1. 連載企画
  2. 小粋な手紙箱
  3. 【連載】『小粋な手紙箱』 #36 手紙を書くことに挑戦してみては?

【連載】『小粋な手紙箱』 #36 手紙を書くことに挑戦してみては?

田丸有子

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。

手紙で気持ちを伝えよう!

みなさん、ごきげんよう。

今年は閏年ということで、2月29日には東京駅にあるKITTEの旧郵便局長室で「閏年の日付で手紙を書こう!」という趣旨のイベントが行われていました。私が手紙を書いていると、隣に座っていた若い女子2人の、「手紙って楽しいねぇ。」「おばあちゃんに書いたけれど、お兄ちゃんにも書きたくなってきた!」「切手ってこんなに可愛いんだね。」という会話が聞こえてきて、嬉しくなってしまいました。もっと手紙の楽しさに目覚める人が増えたら良いなぁと心から思う今日この頃です。

新型コロナウィルスで家にいる時間が増え、何をしたらわからない、することがなくて困るという声をちらほらと聞きます。そんな時は、普段あまりやらないことをしてみるというのはいかがでしょう? もし手紙をあまり書かないという人がいたら、ぜひ手紙を書くことに挑戦していただきたい。

相手はご無沙汰している友達でも、家族でも、自分でも良いのです。
たとえば、パートナーに普段なかなか言えないお礼の気持ちを書いてみるというのも良いでしょう。
お子さんと一緒に手紙を書いて、お互いに交換するのも楽しそうです。
家族のどなたかに聞いてみたいことを書いて、見つかりやすい場所に隠して見つけてもらい、答えは手紙で書いてもらうように仕向けてみるなど、家族全員を巻き込んで何か面白いルールを決めてゲーム感覚でやってみるというのはいかがでしょうか?

また、この際本気のしっかりした手紙を書くのも良いでしょう。言葉を綴っていくうちに自分の心が整うことを実感できると思います。もし気に入らなかったら郵送しなければ良いだけの話なので、あまり難しく考えずに気楽に書いてみてください。

手紙をもらった人は嬉しいはずですから、みんながハッピーになること間違いなし! わけもなく不安になりがちな時こそ、言葉を紡いで心を穏やかにしましょう。

手紙トピック

1.jpg

東京の六本木に『文喫』というちょっと変わった本屋さんがあります。「文化を喫する、入場料のある本屋」という触れ込みですが、お店にある本は全て購入可能で、図書館のような読書スペース、喫茶スペース、複数人で利用可能の研究室などを備えています。

そこで開催されている「手紙展」という企画展に行ってみました。読めば言葉が溢れてくる本とか、手紙に添える本などテーマごとに本が並べられていて、その本も一種独特。私も知らない本が多く、とても興味を惹かれました。

店内で「文喫」あてに手紙を書くと、他の人が書いた一通を読めるというのも面白いと思いました。

展示は3月末日まで行われているそうなので、興味の有る方は足を運んでみてはいかがでしょうか?

今月のマキシマムカード

2.jpg

テーマ:山の春
葉書:東山魁夷「春静」
切手:酒井抱一
風景印:吉野山郵便局

お知らせ

★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。

忙しい人でも自分のペースで学べます。

楽しく学んで手紙上手になりましょう!

入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」

ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」

美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」


★ 体験講座も有ります!

(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール

プロフィール

田丸有子 (たまるゆうこ)

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント

子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。

また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。

奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。

ブログ「Cordially yours

【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう