだよね。
【高畑】舘神さん本人がよく言っている“神社系手帳(*)”は、その人のやり方のクセが強い場合があるんだけど、これはそういう何かがあるんじゃなくて、普通の使いやすさを持っていていいと思う。
*ビジネスなどで成功した有名人の名を冠した手帳で、その人の時間哲学や手帳の使い方が反映されていることが多く、その成功にあやかりたいという感じが強いものが多い(高畑編集長)。
――アートプリントジャパンは、ガントチャート手帳をいち早く出したメーカーなので、その辺りのこだわりもあるんでしょうね。
【高畑】ガントチャートはもちろん、プロジェクト管理だけじゃなくて、「今日はやりました/やりませんでした」のチェックにも使えるし、体重管理とか色々と使えるし。これも、さっきのナカバヤシと一緒で、色々と考えた挙げ句ではあるんだけど、最終的にシンプルなかたちに落とし込むところまで洗練されているのがいいね。あんまり押しつけがましくないんだよね。
【きだて】館神さんのキャラクターを知ってる身としては、「あれっ、いつもの圧が無い!あっさりしてる!」と驚くぐらい(笑)。
【高畑】そうなんだよ。もっとくどいかと思った。
(一同爆笑)
【高畑】舘神さんが作ったなら、「手帳音頭」とか出てくると思うじゃん(笑)。
【きだて】それくらいあっておかしくないんだけど、開けると拍子抜けするぐらいすっきりしていて、ちょうどいいんだよ。
【高畑】そこがいいところだよね。開けたところに五線譜があって、「手帳音頭」の「ハア~♪」とか書いてあったらちょっとアレだけどさ(笑)。
【他故】「朝起きたらまず手帳」とか書いてあったりして(笑)。
【きだて】そういう意味では、舘神さんとしてのメッセージ性はすごい薄いんだけどね。
【高畑】だけど、舘神さんとして、この2つを同時に見られると便利だよ、というところを工夫したといいうのはね、「いや舘神さん見直したよ」って思う。
【きだて】さすがだなとは思ったよ。
【高畑】日本で「手帳評論家」とずっと言っているのはあの方ぐらいですから。やっぱそこはね、結果いいなと思います。
――鉄道路線図が別紙で付いているんですね。
【高畑】それだって、別に本文に印刷しなくてもいいと思うんだよ。だから、それでいいと思う。
【きだて】だけど、付いているのはやっぱ手帳だという気がするしね(笑)。
【高畑】正直、印刷されていても見ないじゃん。
【他故】でも、ないと文句を言う人がいるんだよ。
【きだて】だから、こういうかたちで付いているのがベストだと思うよ。
【他故】「ああ、あるんだ」って。
【高畑】これ、後ろ側は全部方眼じゃん。もうこれでいいんだよね。もう、電話番号簿とか使わないじゃん。
【きだて】これが一番いい。プレーンにノートというのが。
【高畑】もちろん、特殊綴じだから、手間がかかっていると思うんだよね。この罫線なんかも極力シンプルで細くてさ、これ好きだよ。
【きだて】分かる。印刷の薄さもいいし、細いしでさ。
【高畑】このマンスリーのブロックも、1日が4つに分けてあるのが大好きなんだよ。午前・午後とか昼・夜とかに分けたりして。これ使いやすいよ。柄にもなく、舘神さんをほめたけど(笑)、本当にいいと思う。
【きだて】今まで紹介した中で、一番クセがなくおすすめできるよ。
【他故】そうだね。
【きだて】俺は、ガントチャートをほぼほぼ使わないので、なくてもいいんだけど。ガントチャート使う人は、これいいと思う。
【高畑】これはアートプリントジャパンのノウハウなのかもしれないけど、この罫線の薄さのギリギリ感とかはね。
【きだて】いや、本当にいい。
――これはメーカーの技術なんでしょうね。
【高畑】このギリギリを狙った感というのは、もちろん舘神さんから「薄くしてほしい」とリクエストがあったのかもしれないけど、あとこの端っこのオレンジ色が効いていていいよ。
【他故】これはかっこいいよ。
【高畑】品よく収まっていて、舘神さんの感じがしないなぁ。
――組んでいるのがアートプリントジャパンというのも大きいでしょうね。
【他故】そりゃそうすよね。
【きだて】いいコラボをしたし、結果いい手帳ができたからね。
【高畑】これは、いつも使っているのとは別に、プロジェクト管理用として1冊買ってもいいなと思うよ。
【きだて】個人的に、このノートがいい分もうちょっとページ欲しかったとは思うけど。このフリーノートがもうちょい分厚く欲しかった。
【高畑】そのくらい良かったということだね。
【きだて】逆にそれぐらいしかケチの付け所がないぐらい、素晴らしい。
【他故】これはすごくいい感じだよね。
【高畑】あと、紙質がいいよね。折り返しのこっちに合わせているからと思うけど、このクリーム色もいいね。
【きだて】この紙はキンマリなのかな?
