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【連載】他故となおみのブンボーグ大作戦!Bootleg #007 プラス『デコラッシュ』
30分間、文房具の話題だけをお送りするラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ「なおちゃん」こと、ふじいなおみです。
番組では毎週たくさんの文房具が登場します。その中から、他故さんとなおちゃん2人で選んだ1点をピックアップ。より掘り下げてご紹介していきます。
今回は、2021年10月10日On Airの「なおちゃんの使ってみた」でご紹介した、プラスの『デコラッシュ』をピックアップします。
リニューアルしたデコラッシュで手帳をデコレーション
デコラッシュ10周年でフルリニューアル
8月のある日、プラスの広報担当者から「デコラッシュ10周年でフルリニューアル」というリリースが届きました。「発売からまだ10年しか経っていなかった」ということにまずビックリ。私の記憶ではもっと前からあったと勘違いするほどの存在感がある商品だったのです。そして「フルリニューアル」だということ。これは使ってみたいぞ!
まずは、コレクションBOXから古いデコラッシュを取り出しました。
デコラッシュ10年の歩み
デコラッシュは「デコレーションテープ」です。紙の上に商品の先端をつけて軽く力をかけながら引くとテープが紙に転写されるという仕組みです。デコラッシュを使ったことがない方でも「修正テープ」や「テープのり」を使ったことがある方は多いのではないでしょうか?その時の使い方を思い浮かべてください。修正テープの文字を隠す「白い不透明のテープ」やテープのりの「テープ状ののり」が紙に転写されますよね?同様にデコラッシュは「イラストが描かれたテープ」を転写してデコレーションが気軽に楽しめるアイテムなのです。
初期型のデコラッシュ
これまでに発売された柄は300種以上(販売終了柄やモジライナーシリーズも含む)にも及びます(デコラッシュ10周年記念キャンペーンWebページより)。
モジライナー
初期型は大きくて、細長く厚みのある「笹かまぼこ」のような形をしていました。使う時には本体のお尻にあるボタンをガッチャンと押し込むと反対側から転写に使う先端部が飛び出してきます。そして前述の通り、先端部を紙につけながら引っ張るとテープが転写されます。また、本体を1つ入手したならば、あとは好きな模様の専用交換テープを買い足して本体にセットして使うカートリッジ方式でした。
当初はカードやノートをデコレーションすることに特化しているデザインが多い印象でした。また、人気の(私も大好きな)キャラクターが描かれた交換テープが限定発売されていたこともあり、夢中になって集めた記憶があります。
時は流れ、2015年には「プチデコラッシュ」が発売されました。
プチデコラッシュ
本体はしずく形(リリースでは「ドロップ形状」と書かれています)に変化。使い切りタイプとなり手のひらにおさまるサイズになりました。デコレーション用途に使える柄に加えて、スケジュール帳のアイコンとして使える「休み」「飲み会」「ショッピング」などの実用的な柄が登場しました。
しかし、私はプチデコラッシュに出会えずにいました。
2015年は娘を妊娠し出産した年。「プチデコラッシュ」は、妊娠中体調がずっとすぐれなかった私が全然文房具に触れられなかった頃に発売されたものだったのです。出産し、子育てに移行した後も、とにかくバタバタしていて手帳にも触れられなかったほどだったので、プチデコラッシュを知らないまま時間が過ぎていきました。
そんな私は今年、プチデコラッシュとついに出会います。今年7月にプラスの方々を番組(他故となおみのブンボーグ大作戦!)にお招きしてお話を伺いました。「プラスという会社を説明する時にどんな感じでお話しされますか?」の問いに、プラスを代表する製品の一つとしてピックアップされたのが「デコラッシュ」だったのです。「あれ?なんだろう、この懐かしい気持ち……。」同窓会でかつてのクラスメイトの名前を耳にした瞬間、当時のさまざまな記憶が蘇るかのような感覚でした。
早速、文具店へGo!プチデコラッシュも我が家の仲間に加わりました。
そして、フルリニューアルへ
前述の通り10周年を機にフルリニューアルしたというプレスリリースが届きました。
今回のリニューアルでは見た目の変化はもちろん、使ってみてわかる「機能面」の変化まで、いくつもの改良が加えられました。
【見てわかるコト】
1.商品の顔「ロゴ」が変わりました。
2.パッケージは全て紙に!
パッケージは紙のみでできています
社会的な脱プラスチックの流れもあって、すべてが紙で作られたパッケージになりました。本体が外から見えるしずく型の穴にもプラスチックのカバーはありません。箱の構造は複雑で、穴から製品が見えかつ動かないようにしっかりとホールドされています。パッケージを設計した人すごい!!
3. 描かれているアイコンのバリエーションがすごい
リニューアルした全21種類のアイコン見本
今回選ばれたアイコン柄は、これまでに販売されていた手帳用アイコン柄の中から人気の高いものを中心に、「新しい生活様式を意識した」柄を加えたものが選ばれました。定番柄14種類(上写真の1から14)、限定柄7種類(上写真の15から21)です。
開発に関わった方いわく、今回は「ふんわりしたデザイン」を目指したとのこと。うん、柔らかい色使いがかわいいです。
また、使うたびにさまざまなデザインが楽しめます。柄が一周するまで見本帳(A5サイズのノート)に転写をしようとしたのですが、やってもやってもアイコンがなかなか一巡しない?似ているのですが、どこかしらが少しずつ違っているのです(例えば:手帳柄ならば筆記具の違いや筆記線の違いがあります)。
これをTwitterに投稿したところ、プラスの中の人からスペシャルな情報が!デコラッシュには4mのテープが入っているのですが、45cmを一つの単位として繰り返しのデザインが印刷されているそうです。柄のバリエーションは約60種。なるほど、写真のように貼り付けても(転写されたのは1柄18cm程でしょうか)同じ柄が出ないはずです。
4. 本体のカラーリングが大人かわいい
お花のように並べてもかわいい
全21種類の本体すべてが違う色になっています。
パステルカラー、ビタミンカラー、そしてくすみカラー。大人女子が持っていても違和感がなく、テンションが上がる色合いになっています。SNS用の撮影小道具としても目を引きますね。
【使ってわかったコト】
1.ワンタッチで開閉できるキャップ
先端を覆っているキャップを一定のところまで動かすと残りは自動開閉するようになりました。プチデコラッシュは最後まで開けてからさらにキャップについている突起を本体の溝にはめて固定しなければならなかったのでとても便利になりました。気持ちが良いので思わずパチパチと開け閉めしたくなるほどです
2.本体の機構がパワーアップ
テープが適度な力加減で気持ちよく引けるようになりました。カチカチカチと手に伝わる振動が「あ、私、いま転写している!」と感じさせつつ、でも軽くて滑らかなのです。
他にも本体のデザインはそのままでも使い心地が向上しているのでご自身で体感してみて下さい。
【そして便利な点はそのままに】
1.実は左利きでも使いやすい
私の家族には左利きがいるのですが、世の中には「左利きの人が使いづらい道具」が案外多いとのこと。そんな問題にもデコラッシュの配慮は行き届いています。
右利きの場合は、デコラッシュのキャップを開け、キャップを下向きに右手で持ち右に引きながら使用しますが、左利きの場合は、キャップを上向きに左手で持ち、右に押しながら使うことで難なく転写することができます。
左手で転写してみました。右利きの私でも使いやすいです。
2.専用消しゴムで消せる
スケジュールの変更……増えましたよね。間違えてしまった時も含めて、手帳をきれいに使いたい方にとってこれは、死活問題です!!デコラッシュには専用の消しゴムが販売されていて、これでテープを擦ると絡めとり消すことができます。これは嬉しい!!
専用の消しゴム
デコラッシュで手帳をデコるメリット
ここ数年、スケジュール帳をデコレーションした写真をSNSで見かけます。シールやマスキングテープ、写真や雑誌の切り抜きなどをコラージュしてページを作り、SNS上で見せ合う文化なのだそうです。
そのような投稿を見ると「素敵だな」「楽しそうだな」と思いつつ、私は未経験です。それは手帳だけでなくノートや日記など冊子状のものに共通することなのですが、少しでも厚みのあるものを貼ると冊子自体が厚くなってしまいますし、以降のページに記入する時には段差となってしまい書きづらくなります。私はそれがとにかく嫌なのです。他にも、裏のページにまでインクが染みてしまうのが嫌でスタンプも滅多に押しません。
その点、デコラッシュはとても薄いテープを転写して使うため、段差もできず裏抜けもないので、私が嫌な問題は起きません。私にとって100点満点の商品です。
ユーザーと成長している商品
デコラッシュが発売された10年前は「小中学生女子を中心に」大人気な商品でした。それから時は過ぎ、デコラッシュを楽しんでいた世代は高校生・大学生や社会人になっています。アルバイトを始めたり就職したりをきっかけにスケジュール管理を始める年齢でしょうか?
今回のフルリニューアルで発売されたデコラッシュは手帳用アイコンがラインナップされました。そう考えるとデコラッシュは「ユーザーと共に成長している商品」なのだなと思わずにはいられませんでした。
今回の定番柄は14種類ですが、今後も楽しいデザインが増えることを期待しています。
商品情報
プラス『デコラッシュ』
本体サイズ:W58mm×D14mm×H26mm
テープ寸法:幅6mm×長さ4m
テープ方式:使い切りタイプ
価格:275円(250円+税)
発売日:2021年8月31日
ブンボーグ大作戦!こぼれ話
ブンボーグ大作戦!では毎月最終週の放送に合わせて、その1か月にご紹介した文房具一覧やゲストのお話などをまとめたZINE(個人で発行する冊子のようなもの)をHPに公開しています。
1周年を迎えて10月号からフルリニューアルしました!!小学生の頃、行事がある度に作成した「紙を半分に折って順番に重ねてホッチキス留めをする手作り冊子のような形式になりました。ぜひダウンロードし印刷をして作ってみてください。
また、コンテンツも増えました。他故さんとなおちゃんの書き下ろしエッセイがスタート。読みごたえたっぷりな内容になりました。
ダウンロードはこちらのページから。感想もお待ちしています。
プロフィール
ふじいなおみ
1979年北海道札幌市生まれ。ラジオパーソナリティ/文房具プレゼンター
FM OZEで放送中のラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ及び制作・技術を担当。
他故壁氏さんとユニット「たこなお文具堂」として、文房具の楽しさを伝える活動を開始。
万年筆インク(中でもご当地インク)コレクターであり、2015年生まれの娘とともに学童文具の観察を行う。
そして、きだてたくさんと色物文具をひたすら紹介する動画コンテンツ「イロブンの引き出し開けていこう」も配信スタート。
【他故となおみのブンボーグ大作戦!】
群馬県沼田市のコミュニティFM「FM OZE」にて放送中の30分間文房具の話題だけをお送りするラジオ番組。
パーソナリティーは他故壁氏&ふじいなおみ。
放送時間は毎週日曜日19:30~20:00/毎週水曜日 14:00~14:30(再放送)
ラジオ(群馬県沼田市周辺のみ)の他、パソコンやスマートフォンでも局のホームページに設置されたプレイヤーやラジオ聴取用ソフト・アプリで聴くことができる。
詳しい聴き方は番組Webページへ
https://daisakusen.net/howto/
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