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- 【連載】『小粋な手紙箱』 #48 桜の季節に送る手紙に使いたい日本語
【連載】『小粋な手紙箱』 #48 桜の季節に送る手紙に使いたい日本語
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
こんにちは。東京は桜が咲き始め、お散歩日和の暖かい日が続いています。みなさん、いかがお過ごしですか?
四季折々の季節感を表す日本語の豊かさを実感する時、日本の人々が本当に繊細で豊かな感性を持っていることに感心し、誇らしく思わずにはいられません。
手紙文にも使える今まさに使いどきの表現を挙げてみましょう。
・花曇り(はなぐもり) … 桜の咲くころの曇り空のこと
・花冷え(はなびえ) … 桜が咲くころに冷え込むこと
・桜雨(さくらあめ) … 桜が咲くころに降る雨のこと
・桜狩り(さくらがり) … 桜の花を訪ね歩いて鑑賞すること
・桜風(さくらかぜ) … 桜の花を吹き散らしてしまう風のこと
桜にまつわる日本語は数え切れないほどあります。風流な言葉を手紙に織り交ぜると、相手がその風景を頭に思い描きやすくなり、書き手が感じている季節感を伝える素敵な手紙になります。私はこうした言葉を使う時には自分自身がそれを体感していることが一番大事だと思っています。なるべく自分が実際に見たもの、感じたものに一番近い言葉を選びましょう。実感していればこそ、さりげなく使われている美しい季節の言葉にリアリティが生まれ、いっそう雄弁に伝わっていきます。
日々いろいろなことがありますけれど、生きているからには、どんなことがあっても感性を閉じることなく、季節の移ろいを味わう余裕を持ち続けていたいものですね。
手紙トピック
今月のマキシマムカード
葉書: 三好貴子
切手: ふるさと切手・岐阜県
風景印: 高山八幡郵便局お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
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楽しく学んで手紙上手になりましょう!
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プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
ブログ「Cordially yours」
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