【他故】紙については、特には書いてないみたいだね。
【きだて】この折り返しに耐えられるだけの紙だろうし。いやあ、舘神さんすごいな。
【高畑】見直した。
【きだて】あのだじゃれおじさんが作ったとはとても思えない。
【他故】あっはっは(笑)。
――この方眼ページの四分割は舘神さんのアイデアではないですか?
【高畑】そうでしょうね。この四分割もすごくいいと思う。全体的にほめ要素が多くていいですよ。
【他故】そうだね。
【きだて】四分割のうち、ToDoが1マスだけになっているのもいいね。全部ToDoだとウザいじゃん。
【他故】それは困る。
【高畑】僕はToDoを使うけど、ここは今月の〇〇みたいに使うとか、そういう使い分けが自分でできるじゃん。
【他故】メモ欄として残しておくのもいいし。
【きだて】色が薄いから、このチェックボックスも気にならないし。
【他故】普段は気にならないけど、ガントチャートの行の頭だけ見えるから、書いてあれば分かるよね。
――舘神さんが手帳を監修するのは初めてじゃないですか?
【高畑】ああ、そうかもしれないですね。満を持してじゃないですか。やっぱりね、手帳を知り尽くした舘神さんが、あえて出してきたものとしては、あんまり派手なギミックに走らずに、ストレートにいいものを作ってるよ。
【きだて】ちゃんと引き算して作った感があるんだよ。要素をぶち込んで、足し算で作らずに、「ここまででいい」「ここまででいい」の減法でやった感じがするよ。ここらへん、舘神さんのノウハウとセンスだよね。1カ月をキチッと過ごす人に
――では、トリはこちらの手帳になります。これもかなりシンプルですよ。
【他故】「フレームマンスリー手帳」ですね。
――要は、この太線で囲っているのが、その月だというのが一目で分かるんですね。
【他故】そうですね。「1カ月がくっきり見える、予定がグッと分かりやすくなる」か。
【きだて】ちょっとうるさくないか?
【高畑】みんな、自分が使いやすく作るじゃん。多分、土橋さんはこういうリズムなんだよ。そして、ノートページはドットだし。土橋さんはドットが好きだからなぁ(笑)。
【きだて】そうなんだろうね。
【高畑】言いたいこととしては、土橋さんはやはり毎月の仕事をしている人なんだよ。月極でリズムのある仕事をしている人だから。
――月またぎではない、ということなんですよね。
【高畑】月またぎにしないんだよ。今月のものは今月で終わらせるという仕事をしている人だから。むしろ、営業マンとかがそうなのかもよ。
【他故】そうだよね。
――我々のように、月刊で締切があるような仕事をしている人向けでしょうね。
【高畑】だから、月またぎをしないで、月末締めでいろんなことを締めていく人なんだよ。
【他故】後ろにものを寄せてしまって後悔するという感じだね。均等に埋めていって、最後までピッタリという。ここに書いてあるのがそうでしょ。「どこが月末なのか分からない」から「あ~、押しちゃった」という雰囲気になっているという。
【きだて】…理解できない。
――30日、31日あたりに何か締切のようなものが来るんですよ。
【他故】だけど、普通のブロックマンスリーだと月末を超えてそれ以上に四角があるから、そこまであると思っちゃう。
――そうなると、「月末はどこだ?」となっちゃう。
【きだて】分からないよ~。30とか31って書いてあるじゃん。
――いや、その月が30日までなのか31日までなのかがすぐ分からない。
【きだて】え、え~。
【高畑】それだったら、ブロックじゃなくて縦並びの手帳だったら問題はないと思う。だけど、ブロックの使いやすさをそこに求めると、こういう風になるんだよ。
【他故】そうだろうね。この週が2日しかないというのが分かりにくいというのは、そうかもしれない。
【高畑】縦型の1カ月で縦開きの手帳を使っている人は、いつも1カ月が見られるわけじゃん。「今日はどこ」という進行が、1日ずつ行が進んで行って、曜日に関係なく翌月に入るじゃん。でも、あれだと細い1日になっちゃうから、ブロックのいいところはあるんだけど、ブロックにするとその感覚じゃなくなるというのはあるのかもしれない。
【他故】ゲージのように減っていくのなら分かるんだけど、これだと減りようが分からないという。
【きだて】なるほど。
【高畑】土橋さんって、1日の流れを円グラフみたいにしてるじゃん。土橋さんは、その1日の分量を把握したいんだよ。土橋さんは、1日とか1カ月とかのまとまりで動いているんだよね。不定期な、今月の半ばから始まって、再来月の10日で終わるというプロジェクトは基本しない人なんだよ。
【きだて】そうか、しないのか。
【高畑】だから、これは開発者の人には向かないと思うよ。
――ガントチャート的なね。
【高畑】そう、ガントチャート的なものとは全然違っていて、むしろこれは営業マンに向いているんだよ。
【きだて】あと、あれだね、週間で連載をしているライターをいくつか抱えている編集者にはいいかもしれない。
――これは編集者向きですよ。
【高畑】月間で何かやっていると、そのネタはこの1枠の中に1個しか出てこないんだよ。だから、必ずそういう風に収まるようにはなっているんだと思う。
【他故】「今週何やる」「こんだけの仕事が入っている」というのを見ていくのに、枠があれば「この週はここまでしかない」という風に考えることができるし。
