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サンスター文具「文房具アイデアコンテスト」グランプリに巻尺、100万円贈呈

サンスター文具は、5月28日午前11時から、東京・北青山のTEPIAホールで「第22回文房具アイデアコンテスト」の表彰式を開催。一般部門とジュニア部門それぞれの受賞作品の発表を行い表彰した。一般部門のグランプリには、金宰貞(キム・ジェジョン)さんと鄭晙溶(ジョン・ジュニョン)さんの作品で、視覚障がいのある人も使用可能な巻尺「Ongel On」が選ばれ、賞金100万円が小林大地社長から渡された(=上写真)。

今回のテーマは「ON!」

同コンテストは、広く一般から文房具の新しいアイデアを募集するもの。平成6年6月1日に逝去した、同社創業者の小林三造氏の命日にちなみ、創業者のアイデアに富んだ商売や商品作りの精神を受け継いで行くことを目的に始めた「6・1挑戦の日」の活動の一環として行っているもの。平成7年からスタートし、第10回目からは一般部門に加えてジュニア部門を設け、毎年大きな話題を集めている。ちぎると意味が変わるフィルムふせん「Piri-it!」や、ペリペリめくれるミシン目入りテープ「zitte」、桜をモチーフにした美しい鉛筆「さくらさくえんぴつ」などこのコンテストから生まれたヒット商品も少なくない。

今回は、「ON!」をテーマに、昨年11月1日から今年1月31日までの3カ月にわたりアイデアを募集(ジュニア部門はAペンケース・筆箱、B国語・算数・理科・社会・図工、C「ON!」で考えてみよう!の3テーマ)。日本のみならず韓国からも多くの作品が応募され、一般部門とジュニア部門合わせて4,068点の応募があり、その中から、厳選された22点の受賞作品を決定した。

審査員は安次富隆、ザリガニワークス、山根一慎、篠崎日向子の4氏に加え、ジュニア部門特別審査委員として三戸なつめさんも。

以下、今回の受賞作品を紹介する(掲載の写真は、受賞作品を元にサンスター文具が制作したモックアップ)。

一般部門グランプリは“音の出る巻尺”

グランプリ1-1.jpg一般部門グランプリに輝いた金宰貞さんと鄭晙溶さんの作品「Ongel On」は、メジャーの中に点字と金属片を設置してオルゴールのように音がなるので、視覚障がいのある人も使用可能な巻尺。目盛り1㎝あたりに1個ずつ点字があり、10㎝では10個の音となり、一つのメロディーを繰り返す。

テーマの「ON」を「音」としてとらえ、視覚障がいのある人でも使えるような音の出る文具を考えたそうで、「これからもデザイナーとして、ユニバーサルデザインのものを作っていきたいです」という。

このほか、一般部門の受賞作は以下の通り。

優秀賞1-1.jpg【優秀賞】①「1㎝ swimmer」大竹汐織さん=「感覚」で寸法が分かる全く新しい定規、②「バターのり」堀雅晴さん=ケースから専用のバターナイフのようなヘラを使ってのり(ほんのり香るバターの香り)をすくって使う、③「KIRITSU(キリツ)」松永和大さん=自立するクリアファイル、④「INUMIMI tag-イヌミミタグ-」田辺遼太さん=本の角に折り目を付ける通称“ドッグイヤー”を付箋にした、⑤「ON箋」北山史朗=注目してほしい部分をピンポイントに示すことができる付箋



その他1-1.jpg【審査員特別賞】①安次富隆賞「オンスケ」山田龍平さん・原脩造さん=どこにでも置くだけで予定が立てられる三角スケールで、面によって、〈デイリー〉・〈ウィークリー〉等の時間の尺度の異なる目盛りをレイアウト②ザリガニワークス賞「もちかええんぴつ」岸本のぞみさん・明神史和さん=「もちかえる」ことで次の科目に向けて気分をスイッチできる科目専用の鉛筆で、芯の減り方は科目ごとに一目で分かるので頑張った証が楽しく見てとれる③山根一眞賞「Message in a Pen」斉藤智徳さん=大切な友達や、大好きな人、いつもの恩(ON)への感謝を伝える「ボトルメールをイメージしたシャープペン(ボールペン)」④篠崎日向子賞「Favor it」井上拓さん・黒木泰地さん=来場者に対して「来てくれてありがとう」という感謝の気持ちとともに小さな幸せを提供する新しいペグシル(携帯用鉛筆)

サンスター文具賞】⑤「ペンケースでON!」浮船博志さん=ペンケースにスマートフォンをONすることで、机の上を有効に使用できる⑥「おまもり単語帳」柳澤駿さん・江澤帝斗さん・鳥山翔太さん=人それぞれの想いや願いをのせる、お守りのカタチをした単語帳

1.jpg一般部門受賞者が記念撮影

ジュニア部門グランプリは地図が現れる筆箱

グランプリ2-2.jpgまた、ジュニア部門(15歳以下)のグランプリは、徳丸一樹さんの「地図ケース」。上下と真ん中のチャックを開くと三種類の地図が現れる筆箱で、上下のチャックを開かなければ筆箱として使える。社会科の宿題をしているときに教科書を見て思いついた作品だという。

このほかの受賞作品は以下の通り。

優秀賞2-2.jpg【優秀賞】①Aペンケース・筆箱「ひきだし筆箱」雜賀ひびきさん=学校の机の中は教科書で埋まってしまうため文房具を入れるスペースがなく、教室も移動するので、引き出しの様にして持ち歩く筆箱を考案②B国語・算数・理科・社会・図工「カメレオンテープ」福田詩さん=文字や絵をかいて、間違えたときに使うテープ③C「ON!」で考えてみよう!「すみフセン」白根美海さん=すみっこにペタッと貼るカラフルなふせんで、ノートや資料のすみに大事な伝言や知らせを書いて忘れてしまう心配がない


その他2-2.jpg【佳作】①「アクアリングノート」板坂眞生さん=留め具を四角くしてじゃまにならないようにしたリングノートで、アクアマテリアルを使うことで切れなくて柔らかいリングに②「タコON!じょうぎ」藤原峻さん=定規が動いて線が真っ直ぐ引けないところも、タコが吸盤でピタッと定規を押さえてくれる③「お城筆箱」高橋宏行さん=お城の四角い窓を開けて鉛筆を取り出す④「最後まで使える絵の具」山邉友那さん=絵の具のチューブにミシン目と切れ込みを入れておき、絵の具の量が少なくなると切れ込みを破ってチューブを広げて最後まで絵の具を使い切ることができる⑤「Pick Out Fusen」松本弓唯さん=ペンと付箋が合体することで、1文だけ目立たせることができる
【三戸なつめ賞】⑥「ざりがにコンパス」齋藤一五さん=ざりがにの手(はさみ)がコンパスになっていて円を描くことができる

2.jpgジュニア部門の受賞者が記念撮影

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