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極細でもなめらか! カラーボールペン「ジュース アップ」が大人気

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パイロットコーポレーションが昨年8月に発売したノック式細書き水性顔料ゲルインキボールペン「ジュース アップ」(1本税抜200円)が人気となっている。パステルカラーやメタリックカラーも用意した全22色の豊富なカラーバリエーションが多くの女性に支持されているが、それに加えて新開発のペン先と新顔料インキの採用で、激細0.3㎜と超極細0.4㎜のボール径ながらなめらかな書き味を実現しており、文具ファンの間で高い評価を得ているようだ。営業企画部筆記具企画グループ主任の柴田果意さん(=写真)に、「ジュース アップ」の開発秘話をうかがった。

パイロット.jpg

女子中高生に人気のカラーペン「ジュース」

ジュース.jpg同社は、「ジュース アップ」の発売に先がけて、「ジュース」(1本税抜100円)を2012年11月から発売している(翌年5月にメタリックカラーも追加)。発色の良さや耐水性に優れたなめらかな書き味だけでなく、基本色24色(0.38、0.5、0.7㎜/1.0㎜は8色)とパステルとメタリック各6色(各0.5㎜)の合計36色という豊富なカラーバリエーションで、女子中高生に人気のカラーペンとなっている。

インキにペン先の乾燥を防ぐモイスチャー成分を配合しているので、書き出しからスラスラとなめらかに書けるのが特徴。また、技術的に難しかったというパステルカラーとメタリックカラーで初のノック式を実現している(0.5㎜でも初めて)。

さらに書き味がアップした「ジュース アップ」

ジュースアップ1.jpg今回発売した「ジュース アップ」は、より大人をターゲットに企画されたもので、書き味などの機能面はもちろん、デザイン面でもワンランク上を狙ったものになっている。

「従来から発売している『ジュース』は、女子中高生をターゲットにしていますが、今回は大人にも使えるボールペンを企画しました。ジュースは0.38㎜から1.0㎜まで揃えていますが、ジュースアップは激細0.3㎜と超極細0.4㎜と細書きに特化した展開にしました。もちろん、書き味もさらに向上させています」と柴田さん。

さらなる書き味の向上のために採用されたのが、新開発のペン先「シナジーチップ」。これは、「コーンチップとパイプチップという2つのチップの長所を掛け合わせて開発したものです」と柴田さんは説明する。

「コーンチップ」は、一般的なボールペンに使われており、書き出しが良くペン先の強度が高い円錐形のチップ。一方「パイプチップ」は、同社の極細ボールペン「ハイテックC」に使われているもので、極細のステンレスパイプの先端にくぼみをつけてボールを点で支える構造のペン先のため、細書きに適していてなめらかに書ける。

ペン先.jpg

「ジュースアップ」のペン先をよく見ると、円錐形の先が細いパイプ状になっているという、今までにないかたちになっているのが分かる。これがシナジーチップであり、なめらかさに加え、書き出しの良さとペン先の強さも併せ持っているのだ。これまでにないペン先ということもあり、開発にはかなり苦労したようで、長い年月をかけて開発を行ったという。

そしてこの新ペン先に加え、顔料インキも新開発。顔料をインキ内で均一に分散し安定させる添加剤を配合しているので、筆記時に激細ペン先からインキをスムーズに出すことができるのだという。

大人が使えるスタイリッシュなデザイン

ボディは細身でスタイリッシュなデザイン。また、口金を金属製にしているので、低重心でしっかりとした書き心地も特徴だ(=写真)。

先金.jpg「細書きのニーズは、女性だけでなく、男性にも潜在的にあると思いますので、男性も使えるようにシンプルでスタイリッシュなボディにしました」と柴田さん。スーツの胸ポケットにさしても違和感のないデザインを採用しているという。

ちなみに、ボディーには「ノックインジケーター」を採用しているのもちょっとしたこだわりポイント。ノックすると、小さな窓にそのペンの色が表示される仕組みだが、同社の「フリクションボールノック」にも採用されているので、ご存じの方も多いのではないだろうか。

ノックインジケーター.jpg

全22色のカラーバリエーション

ジュースアップ.jpgインキ色は、一般色10色(ブラック、レッド、ブルー、ブルーブラック、グリーン、オレンジ、ピンク、バイオレット、ライトブルー、ブラウン)に加え、黒や濃い色の紙にも書けるパステルカラー6色(ホワイト、パステルオレンジ、パステルグリーン、パステルブルー、パステルバイオレット、パステルピンク)とメタリックカラー6色(ゴールド、シルバー、メタリックピンク、メタリックグリーン、メタリックブルー、メタリックバイオレット)をラインアップ(どちらも0.4㎜のみ)。

メタリックカラーは、極細ペン先でもなめらかに書けるように、インキの粒子は小さくなっているが、それでもキラキラと発色の良いインキを開発したという。従来の「ジュース」では、パステルとメタリックは0.5㎜での展開だったが、今回はそれよりも細書きの0.4㎜で展開。ノック式でのパステルとメタリックはこれが世界最細になる(同社調べ)。

定番の黒と赤に次いで人気なのが、メタリック系のゴールドとパステル系のホワイトなのがこのペンならではだろうか。パステルとメタリックでの筆記に最適な黒い紙を使った「ブラックノート」も同時発売。「無地/パッドタイプ」(=写真右)と「ドット罫線/ノートタイプ」の2種類で、サイズはどちらもB5。このノートも人気となっている。

ノート.jpgblack note200.jpg

発売後の反響としては、同社の狙い通り女性を中心に大人に使われているようだ。「色やボール径のバリエーションを増やしてほしい」というリクエストもきているそうなので、今後の展開が楽しみだ。

「ジュースペイント」も好評発売中

ジュースペイント.jpg

また、「ジュース アップ」と同時に、水性顔料マーカーの「ジュースペイント」(1本税抜200円)も発売されている。

カラフルで色数豊富なマーカーで、紙だけでなくプラスチックやガラスなど非浸透面にも筆記できる。ペン先は、細字と中字の2種類で、インキ色は一般色12色、パステルカラーとメタリックカラー各6色の計24色。

「『ジュース アップ』は大人層に向けて発売しましたが、『ジュースペイント』は小さなお子さんでも握りやすい六角軸のショートボディを採用するなど、ファミリー層をターゲットにしています。『ジュース アップ』は激細&超極細書きですが、『ジュースペイント』は太書きですので、『ジュース』シリーズはこれで3タイプが揃いました」と柴田さん。

高畑編集長のひとこと

極細派には絶対に一度は試してもらいたいボールペン

新開発の「シナジーチップ」は耐久性と書き出しに優れるコーン型と先端が見やすい激細のニードル型のイイトコドリな構造・形状で、これに合わせてインクも新開発。激細でありながら充分なインクの流量があり、細い描線にもかかわらず書き味はなめらかな新感覚。極細系がまた一歩前進した感覚があります。太さと濃さにムラのないキッチリとした線が書けるので、小さい文字が読みやすく、手帳のループにもスッキリ収まりやすいシンプルなストレートボディなので、細かく書き込みたい手帳との相性は抜群です。また、このジュースアップの凄さはカラーインクにもあります。特にメタリックカラーの発色の良さは傑出していて、黒い紙に書くと、クッキリとエッジの効いた極細なのに迫力のある輝きに驚きます。メッセージカードやデコレーションなどには是非使ってみたい逸品です。

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