- 連載企画
- 車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち
- 【連載】車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち #59「3サイズに軽々カットできるコーナーカッター」
【連載】車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち #59「3サイズに軽々カットできるコーナーカッター」
私は名刺の角を丸くカットしています。
理由は、見た目の印象がやわらかく感じるだろうということと、指の腹の皮膚が薄めなので、丸みをつけることで皮膚を保護したいからです。
以前、楽々使えてかわいい「かどまるFit」をご紹介しました。
#41 「楽々使えるコーナーカッター」
https://www.buntobi.com/articles/entry/series/namiko/014147/
その記事の中で、最後に商品名だけご紹介した、当時はまだ手に入れていなかったもの。
ようやく使ってみましたので、満を持してご紹介します。
サンスター文具「かどまるPRO-NEO」
サンスター文具「かどまるPRO-NEO」。色はホワイトのほか、ブラックも
サンスター文具の「かどまるPRO-NEO」は、紙の角を丸くするカッター。丸みのサイズが3種から選べる「かどまるPRO」の進化版で、従来品に比べて切れる厚みが2倍、「2段階テコの原理」で握る力を約50%軽減しています。
普通紙は5枚、ラミネートフィルムは厚み200ミクロンまでカットできます。
使ってみてまず驚いたのが、その軽さ。
なるほど、「握る力を50%軽減」は誇大ではありません。
私は「かどまるPRO」を長く愛用していましたが、カットするのにレバーを押し下げるのがかなりかたく感じるようになってしまいました。最終的には本体を床に置き、真上から腕をまっすぐにして手のひらをレバーに当て、えいやと押し下げて使っていたんです。
その感覚で「かどまるPRO-NEO」に触れたとき、そのあまりの軽さに思わず声を上げました。かるっ!
これなら、説明書きにあるように、私もレバーをつまんでカットできそう。
できました!
先月の25日、東京の五反田TOCビルで開催された「文具マーケット」に出展してきたのですが(おいでくださった皆さま、ありがとうございました!)、名刺を切らしてしまっていることに直前に気づき、慌てて自宅のプリンターで作ったのです。
そして、いつものように角を丸くするために、この「かどまるPRO-NEO」を使ってみたところ。
気がつけば、100枚作った名刺を、ほぼノンストップで全てカットしていました。つまり、400回のカットを疲れることなく淡々とこなせたのです。すばらしい!
もちろん、机に置いて上からレバーを押してもカットできます。楽々押せて気持ちいいですよ。
左下から時計回りに、Lサイズ(8mm)Mサイズ(5mm)Sサイズ(5mm)
あと、丸みのサイズが選べるのはやはり良いですね。
「かどまるFit」でもMサイズで楽にカットできますし、名刺の角も長らくMサイズで丸めていたのですが、今回久し振りにSサイズでカットすると「なるほど名刺サイズにはこれくらいの丸みが合っているな」と改めて感じました(もちろん、Mサイズのやわらかな印象も好きですよ!)。
レバーはロックをかけた状態だと本体に添って平らに収まっているので、収納しやすいです。ロックは小さなつまみを回して解除。少し指先の力がいります。
ロックを外すとレバーが起き上がり、軽く握ってカットできるのです。
カットしたくずを捨てるときは、裏のカバーを外します。
軽く外せるのが嬉しいですね。
捨てたあと閉じるときもすぐに閉められます。カバーの穴を突起に引っかけるとやりやすいですよ。
置いて使うときも指1本で軽く押すだけでOK
これから愛用いたします!
プロフィール
波子
1974年生まれ。脊柱側弯症、先天性ミオパチーのため、2006年に杖歩行となり、2012年から車椅子、2014年12月から簡易型電動車椅子を使用。便利な道具や文具が好き。
奈良県奈良市で生まれ育ち、大阪・東京での暮らしを経て現在奈良市在住。
産経新聞奈良版および産経WESTにて連載「車いすでみるなら」2015年2月~2019年5月、全70回。
ブログ「車椅子、ときどき杖。」http://nam-kid.hatenablog.com/
初の著書『弱い力でも使いやすい 頼もしい文具たち』を2022年10月25日に小学館から発刊
【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう