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【連載】『小粋な手紙箱』 #50 『ラヴレターズ』と手紙寺
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
こんにちは。東京は爽やかな初夏の陽気が続いています。みなさま、お変わりなくお過ごしですか?
文春文庫から出ている『ラヴレターズ』という本を読みました。川上未映子さんや村田沙耶香さんほか26名の著名な方々が書いたラブレターが収められています。
どれひとつとして同じ形はなく、人の数だけ愛が存在しています。ラブレターの宛先は恋愛相手に書かれたものだけではありません。可愛がっていた猫や犬、応援している芸能人、今は亡き人などさまざま。それにほとんどの手紙が現在ではなく過去について書かれたものでした。
到底整理できないような複雑な想いも、時間をかけて到達した想いも、伝えられなかった想いも全部その人だけのもの。この本には26名の唯一無二の尊い想いが溢れていて、切々と響いてくるものだから、電車の中で読むのは危うくておすすめできません。ただ余韻が素晴らしい一冊であることは申し上げておきましょう。
手紙トピック
“亡き人に手紙を書く”というと、陸前高田の漂流ポストや香川県の漂流郵便局のことが頭に浮かびます。どちらも伝えられなかった想いを受け止めてくれる場所です。生前に直接言えなかった気持ちをしたためることは自分自身と向き合うことにもなります。その大切さを説き、そのための場所を提供しているお寺が関東にもあることをご存知でしょうか。その名も「手紙寺」と言います。
その「手紙寺」が手紙を書くことをコンセプトにした喫茶店を作るプロジェクトを始動させています。まずは開業までのあれこれや手紙にまつわる想いを綴るブログを始めるということで、私もライターの一人に加えていただきました。「手紙寺」のことが気になった方、手紙そのものがお好きという方も、ぜひお読みいただければ幸いです。
今月のマキシマムカード
テーマ: アメリカ
切手: My旅切手シリーズ第2集・グリーティング(ファッション)
風景印: 神奈川県・横須賀汐入郵便局お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
【(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール】
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
ブログ「Cordially yours」
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