【高畑】そうなんだよ。「今月の今週はもう2日しか残ってない」みたいな状況が起こるんだよね。
【きだて】そういうのを視覚的に捉えやすいか。
【高畑】そういうことなんだよね。
――これ、その月以外の日付は書いてないですね。
【きだて】前月と次月は一切書いてない。
【高畑】だから、毎月その1カ月を全力で過ごす人なんだよ。その月が終わったら、また新しい1カ月を過ごすという。でも、俺的には翌月の最初に締切があったら死ぬんだけど(笑)。
【きだて】ページをめくって「ああっ!」っていう(笑)。
【他故】でも、営業マンなんかだと完全にその月で終わっちゃうから。
【高畑】そうなんだよ。営業マンってその月の1日に締め切りがないんだよ。
【他故】ない、絶対にない。ここで打ち合わせをして全力疾走をして、中間打ち合わせがあって、締切の3日前ぐらいに報告があって、そこからラストスパートをかけるという。
【きだて】だから、月末までにソフトランディングをさせるという。
【他故】完全に営業マンはこれ。
【きだて】なるほど。
――その月のノルマとかありますものね。
【高畑】これは、俺とかきだてさんが使うと、ページをめくったら締切が書いてあってビックリするけど(笑)。実際にそうだから。
【きだて】スマホのアプリなんかでも、翌月と次月を表示させずに、1カ月ビシッとブロックで1ページで収める機能があるんだけど、まさにその使い方だよね。
【高畑】それだよ、それ。土橋さんは多分、それの方が毎月のリズムを取りやすいんだよ。
【きだて】この人もフリーランスなのに、それの方がいいんだ。
【高畑】多分、ポンポン入ってくる仕事をこなしているんじゃなくて、自分で1カ月を作って、月始めに締切があるようなことはしないんだよ。
【他故】そういうことだろうね。
【きだて】何という、うらやましい生活!
【高畑】だから、俺らが向いていないんだよ(笑)。
【きだて】そうだよ。
――ここのイラストの土橋さんは「月末がいつも忙しい」って悩んでますよ。
【高畑】俺は、月末とか関係なくて忙しいもん。
【他故】そうだよね、常に忙しいものね。
【高畑】だから、月初に油断するところが一つもないし。
【きだて】俺とか文具王は区切りなくダラダラと忙しいのが続くから、月単位でものを見るというのは確かにないからね。
【他故】どっちかっていうと、これは会社員の感覚だよ。会社員の中でも、特に営業だったり、あるいは経理みたいにその月の中に確実に仕事が決まっている人だよね。
【高畑】事務職はいけるね。この辺で営業マンに催促して、出てきた伝票の処理はこの辺でして、請求書の発行はこことか。
【他故】毎月決まっているところがあって、そこを押さえるまで何日あるとかが分かればいい。
【きだて】なるほどな。
【高畑】だから、堅気の生活をしている人の手帳だよ。
【他故】サラリーマンから見ると、結構便利そうだと思うもの。
――これを見て「なるほど」と思いましたよ。
【高畑】逆に、研究開発とか、イレギュラーに対応する仕事の人にとっては、また違うんだよ。でも、日本の大半の会社員は、月末締めという仕事をしている人なんじゃないかな。
【きだて】そうか。そういう意味では理解できた。
【高畑】土橋さんは、この手帳を作る前から、「手帳を買ってきたら、ブロックマンスリーのところに蛍光ペンで枠を作る」と何かの本で書いていたし、他にも昔からやっている人がいて、そのやり方自体は珍しくないんけど、月次で仕事をしている人はそういうやり方もしているという。
――それをこの手帳に持ってきたということですね。
【高畑】そういうことだよね。
【きだて】その考え方は分かるし、なるほどという感じはした。土橋さんの考え方がドンと出た手帳なんだ、というのは理解した。
【高畑】でも、これも言うほどやり過ぎてないところはあるよね。
【きだて】すごいシンプルに作ってあるし。
【高畑】これよく分かるなと思ったのが、曜日に「Monday」とか「Tuesday」とか書いてあるよりは、「月・火・水」と書いててくれた方が分かるという。
【他故】めっちゃ分かりやすい。
【高畑】「大安」とか「仏滅」が要らないというのも分かる。
――まあ、「土橋さんらしい」手帳ということでよろしいですかね。
【高畑】いいんじゃないですか。
*Vol.8後編はこちら
プロフィール
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。東京・京橋の文具店・モリイチの文具コラムサイト「森市文具概論」の編集長も務める。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
【森市文具概論】http://shop.moriichi.net/blog/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。「森市文具概論」で「ブンボーグ・メモリーズ’80s」を連載中。
たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/
*このほか、ブング・ジャム名義による著書に『筆箱採集帳 増補・新装版』(廣済堂出版)があるほか、弊社よりKindle版電子書籍『ブング・ジャムの文具放談』シリーズを好評発売中。購入はこちらから。
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