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【ラブリー文房具】お手軽ガラスペンでお気に入りインクを使ってみよう!

北澤孝之(Bun2編集長)

先日、ある文具店で取材をしていたら、「今、ガラスペンがものすごく人気になっています」という話を聞いた。主に大人の女性が購入していくのだが、人気が過熱気味でなかなか商品が入ってこないそうだ。「万年筆ブームからインク沼になって、その流れでガラスペンが来ているんじゃないでしょうか」と店長さんは分析していた。

最近ガラスペンが人気になっているという話はよく耳にするし、インク沼の延長でガラスペンが脚光を浴びてるのは間違いないだろう。これまでコレクションしてきたインクを手軽に使えるツールとして、ガラスペンに注目が集まっているというわけである。

かくいう筆者もガラスペンを1本所有している。いつ買ったのか調べてみたら2007年の1月だったので、もう14年も前のことになるが、都内の某文具店を取材で訪れた際に購入したものだ。インクやガラスペンについて取材をしたのだが、そのときに「とても人気があって、今この1本しか在庫がないんですよ」というガラスペンを見せてもらい、つい衝動的に購入したのである。

購入したのは、人気ガラスペンメーカーの佐瀬工業所の商品で、レトロなラベルが貼ってある竹軸に、まるで筆の穂先のようなガラスのペン先が付いたもの。ガラスペンは高額な商品も多いが、これはリーズナブル(確か1本1,000円ぐらいだったと思う)で、初心者でも気軽に使えるのではないだろうか。何せ、見た目が筆っぽいので、おしゃれなガラスペンに縁がないようなおじさんが持っていても、何の違和感がないのがありがたい。

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では、実際にガラスペンを使ってみよう。今回使用したインクは、パイロットの「色彩雫 月夜」。筆者のお気に入りインクの一つだが、「色彩雫」シリーズの中でもトップクラスの人気を誇っている色なのだという。

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ガラスペンは、ペン先の溝にインクが溜まる仕組みになっていて、一度インクを付けると割と長い時間筆記できる(佐瀬工業所のホームページには、同社のガラスペンだと太字以外はハガキ1枚程度は大丈夫と書いてある)。一見シンプルなようでいてなかなか上手いことできている、と初めて使ったときに感心したものだ。

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竹軸を握っていると、筆を使っているように錯覚してしまうが、もちろん書き味は全然違う。ちょっと硬めの鉛筆で書いている感覚だ。最初は、ガラスなので恐々使っていたが、次第に慣れてきて、今は若干筆圧をかけても平気な感じになってきた。とは言っても、力を抜いて書いた方がスムーズに筆が運ぶので、八分目ぐらいの感覚で書くように心がけている。

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「色彩雫 月夜」は、ブルーブラック系のインクだが、月明かりでにじんだ夜空を思わせる色味で、とても気に入っている。普段は万年筆に入れて使っているが、ガラスペンで使用しても味わい深い筆跡になる。定番のブルーブラックとはひと味違ったインクを使ってみたい、という人におすすめしたい。

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現在、東京や大阪は緊急事態宣言で外出もままならない状況だ。コロナ禍でなかなか人に会えないので、手紙を書く人が増えたと言われているが、こんなときこそガラスペンを使って手紙を書いてみたらいかがだろう。いつもと趣の異なった筆記具を使うことで、気分転換にもなるし、また新たな発見もあるのではないだろうか。ぜひ、お気に入りのガラスペンを見つけて、ひと味違った手書きを楽しんで下さい。

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