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【コレ買いました!】プラチナのノック式万年筆「キュリダス」

北澤孝之(Bun2編集長)

新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が発令されたことで、テレワークで仕事をされている方は多いと思う。筆者もテレワークになり自宅で仕事をしているのだが、ずっと家に籠もりっきりで仕事をしているとストレスがたまってしまう。そこで、気分転換の意味も含めて、この機会にプラチナ万年筆から新発売されたノック式万年筆「キュリダス」を購入して使ってみることにした。

ノック式万年筆というと、1963年に登場したパイロットコーポレーションの「キャップレス」が有名で、筆者も長年愛用している。うちのスタッフも最近購入し、文とびに記事を載せているので、ご覧になられた方もいるのではと思う(記事はこちら)。

そして今回、プラチナ万年筆からもノック式万年筆が発売されたわけだが、実は同社は1965年にもノック式万年筆を発売している。実に55年ぶりに新たなノック式万年筆を開発したのだ。

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では、購入したものを開封していこう。税抜7,000円という万年筆としては割と値頃感のある価格設定だが、なかなか立派な化粧箱に入っていて本格万年筆の趣がある。パッケージのイラストもカッコいい。

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ボディーはスケルトン。内部の機構も見えるので、メカメカしい感じが強い。本体カラーはプリズムクリスタル、グラファイトスモーク、アーバングリーン、アビスブルー、グランレッドの5色があるが、その中からアーバングリーンを選んだ。なかなかきれいな色で、ずっと眺めていても飽きないが、この色が一番人気となっているようだ。

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先端部分をのぞいてみると、フタが内蔵されているのが見えた。キャップの代わりに、それでペン先の気密性を保っているわけだ。そして、ノックするとそのフタが開き、ペン先が出現する。

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ボールペンと比べて、ノック部分がかなり長いなと感じられるかと思う。それについて、以前メーカーの人に訊いてみたことがあるのだが、「ノックパーツを長くすることで、ペン先をしっかりと出すことができます」と言われた。なるほど、これならば筆記時の視認性も高く書きやすそうだ。ペン先はスチールペン先で、中字、細字、極細の3種類がある(今回筆者が選んだのは細字)。

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別売のコンバーターも併せて購入したので、説明書の通りに中を開けてパーツをいくつか取り外して、ペン先部分にコンバーター(あるいはインクカートリッジ)を取り付ける。普通の万年筆と比べて、なかなかのギミック感がある。なお、クリップも取り外すことが可能だ。

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今回用意したインクは、同じプラチナ万年筆の「クラシックインク」シリーズの「シトラスブラック」。色の変化を楽しむ万年筆インクのシリーズで、時間が経つと筆跡が次第に黒っぽくなっていくというユニークなインクだ。

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書いてみるとこんな感じ。右側は書いてすぐのもので、左は書いてから2時間後の筆跡。最初は明るい黄色だが、インクが乾くと色の変化が始まり黄土色っぽく変わってきた(*開封からかなり時間が経っているインクを使用しているので、色味は当初と異なる場合もあります)。ちなみに書き味はというと、割とカッチリとした筆記感を感じた。

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ノック式万年筆なので、普段はボールペンを使っているという人でも違和感なく使えるのではないだろうか。気兼ねなく使えるカジュアルなデザインだし、しかも1万円を切るお手頃な価格なので、万年筆初心者にもおすすめできると思う。「いつもと違う筆記具を使ってみたい」という人は、ぜひ一度試してみてください。

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