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【連載】車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち #18「めくりやすい、シート状のマスキングシール」

波子

色とりどりのマスキングテープを、私もそれなりに所持しています。
手帳の表紙をデコったり、ポストカードを壁に貼ったり、プレゼントの封をしたり、レシートのスクラップに使ったり。旅行先でも重宝します。
簡易型電動車椅子のバッテリーを2つ所持しているので、交互に使えるようグリップに色違いのマスキングテープを巻いて区別をつけています。汚れたら簡単に貼り替えられるので楽です。

この頃はミュージアムショップなどでもポストカードのようにマスキングテープが並んでいることもありますし、手頃なお土産としても地位を確立していますね。

自宅で使う時は、テープカッターに装着したりはさみで切ったり手でちぎったりしますが(筋力が落ちてきたのか、ちぎるのはやや難しくなってきました)、外出先でちょっと使いたいときにはその「切る」行為がひと手間だったりします。
そんなときに便利なのが、ある態度の長さにカット済みのマスキングテープ。
平らな状態で保存できるため、手帳に挟んで持ち運べるのも楽ですよね。私もいくつか持っています。

カット済みのマスキングテープは、接着面に剥離紙がついています。フレークシールみたいな感じですね。
それが実は、ちょっとはがしにくいんです。始めにうまく爪で引っ掛けるのが難しくて。
両面テープの剥離紙がはがしにくい私ですから、当然といえばそうなんですけれども。

そんな私が、100円ショップで見つけたひとつの解決策をご紹介します。

Kyowa「マスキングスティックシール」

20190825namiko1.jpg「Kyowa」の「マスキングスティックシール」



ある日、ふらりと立ち寄った100円ショップ「Can☆Do」で出会ったのが、「Kyowa」の「マスキングスティックシール」。
シート状のシールのようなマスキングテープです。


20190825namiko2.jpg購入した4種はそれぞれ使いやすそうな色柄


シートであれば、はがすときに爪の先を引っ掛ける技術は不要です。大きなシートは安定して持てますし、マスキングシールの端を盛り上げるようにたゆませれば、楽につまんではがすことができます。

20190825namiko3.jpg

一般的なシールと同様に、シートをたわませれば爪の先に力を籠めなくてもめくりやすい


普通のシールとは違って薄いので、はがすときや貼り付けるときの力加減はシールよりも繊細かもしれません。
でも、「使いたい」と思ったときにさっとはがして貼れるのは、かなり便利。
また、使う度に剥離紙を捨てる手間もかかりません。
シートなので、手帳のポケットに他のシールと一緒に挟んで持ち運んでいます。

20190825namiko4.jpgシートなので手帳のポケットに入れられる(使用している手帳は「HIGHTIDE」の「ネーエ」)


私が店頭で見かけたのは4種。花やハートやドット柄の「POP」、ひとことメッセージがかわいらしい手書き風書体で印刷された「Message」、ねこ柄の「CAT」はそれぞれ13mm×38mmが14片×4枚。細めでカラフルな「Watercolor」は7mm×38mmが22片×4枚。
すぐには使いきれない量ですが、シートだからシェアするのもいいですね。


20190825namiko5.jpg組み合わせて貼るのも楽しい



ところで、冒頭で述べた「両面テープの剥離紙がはがしにくい」のを解決してくれる文具について以前ご紹介したのがこちらの記事。併せてご覧いただけたら嬉しいです。

●#9「片手で使える両面テープ」
https://www.buntobi.com/articles/entry/series/namiko/008478/

プロフィール

波子
1974年生まれ。脊柱側弯症、先天性ミオパチーのため、2006年に杖歩行となり、2012年から車椅子、2014年12月から簡易型電動車椅子を使用。便利な道具や文具が好き。
奈良県奈良市で生まれ育ち、大阪・東京での暮らしを経て現在奈良市在住。
産経新聞奈良版および産経WESTにて連載「車いすでみるなら」2015年2月~2019年5月、全70回。
ブログ「車椅子、ときどき杖。」 http://nam-kid.hatenablog.com/

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