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【連載】車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち #48 「軽く綴じられる針なしホッチキス」

波子

以前から、針なしホッチキスに憧れていました。
憧れというのは大袈裟かも知れませんが、使ってみたいという気持ちがあったんです。
気持ちはあったのにあまり使っていなかった大きな理由が、綴じるのに力が必要なこと。

7年ほど前に、穴をあけないタイプの針なしホッチキスを購入しました。とても気に入っていたんですが、買った当初から片手で握って綴じるのは難しく、テーブルに置いてレバーを押し下げて使うのも両手が要るかな…という状態で、使う頻度が下がってしまったのです。
やはり私には憧れ止まりなのかしら…と寂しく思っていたところ、文具売り場で目に付いたのがこの文言でした。

「大人も子供も みんなで使える 針を使わないホッチキス」

さっそく購入してみました。

プラス「ペーパークリンチミニ」

202203namiko1.jpgプラス「ペーパークリンチミニ」。色はホワイトの他、グリーン、ブルー、ピンク、ブラック/レッド




プラスの「ペーパークリンチミニ」は、紙に穴をあけて綴じるタイプのコンパクトな針なしホッチキス。綴じられる枚数は4枚です。子供でも片手で使え、「軽とじ機構」採用で綴じる力を軽減しています。
こちら、発売されたのは2012年。そんな前から…軽く綴じられたんですね…あなたを見つけられてなくてごめんなさい…。



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手に取ってみると、確かにとてもコンパクト。私のやや小振りな手でも握りやすいと感じました。



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2枚でも4枚でも、しっかり握って綴じることが出来ました。やったー!(写真では2枚を綴じています)

ただ、私はどうも親指に力を込めて握るのが苦手のようで(つまむような仕草に近いからかも知れません)、何度か繰り返していると疲れてきたんですよね。
そこで、本体を逆手に持ち、手のひら全体で握るようにしてみると、少し楽に綴じられました!

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ただし、この持ち方だと綴じる場所を選びます。
上の写真のような角や、利き手側の端なら、手に干渉せずうまく綴じられます。

202203namiko9-12.jpg私は右利きなので、右端だと綴じやすかった




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紙をくるりと切り取って折り返して差し込む、この繊細で見事な綴じっぷりを、自分の手の中で実現できるのはとても嬉しいです。

針なしホッチキスは、飲食店などで針の混入を防いだり、シュレッダーにそのままかけられたり、お子さんが小さいご家庭で安全に紙を綴じるなど、様々に活用されていますね。
私個人はそんなに使うシーンがないように思っていたんですが、最近はレシートを日記的にノートに貼り付けることがありまして。何枚か重ねて貼りたいときに、綴じてからマステで貼ればうまくいくと気づいたんです。

針を使わないで綴じられたら、ストックを気にせず済むし、数枚のために針がもったいない…という気持ちも抱かずに済みますよね。
今後はこのペーパークリンチミニで、楽々と綴じて貼っていきたいです。


ところで、今回「ペーパークリンチ」も同時に購入していました。

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プラス「ペーパークリンチ」(左)と「ペーパークリンチミニ」




こちらも2012年発売。前年に発売した従来品よりコンパクト化されていて、「パワーアシストメカニズム」によって紙を6枚まで軽く綴じられるのが特長です。
ただ、私にはちょっと難しいと感じました。「ミニ」より大きいので、私の手では最後まで握りきれなかったのです。

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逆に、手が大きい人は「ペーパークリンチミニ」だと小さすぎて握りにくいかも知れませんので、ぜひ自分の手に合うものを選んでみてください。

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プロフィール

波子
1974年生まれ。脊柱側弯症、先天性ミオパチーのため、2006年に杖歩行となり、2012年から車椅子、2014年12月から簡易型電動車椅子を使用。便利な道具や文具が好き。
奈良県奈良市で生まれ育ち、大阪・東京での暮らしを経て現在奈良市在住。
産経新聞奈良版および産経WESTにて連載「車いすでみるなら」2015年2月~2019年5月、全70回。
ブログ「車椅子、ときどき杖。」http://nam-kid.hatenablog.com/

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