消しゴムはんこ画家の田口奈津子さんの個展「季節を紡ぐ消しゴム版画展」が、2020年1月7日（火）から2月2日（日）まで東京・高円寺北の座・高円寺B2Fで開催されている。入場無料。

テレビ番組「プレバト!!」の消しゴムはんこコーナーで活躍中の田口奈津子さん。消しゴムはんこ画家として、これまで多くの著書で作品を発表してきた。だが、テレビや本ではなく、実際の作品を見てみたいという声もあり、3年ほど前から最近作成した作品までをまとめ、個展を開くことになった。

会場には、田口さんならではの繊細で緻密な作品およそ40点が、季節をテーマに展示されている。どの作品も田口さんが一人で、下絵のデザインから消しゴムはんこを彫り、インクを付けて紙に押すまでの作業をこなしたという。何が一番難しいかを尋ねると、「下絵を描くのはそれほどたいへんではないんですが、下絵をいくつのパーツに分けて消しゴムはんこで彫るか、それを考えるのにかなり時間をかけます」という答えが返ってきた。

1枚の版画にいったい何版の消しゴムはんこを使用しているのか、気になるところ。通常ははがき大の消しゴムはんこを使用するのだが、田口さんの作品は多いものだと125版も使用しているというから驚かされる。ちなみに会場では1版、2～3版、多版など、使用した版の数をわけて分かりやすく展示しているので、その違いを見比べてみるのもいいだろう。



また、展示作品で最も時間がかかったのは4枚の障子に桜が咲き乱れている作品だそう。「障子1枚分作るのに、1週間はんこを押し続けました」という。この作品を披露するのは今回が初めて。

なお、田口さんの在廊スケジュールはtwitter（https://twitter.com/naco_hinata）やfacebook（https://www.facebook.com/naco.taguchi）で確認できる。直接会ってお話しできるまたとないチャンスだ。