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「Bun2」編集長が選ぶ2019年文具重大ニュース

北澤孝之(Bun2編集長)

2019年もついに残り24時間を切りました。今年も激動の1年だった2019年の文具界を振り返る重大ニュース。今回は、弊社発行の文具のフリーマガジン「Bun2」の北澤編集長が選んだ、Bun2関連の文具重大ニュースを紹介します。

カラーペンが一大ブームに

昨日の「文具王の文具重大ニュース」でも取り上げていましたが、去年から今年にかけて筆記具メーカー各社からカラーペンの新製品が相次いで発売されており、ブームの様相を呈しています。バレットジャーナルやスタディプランナーなどで、インスタ映えするノートを作るためにカラーペンを使う人が多いからです。

『Bun2』6月号でも、カラーペンを特集し、大きな反響がありました。誌面で取り上げたのは、クリッカートマイルドライナーブラッシュ(以上ゼブラ)、EMOTT(エモット)(三菱鉛筆)、「フリクションファインライナー」(パイロットコーポレーション)、SHIKIORI[四季織]マーカー」(セーラー万年筆)、「ABT(エービーティー)」「筆之助しっかり仕立て」(以上トンボ鉛筆)。どれも人気のペンばかりです。

中でも、キャップがなくても乾かない新開発のインクを搭載したノック式の水性カラーペン「クリッカート」は、「2019年Bun2大賞」で2位に選ばれるなど読者からの支持も大きなものがありました。やはり、「ノック式で手軽に使える」という部分でインパクトが大きかったかなと思います。

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このサイトでも、カラーペンをまとめて紹介した記事を掲載しているので、そちらもぜひご覧下さい(記事はこちら)。

システム手帳が復活

2019年のトピックの一つとして、システム手帳の復活があげられると思います。

従来のシステム手帳ユーザーといえば、男性ビジネスマンを思い浮かべますが、今どきのシステム手帳は、バレットジャーナルなどライフログを楽しむ女性が使っているのです。「第28回 日本文具大賞2019」のデザイン部門グランプリに、女性ニーズに特化したマークスの「システム手帳」が選ばれたというのも、システム手帳復活を印象づける出来事でした。

『Bun2』8月号では、レイメイ藤井のシステム手帳「decona(デコナ)」を紹介しましたが、やはり大きな反響がありました。同社は「ダ・ヴィンチ」などシステム手帳を長年手がけているので、デコナのバインダーやリフィルの品質はもちろん上質なものですが、気持ち良く観賞や撮影・投稿ができるようフラットに開くようにしたり、あるいは撮影用に小物を入れるポケットを多く設けるなど、“インスタ映え”を重視したつくりになっているのです。

カラーペンもそうですが、SNSが普及するにつれて、アナログな文具にも注目があつまるというのは面白いなと感じます。

勉強系文具がヒット

「スタディプランナー」が去年あたりから女子学生を中心にブームいなっているのですが、「女子だけじゃなくて、男子も使える勉強文具を」という思いも込めて発売されたのが、学研ステイフルの「STUDY STATIONERY SERIES」の文具です。東大クイズ王としてTVでもおなじみの伊沢拓司さんを中心とした知識集団「QuizKnock」と共同開発した文具シリーズで、“東大王”のネームバリューも効いたのか、発売してすぐに品薄になるほどのヒットとなりました。1つ1つのアイテムを見ていると、「自分が学生のときにこれがあったら」と思うものが多かったですね。「2019年Bun2大賞」でも10位にランクインしており、Bun2読者からの支持も高かったです。

最近のニュースなどを見ても、受験生は本当に大変だなというのを実感しますので、こういった勉強文具を活用して頑張ってほしいなと思います。

Bun2大賞1位は「ブレン」、ベスト3は全て筆記具

読者の投票により今年のベスト文具を選ぶ「2019年Bun2大賞」の結果が12月号で発表されましたが、今回1位に選ばれたのは、ゼブラのボールペンブレンでした。


また先述の通り、2位には同じくゼブラのノック式カラーペン「クリッカート」が選ばれましたが、同一メーカーが1位、2位を独占するのは、Bun2大賞史上初めてのことでした。3位はぺんてるのボールペン「エナージェルインフリー」で、ベスト3全部筆記具というのは、第1回(1位・フリクションボール、2位・クルトガ、3位・ジェットストリーム)以来の出来事になると思います。

2020年はどんな文具が選ばれるのか、今から楽しみです!

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