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【文具時評】青緑系ボールペン書き比べ
読者の投票により今年のベスト文具を選ぶ「2019年Bun2大賞」では、ぺんてるのボールペン「エナージェルインフリー」が3位に選ばれている。このボールペンは、透明度の高いクリアボディを採用しているのが特徴となっているが、「フリーアドレスに似合うボールペン」というコンセプトがまず最初にあり、そしてターコイズブルーをメインのインク色として提案することを決めたのだという。つまり、クリアボディありきの企画ではなく、ターコイズブルーの色味を生かすためにクリアボディを採用したわけだ。
ターコイズブルー推しをするくらいぺんてるはこの色味に自信を持っていたのだろう。実際にこの色は非常に人気があり、当初限定品として発売されたときは、瞬く間に売り場から商品がなくなったほどだ。筆者も、この機会を逃すともう手に入らないと思い、リフィルを何本かまとめ買いした記憶がある。定番品になったので、もうその必要がないけど。
新春の「月刊ブング・ジャム」の中で文具王もちょっと触れていたが、青緑系の中間色が文具のカラーとして最近目にする機会が多いいような気がする。個人的にも気になっている色味で、最近はこの色のものばかり買っている気がする。
ゲルインクボールペンでこの青緑系の色がラインアップされているものを調べてみたが、それほど多くはない。エナージェルを含めて3、4本程度になるようだ。というわけで、それらを書き比べをしてみたいと思う。
なお、条件をなるべく揃えるために、1点を除きボール径はすべて0.5㎜に統一している。また、あくまでも筆者がこの目で見たインプレッションを記しているのだが、それがここに掲載した画像と一致していないと感じる方もいるのではと思う。ターコイズの微妙な色合いを撮影し、それを画面で再現するのは筆者の腕前ではなかなか難しいので、その点はご容赦いただきたい。
*増補編として「シグノ」(三菱鉛筆)エメラルドを取り上げました(記事はこちら)
ジュース・ターコイズグリーン(パイロットコーポレーション)
その中から今回取り上げたのは「ターコイズグリーン」。掲載の写真では分かりにくいかもしれないが、ターコイズ“グリーン”というだけあって、やや緑色に寄った色味にみえる。濃厚さも感じられるインク色で、筆跡を眺めているだけでも飽きない。
ちなみに、パイロットには、「フリクションボールスリム」にフォレストグリーンというインク色がある。これは青緑系というよりは、ソフトな色味のグリーンになるが、個人的に割と良い色だなと思っているので、ご参考までにご紹介したい。なお、「フリクションボールスリム」にしかない色なので、これだけボール径が0.38㎜になっている。
写真の透明軸は、昨年末に購入したもの。その当時のキャンペーンで、替リフィルのおまけとして数量限定で透明軸が一本付いていたのである(詳細はこちらの記事へ)。
サラサクリップ・ブルーグリーン(ゼブラ)
その中から、今回ピックアップしたのは「ブルーグリーン」だが、ライトブルーにグリーンをちょいと混ぜたような、明るいトーンの色だ。今回取り上げた青緑系のインクの中では、一番明るい色味である。
サラサクリップには、「グリーンブラック」という色もラインアップされている。この色は、サラサの中でも“ヴィンテージカラー”のグループに属するクラシカルな渋めの色なのだが、「グリーンブラック」という名前の通り、黒味がかった緑色で、その中にほのかに青味が感じられる。
ここに掲載している写真のボールペンは、2018年の文具女子博で購入した「サラサグランド」の限定品である。この中にグリーンブラックのリフィルが搭載されていたのだが、インクよりも、この軸の方がより青緑系の色になっている。
エナージェルインフリー・ターコイズブルー(ぺんてる)
ちょうど青と緑の中間のとても美しい色味。ビジネスでの使用を提案しているだけあって、“大人”な色といえるだろうか。「エナージェルインフリー」が発売された時に、筆者を含めた大勢の人々がこの色の虜になったのも無理はないと思わせる色だ。
まとめ
とはいえ、今回紹介した色はどれも魅力的な色ばかりなので、今後この系統のインク色がゲルインクボールペンにも増えてくれると嬉しいなと個人的には思っている。
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