
【連載】『小粋な手紙箱』 #19 秋に出す手紙
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
金木犀の香りが漂う季節になりました。
食欲の秋、芸術の秋、読書の秋…みなさんはこの秋いかがお過ごしですか?
秋はあの夏の暑さから解放される過ごしやすい季節ですが、寒い冬に向かっていくということもあり、人によっては物悲しいような寂しさを覚える季節でもあるようです。
そんな時こそ手紙を書いて心を温かくしてみましょう。
栗、葡萄、すすき、紅葉など秋のモチーフが使われているレターセットを選んだり、シンプルな便箋に秋の柄のマスキングテープやシールを使ったりして季節感を出す作業は、とても楽しいものです。
万年筆のインクの色をいつものブルーブラックではなく、温かみのある茶系やセピア色に変えてみるというのも良いですね。
切手も秋のグリーティング切手を貼れば雰囲気たっぷりの手紙になります。
手紙に使う紙や色を季節に合わせてコーディネートすることで、時候の挨拶は書かなくても十分に伝わります。何よりそうやって工夫したり選んだりすることによって、自分自身も季節感を味わっていることに気付くのです。それは自然に目を向け、心を豊かにするもの。
そして、秋色の手紙を郵便受けに見つけた相手にも、季節を感じて心が温まる一瞬が待っています。
秋は手紙の良さをいっそう感じられる季節とも言えますね。
手紙トピック
“文通”をしてみたいと思っても相手がいない、と諦めたことはありませんか?
昔は趣味の雑誌の後ろの方にはペンフレンド募集のコーナーがありました。住所と名前が公表されていて個人情報丸出し。今となっては考えられないことですね。
現代ならではのやり方で文通相手を探せるサイトを見つけました。
“文通村”というのですが、登録すると架空の住所がもらえて、実際の住所を明かすことはありません。名前はハンドルネーム。同じ趣味を持ち、プロフィールに興味を持ってくれた年代も性別もさまざまな人たちから手紙が届きます。
見ず知らずの人との文通はこれまた不思議な感じですが、なかなか面白いですよ。世界が広がります。
今月のマキシマムカード

テーマ:KEEP SMILING
葉書: 7 days cards
切手 & 特印: ハッピーグリーティング
お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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