【連載】『小粋な手紙箱』 #08 年賀状に添える一言
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
夏が終わると同時に時の流れがいちだんと加速するなぁと感じている私ですが、みなさんいかがお過ごしですか?
そんな今頃にぼちぼち準備を始める手紙といえば“年賀状”ですね。
今回は「年賀状に添える一言」についてお伝えします。
年賀状は、手作りの年賀状は別として、お年玉付き年賀はがきに写真や文章、宛名まで全て印刷で済ませているものが多いのが現実。
慌ただしい年末ですし、年賀状にかける手間は最小限にしたいものですよね。
でも、年賀状をもらって嬉しいと実感するのは、相手が手書きしてくれた一言を読んだ時だと思いませんか?
たった一言でも相手の顔を思い浮かべてそれぞれ内容を変えられたら最高ですが、万人向けのメッセージでも大丈夫。
面倒がらずに、心を込めて、とにかく書いてみましょう。
【一言例】
・今年もよろしく! / 今年もよろしくネ / 今年もよろしくお願いします
・(〇〇さんにとって)良い年になりますように
・(〇〇さんにとって) / 幸せな年 / 素晴らしい年 / 楽しい年 / 充実した年 / 素敵な年 / になりますように
・(今年も)楽しいことたくさんご一緒しましょう
・またおいしいものを食べに行きましょう
・健やかな / 穏やかな / 賑やかな / 明るい / 一年になりますように
・お互い体に気をつけて元気に過ごしましょう
・お体を大事になさってください / お体を大事にしてください
・お元気ですか? / お変わりありませんか?
・(ご無沙汰しておりますが)今年こそ会いたいね / 今年こそお会いしたいです
・いつも温かいお心遣いありがとうございます
・いつも気にかけてくださってありがとうございます
・(なかなか会えないけれど、)またみんなで集まれたらいいね!
手紙トピック
年賀状の決まり文句「賀詞」についてマナーをおさらいしましょう。
目上の人向け: 謹賀新年、恭賀新年などの4文字
目下の人向け: 寿、福、春などの1文字
迎春、賀正、初春、頌春、新春などの2文字
相手を選ばない賀詞: 明けましておめでとうございます
新年おめでとうございます
謹んで新春のお慶びを申し上げます
★ 賀詞は重複して書かないように注意しましょう。
今月のマキシマムカード
お知らせ
★ 手紙の書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
★ 体験講座も有ります!
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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