- 連載企画
- 【連載】『小粋な手紙箱』 #82・冬の挨拶文
【連載】『小粋な手紙箱』 #82・冬の挨拶文
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
こんにちは。今年は年賀状のお返事としての寒中見舞いがたくさん届きましたが、「年末は体調を崩していたので年始のご挨拶が遅くなりました。」と書かれたものがなんと多かったことでしょう。頑張った一年の疲れが年末に一気に出てしまったのかもしれないなぁと思いましたが、みなさんはいかがでしたか?
さて、今年は暖冬といわれていますが、冬は冬。寒さが厳しい日もありますよね。冬の暮らしぶりが分かる言葉や情景が浮かぶ言葉を使って時候の挨拶文を考えてみましょう。
・寒暁のピリッと澄んだ空気の中を散歩して、気持ちよく一日をスタートしています。
・青空に真っ白い富士山がことのほか映える季節となりました。
・ドカ雪がふり、ナナカマドの赤い実に雪がこんもりと積もる景色が見られて嬉しいです。
・こたつ弁慶ですっかり運動不足になってしまいました。今もこたつに入りながら書いています。
・今日のような日を冬麗(ふゆうらら)というのでしょうか。春が待ち遠しいですね。
いかがでしょうか。「寒暁」というのは冬の明け方を指します。もちろん「冬の明け方」と書いても良いのですが、日本語にはいろいろな表現がありますので、調べて使ってみることをお勧めします。それを繰り返していくうちに自然と言葉の引き出しも増えていきます。
ビジネスでも使える季節の言葉は「寒風の候」「厳冬の候」「大寒の候」などがあります。
季節の言葉は、実感をこめると良いですよ。たとえば寒さを伝えたいとしたら、ただ「寒い」と書くだけではなく、どんな寒さなのか、体感はどんな感じなのか、具体的に書いてみましょう。そうすると改めて自分が季節を感じていることに気がつき、豊かな気持ちになります。そして、その気持ちは相手にも伝わっていきます。季節の言葉は、手紙をより魅力的にする要素でもあるので、ぜひあなただけの季節の言葉を書いてみてくださいね。
手紙トピック
先日、静岡県にある「ちびまる子ちゃんランド」に行く機会がありました。会場にはピンクの丸ポストが設置してあり、そこから手紙を出すとちびまる子ちゃんの特別なスタンプが押してもらえるのだとか。周りには机と椅子が並べられていて、手紙を書けるスペースもあります。子どもたちが、手紙を書く楽しさだけではなく届く喜びも体験できるなんて、すてきな試みですよね。会場にはちびまる子ちゃんのポストカードが何種類も売っていましたし、切手もその場で買えますから、お近くに行かれる方はぜひお子さんと一緒にお手紙体験をしてみてはいかがでしょう。
今月のマキシマムカード
テーマ: 運気上昇!
ポストカード: 橋本雅邦「龍虎図屏風」(京都便利堂)
切手:橋本雅邦「龍虎図右部分」
小型印: 辰年年賀状展
お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
月に一度、オンラインで手紙の書き方講座を開催中。
みなさまのお申し込み、心よりお待ちしています!
【(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール】
プロフィール
田丸有子(たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
ブログ「手紙魔Yukoのお手紙ライフ」
You Tube「手紙魔Yukoのお手紙ライフ」
【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう