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【新製品】職人の手作業で一本一本丁寧に作り上げられたウッドガラスペン

文具のとびら編集部

呉竹は2022年5月27日に、奈良・吉野山の天然桜で作られた木軸と、ガラスペンのペン先も、職人の手作業にて、一本一本丁寧に作りあげられたガラスペン「呉竹ウッドガラスペン・千本桜」を発売した。
全国の文具店、画材店、専門店、ECサイトなどで販売中。細字・中字の2タイプ。価格は税込各2万2,000円。

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■ガラスペン誕生から、120年

ガラスペンは明治35(1902)年に日本の風鈴職人によって開発されたと言われる、日本生まれの筆記用具。時を同じくして、呉竹も明治35年に創業。120周年を迎えた2022年、「呉竹ウッドガラスペン・千本桜」を、呉竹創業120周年記念にふさわしい筆記具の一つとして発売した。透明で美しいフォルムのガラスペン先は、ガラス作家・田嶋嘉隆氏(福井県・スタジオ嘉硝)にて作られているもの。木製のペンレストも、同じ天然木の桜の木で作られており、ガラスペンを優しく置ける柔らかな形状になっている。




■吉野山の天然桜

軸に使用している材は、吉野山の天然桜。世界遺産にも登録されている吉野山。吉野の桜は約1300年前、修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が山桜の木に金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)を刻んだことから、御神木として崇められるようになったと伝えられている。吉野山の桜は保全の目的以外での伐採が禁止されており、その起源はこの約1,300年前に遡る。桜の枯れ木といえども薪にさえせず、伐採は厳しく戒められたという。山全体を通して桜が美しい吉野山だが、特に桜が数多く集まる所は「一目に千本見える豪華さ」という意味で「一目千本」(ひとめせんぼん) とも言われ、山下の北から山上の南へと順に下千本・中千本・上千本・奥千本と呼ばれている。

2018年の台風21号で、吉野山にも大きな被害があり、桜の木にも倒木の被害が及んだ。倒木してしまった木は吉野山の保全のために伐採された。呉竹が本社を置く奈良県の吉野の桜であり、「桜」を用いた製品に形を変えて生かしたいという思いから、倒木した桜の木の一部を吉野山保勝会より譲り受けたという。そこから木軸に適した品質・風合いを高めるために、いくつかある乾燥の手法から「天然乾燥」という、時間はかかるが木材の色やつやが良くなるとされる手法で、自然の力を利用し、乾燥・水分量の管理をしてきた。このたびのウッドガラスペン・千本桜のペン軸は、この吉野山の桜の木で作られている。吉野桜の木から削り出された木軸は自然の温もりを感じられ、使うほどに手に馴染む。

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