【連載】『小粋な手紙箱』 #07 覚えておくと便利なフレーズ
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
今回は「覚えておくと便利なフレーズ」についてです。
気持ちを伝えたいなら定型文は使わずに“自分の言葉”で書くのが一番ですが、慣れないうちは使えそうなフレーズをいくつか頭に入れておいて書いてみるのが良いでしょう。
出だしで悩んでしまうのなら、まずは「こんにちは」から始めても良いですし、“健康を気遣う言葉”は定番です。
締めくくりの言葉は”健康を気遣う言葉”の他に“次に繋がる言葉”もおすすめ。
相手との距離を縮めるような親しみのこもったフレーズを使いたい時は“開運言葉”や“おまじないの言葉“が有効です。
★ 健康を気遣う言葉
【文頭】お元気ですか・お変わりありませんか・その後いかがお過ごしですか
【文末】(呉々も)お体を大事になさってください・(どうぞ)ご自愛ください
★ 次に繋がる言葉
今後ともよろしくお願いします・またお目にかかれる日を楽しみにしています・またお会いできますように・またお便りします
★ 開運言葉
〇〇さんとのご縁に感謝しています・〇〇さんとお会いできて、嬉しく思っています・〇〇さんのおかげで、〇〇〇になりました
★ 読み手を幸せにするおまじないの言葉
良い1年になりますように・毎日楽しく健康で過ごせますように・たくさんの幸せが舞い込みますように・素晴らしい1年をお祈りしています
これらの言い回しを頭の隅に入れておけば、単語や組み合わせを変えるだけで色々な手紙に使えますよ。
あまり難しく考えず、まずは書いてみてくださいね。
手紙トピック
消印に風景印と呼ばれるものがあります。郵便局(全てではない)に配備されている記念印の一種で、局所在地の名所や名物が描かれており、コレクターも多いようです。
けれど、全部集めたいと思っても全国の郵便局を巡るのは容易ではありませんよね。そんな時に便利なのが「郵頼」という方法です。私が初めて郵頼したのは南極にある「昭和基地分室」の風景印でした。南極観測船「しらせ」が帰港するタイミングで依頼し、押印の日付は南極大陸に接岸し業務の取り扱いを開始した日になるそうです。
今年も「しらせ」が帰港する時期となり郵頼の募集が始まりました。届くのは来年の4月頃。葉書が船旅をして地球を回ってくるようでロマンを感じるこの郵頼に挑戦してみるのはいかがでしょうか?
郵頼方法はこちら
今月のマキシマムカード
ペンギンの歩く姿がなんとも可愛いですよね。
お知らせ
★ 手紙の書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
★ 体験講座も有ります!
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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