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【連載】『小粋な手紙箱』 #52 うちわを手紙代わりに送る

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。

手紙で気持ちを伝えよう!

こんにちは。東京は梅雨が明けて本格的な夏の到来です。みなさま、いかがお過ごしですか?

さて、この時期にうちわを手紙代わりに送るというのは意外と浸透してきたのでしょうか。郵便局にも郵送用のミニうちわが売っていますし、大手の文具売り場にもたくさんのうちわが並んでいます。

今年、私が友人に送ろうと購入したのは『一心堂本舗』の「ひだりうちわ」という商品です。誰しもあやかりたくなるネーミングが良いと思いませんか。パッケージのままポストに投函できるようになっています。うちわの柄の種類も豊富で、〇〇ちゃんにはこれ、あの方にはこれ、と相手の好きそうな柄がどれかを考えながら選ぶのもとても楽しかったです。洒落たパッケージを損なわない、ちょっとしたメッセージが書けるシールや宛名用のシールは別売りされていてとても便利。早く投函してみたくて、梅雨も明けていないのに送ってしまいました。まぁ、小暑には入っていたので良しとしましょう。
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手紙トピック

先日放送されたNHKの「72時間」というドキュメンタリー番組で手紙文具が取り上げられていました。銀座の大手文具店の手紙文具売り場に取材陣が3日間張り込み、便箋やカードを買いに来る人々にインタビューするという内容でした。

どんなレターセットやカードにしようかと悩む姿の脳裏に相手の顔が思い浮かんでいることが分かります。これにすると決めたその紙は、その人が伝えたい思いの一部を代弁してくれるデザインなのですね。手紙を綴る胸の内というのは人それぞれですが、気持ちを伝えたいと真剣に思う心が切々と伝わってくる内容でした。インタビューされた人たちが穏やかな面持ちで話していることは、まるでドラマや小説の一場面のようで思わず涙腺が緩みました。

私はインタビューされていた方の言葉で「用事があるから書くというのは嫌だと思った。そうではなくて人として繋がりたかった。」という一言が印象に残りました。私が普段している文通がまさにそうだからです。特に用事があるわけではないけれどその人と話したい、聞いてほしいと思うからつらつらと手紙を書くのです。

楽しい手紙を読んだ後のように心地よい余韻が残る番組でした。ご覧になっていないお手紙好きの方はオンデマンドでぜひ見てみてくださいね。

今月のマキシマムカード

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テーマ: 夏のごあいさつ
ポストカード: PIN UP
切手・絵入りハト印: 夏のグリーティング

お知らせ

★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!

入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」
ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」
美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」


★ 体験講座も有ります!

(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール

プロフィール

田丸有子 (たまるゆうこ)

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント

子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。

また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。

奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。

ブログ「Cordially yours

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