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【2018年版手帳特集】複数のスケジュール欄が同時に閲覧できる手帳

北澤 孝之

当サイトでは、手帳商戦の幕開けとともに「2018年手帳特集」を展開しているが、今回も前回に引き続き、弊社で発行している文具のフリーマガジン「Bun2」の北澤孝之編集長が注目手帳を紹介する。

前回の記事はこちら

“同時見手帳”が相次ぎ登場!!

前回は、「マンスリー手帳が主流となっている」という話をしたが、もちろん全ての手帳ユーザーがマンスリーを選んでいるわけではなくて、今もなおマンスリー+ウィークリー手帳を使っているという人は決して少なくない。特に、ビジネスシーンでの需要はまだまだ根強いはずだ。

月間スケジュールと週間スケジュールを1冊で持ち歩けるのは便利だが、両方のスケジュールを見比べる際などにはちょっと煩わしさがある。マンスリーに記入したスケジュールをウィークリーに転記する場合などは、転記ミスが起こる可能性もあるだろう。

そういった煩わしさを解消するために、両方のスケジュールが同時に閲覧できる工夫をした手帳は以前から出ていたが、今年はそれが加速化した印象がある。複数のフォーマットが同時に見られるのはアナログならではの利点であり、スマートフォンに対するカウンターにもなるという理由から、このタイプのアイテムが増えてきているのだろうか。

以下、その代表的なものをピックアップしてみた。

ツイン手帳(学研ステイフル)

学研1.jpg上がマンスリー、下がウィークリーという上下セパレートタイプの手帳は以前からいくつか発売されているが、中でも学研ステイフルの「ツイン手帳」は2006年版から発売されており、このジャンルのパイオニア的な存在だ。リングタイプの手帳なので開きやすく、見たいページを開きやすいしおりも付いている。

今回、ビジネスシーンにもぴったりなベルトカバータイプの「ツイン手帳Posh」が登場。A5サイズで、カバー色はチョコレート、ネイビーブルー、ワインレッド、ブラックの4色。税抜2,300 円。なお、従来のタイプはA5サイズ同1,500円。B6サイズ1,600円。

デュアルリングバインダー(レイメイ藤井)

レイメイ.jpg「ツイン手帳」は、上下で同時見ができるタイプだが、これから紹介するものは、すべて左右に広げて同時に閲覧ができるタイプ。つまり、タテ方向ではなくヨコ方向での展開が今のトレンドといえるだろう。

まずはレイメイ藤井が「Keyword」ブランドで発売した「デュアルリングバインダー」を紹介する。これは、綴じタイプの手帳ではなくて、バインダー式のシステム手帳だが、その名の通り2本リングを内蔵している珍しい手帳。そして、上に掲載した写真のように、見開きで4面展開ができる。ちなみに、展開しない場合は内蔵のマグネットで固定されているので、手持ちで使うことも可能。

また、バインダー式でリフィルの組み合わせが自在なため、月間と週間の同時閲覧ができるほか、掲載写真のようにスケジュール欄を見ながらノートに書き込むといったこともできる。

聖書サイズ(税抜3,500 円)とポケットサイズ(同3,000円)があり、リング径はどちらも8mm+8mm。カバー色は各3色。

グリッドダイアリー ダブルカバータイプ(ナカバヤシ)

ナカバヤシ1.jpgナカバヤシ2.jpgナカバヤシの「グリッドダイアリー ダブルカバータイプ」は、月間と週間が同時に閲覧できる独自の展開式カバーを採用したダイアリー。背表紙にあるフラップを外すことでカバーが蛇腹状に展開し、左側に月間冊子、右側に週間冊子を同時に開くことができる。フラップを留めていれば、通常の手帳と同じようなかたちになる。

「デュアルリングバインダー」はバインダー式の手帳だが、こちらは製本タイプの綴じ手帳。バインダー式と違ってカスタマイズはできないが、リングがないので思ったよりもかさばらないのが製本タイプならではの利点だろう。

もう一つ、この手帳ならではの特徴は、全ページに方眼罫を採用していること。方眼罫では珍しい2.5mm方眼なので、定規の目盛りと合わせやすく、図やグラフ作成が簡単に行えるほか、付箋や資料を罫線に合わせて貼り付けることができる。シンプルな本文構成なので、自由度が高く方眼罫を活用した様々な使い方に対応している。

A5サイズ(税抜 2,400円)、A6サイズ (同1,800円)の2サイズ。各3色展開(ブルー、ピンク、ブラック)。

bnbgダイアリー(学研ステイフル)

学研2.jpg「ツイン手帳」を発売する学研ステイフルからも、左右で週間&月間スケジュールが同時に閲覧できる「bnbg B6ダイアリー」が発売されている。日本を代表するデザイナーである居山浩二氏(イヤマデザイン)がトータルアートディレクターを務める文具ブランドから登場した手帳だ。

見開きにすると左に月間、右に週間スケジュールがあるというのは「グリッドダイアリー」と同じ仕様だが、手帳の横幅がハーフサイズになっていて非常にスリムなのが他と大きく異なるポイント。「デュアルリングバインダー」も「グリッドダイアリー」も、閉じると2冊分の手帳を重ねている状態になるが、「bnbgダイアリー」だと手帳を閉じても1冊分の厚みのままなので持ち歩きも楽だ。メモページも84ページ分あり充実している。

居山氏らしいシンプルでグラフティカルなデザインで、カバーのカラーリングも北欧風(全4色)。税抜1,900円。

G.B.Planner(アートプリントジャパン)

APJ.jpg手帳評論家の舘神龍彦さんが監修した「G.B.Planner」は、見開きにすると、月間&週間スケジュールではなくて、月間ブロック&月間ガントチャートになるという“ダブルマンスリー手帳”。ガントチャート手帳をいち早く展開しているアートプリントジャパンならではの手帳といえるだろう。

手帳を開くと、左に月間ブロック、右に方眼メモがあり、方眼メモを開くとガントチャートが現れる仕組み。月間ブロックスケジュールとガントチャートが見開きで同時に見られる手帳は今までにもあったが、この方式だとガントチャートがたっぷりと使えるというメリットがある。また、方眼メモページは4分割になっていて、左上のエリアはToDoリストとして使える。

A4サイズで、税抜1,300円。

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