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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.59・番外編 超個性的な木軸シャープペン
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、番外編として、他故さんに超個性的な木軸シャープペンを紹介してもらいました。
(写真右からきだてさん、他故さん、高畑編集長)*2021年11月9日撮影
*鼎談は2022年1月25日にリモートで行われました。
中学生が自作した木軸シャープペン
DRAGON WOOD チェリー(他故さん撮影)
【高畑】何か、他故さんがこれ以外の話があると言っていたけど。
【他故】最近、使い込んでいる木軸のシャープペンがあります。
【高畑】何だろう?
【他故】これは、DRAGON WOODくんという中学生が、自分で木を削ってシャープペンを作って販売しているんです。
【きだて】ほぉー。
【他故】自分で、グラインダーに天然木をかけて、師匠の手ほどきのもとに、木軸のシャープペンを作ってるんです。
【高畑】面白い!
【他故】次のラジオ(他故となおみのブンボーグ大作戦!)の収録のゲストとして出演してもらうので、それで初めて詳しい話が聞けるんだけど。これ今、注目しているんですよ。中学生の間で、木軸のシャープペンが流行ってるまでは耳にするけど、自分で作ってるというのは聞いたことがなかったので(笑)。
【高畑】それは、家に旋盤を持っているということでしょ?
【他故】そうそう。彼のTwitterを見ると、ちゃんとグラインダーを動かしている動画があるから。
【きだて】今見てるけど、これ自宅でやってるのか。
【他故】自宅のはず。
――それをネットで販売しているわけですね。
【他故】そうです。1点ものなんだけど、できあがり次第売るみたいなかたちで。
【きだて】シャープユニットは、どこのものを使ってるの?
【他故】それはちょっと分からないな。「もしかしたら、木軸のシャープペンってこんなものかもしれないな」という程度の出来のものなんだけど、ちょっとよく分からない。
【高畑】面白いな。ちゃんと小型の木工旋盤を使ってるね。工作場としては、それなりにしっかりしてて、戸建ての家じゃないとできないやつだよね。マンションでやったら、下の人に怒られる。
【他故】マンションじゃないだろ、これは(笑)。
【高畑】しかも、スタンドでやるんだね。座って削らないで、立ってやるんだ。でも、ちゃんとやってるじゃん。
【他故】そう、ちゃんとやってる。手元にあるやつもちゃんと研磨されてて、めっちゃきれい。
【高畑】面白いね。ただ、この人は感覚で作るタイプなので、キッチリ決まったかたちがあるわけではないんだね。
【きだて】動画で見る限り、手の感覚だけでやってるぽいね。
【高畑】いくらぐらいで売ってるの?
【他故】これ3,000円。
【きだて】え、マジかー。そりゃ安いわ。
【他故】中学生が自分で作ってるから、というのはあるけど。
【高畑】同人誌的な感じだね。でも、楽しいじゃん。
【他故】うん。
【高畑】木軸系の中では、今は有名工房のやつがすごい高騰してるじゃない。
【他故】ああ、してるね。
【高畑】何万円もするものを、金に物を言わせて買うのもあれだけど。もちろん、設備がかかってるというのもあるけどさ。自分で作れるようになるってるのは偉いよ。
【他故】自分で作ってるというところで、すでにシビれまくってるので(笑)、話を聞けるのが本当に楽しみで。
【きだて】ねえ。
【高畑】他故さんはラジオをやってるから、そういうネットで謎の人に会えるのがいいよね。
【他故】ネットで謎の人(笑)。
【きだて】その辺の、他故さんの躊躇のなさは本当にすごいなと毎回思うけどね。
【高畑】いや本当、本当。すごいよ。
――この放送はいつなんですか?
【他故】3月ですね(*)。
――楽しみにしています。
*3月6日(日)午後7時半からの775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」(再放送は翌週3月9日午前11時半)で放送される予定です。
プロフィール
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」が好評放送中。
たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/
「ブング・ジャムの文具放談 特別編・完全収録版~『ブング・ジャム的Bun2大賞』ベスト文具を決定!~」〈前編・後編〉と「ブング・ジャムの文具放談・完全収録版~2020年Bun2大賞を斬る!~」〈前編・後編〉をコンテンツプラットフォームnoteで公開中。
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