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【新製品】明治時代に流行した色をイメージしたカラーインク

文具のとびら編集部

呉竹は2022年5月17日に、万年筆、ガラスペン、付けペン、呉竹からっぽペンなどで使用できるインク「ink-café 明治のいろ」を発売した。
全国の文具店、画材店、専門店、ECサイトなどで販売中。価格は税込各1,320円。全6色・各20g。

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■呉竹 創業120周年の記念となるインク

明治35年(1902年)の創業から、2022年で120周年を迎える呉竹。
今回の新製品は、明治時代に流行した色をイメージしたカラーインク。1色1色に、その時代の背景がある。

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葡萄茶<えびちゃ>
明治の時代、紫色は当時華族が用いる高貴な色とされており、紫のままでは畏れ多いことから紫に代わる海老茶が使われることが多くなったという。やや紫を帯びた暗めの赤色で、明治の女学生ブームが一気に花開いた時代で、女袴として「海老茶(えびちゃ)」「葡萄茶(えびちゃ)」色の人気が高まった。

洗朱<あらいしゅ>
明治時代の後期、日本文化を大切に思い、伝統的な日本調の色も新しく登場した。その中の一つが洗朱。「あらいしゅ」とは洗ったような明るい”朱”色や、朱色が淡く薄くなったような色でもある。

新橋色<しんばしいろ>
明治後期、化学染料による新しい色の誕生。明るい青緑色は、ハイカラな色として、花柳界の中でも、新橋の芸者衆にも好まれ大流行した。別名「金春色(こんぱるいろ)」とも呼ばれていた。

鉄色<くろがねいろ>
鉄色(くろがねいろ)は、明治中期頃から大正にかけて流行した色。青みが暗くにぶい青緑色が特長の色で、番頭や手代の前掛けなどの色にも多く用いられた。金を“こがね”、銀を”しろがね”、銅を”あかがね”と呼び、鉄は”くろがね”と呼んだ。

孔雀緑<くじゃくりょく>
明治の時代、西洋から伝わった色で、孔雀の美しい青緑の羽のような鮮やかな青緑色。孔雀は日本でも古き時代より愛されており、江戸時代には庶民への認知も高まったとされている。明治時代まで、孔雀の名の付いた色が作られていないことも不思議とされている。

紫紺<しこん>
明治は、女性たちの衣類などにも江戸の「粋(いき)」を受け継ぐ「藤色」や「紫色」が多く「紫の時代」といわれ、明治以降の流行色として現れた。

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