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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.26 その1

機能性ペンケースのニューフェイスをチェック!

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左からきだてさん、高畑編集長、他故さん


本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。Vol.26では、まだまだ注目アイテムが発売され続けている機能性ペンケースについて取り上げました。

1回目は「DELDE フラットポーチ」と「nicco」の2点です。

その2はこちら

オシャレに持てて、トレーのように開くペンケース

1.jpgDELDE(デルデ) フラットポーチ」(サンスター文具) 使う際はペンが取り出しやすいペントレーに変形し、持ち歩く際は長財布のようにフラットな形状に変形するペンケース。ファスナーを開けてサイドの折り込み部分を立てると、内蔵されたマグネットの力で固定され、簡単にペントレーのように取り出しやすい形に変形する。ペンの最大収納数約15本(同社調べ)。長財布のようにフラットな形状に変形するので、分厚くならず、カバンの中に入れてもかさばらない。税抜1,600円。

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――今回のお題はペンケースです。最近もまた色々と面白い商品が出てますよね。まずは「デルデフラットポーチ」から。「デルデ」とは言っても、今までの立つタイプではありませんよね。

【きだて】これは、「デルデ」じゃなくて、「デナイデ」だよね。

【他故】「デナイデ」?

【高畑】いや、「デルデ」は関西弁のダジャレ名前じゃなくて、「Design Life Debut」の略で“DELDE(デルデ)”なんだよ。

――元々はペンケースの名前だったけど、今は「デルデ」というブランドの名前で、バッグとかいろんなアイテムが出てますよね。

【高畑】そうそう。

【他故】そういうことなんですね。

【きだて】いやいや、そうは言ってもダジャレを一切意識してなかったはずは無いでしょ。それが「出るで」だったんだから、これも「出るっちゅーほどには出ぇへんで」とか、そんな名前にしておくべきだと(笑)。

【高畑】いやいやいや(苦笑)。

【きだて】でもね、俺はこれ割と好きなの。

【高畑】へえ。

【きだて】機能性ペンケースって、今まではどうしてもガジェット優先だったじゃない。デザインは基本どれも男性向け、というか中二テイストな男の子向けなんだよ。

【高畑】分かる。

【きだて】素材はだいたいナイロンとかさ、使っても帆布ぐらいなもので。

【他故】まあ、そうね。

【きだて】色も大体はネイビーとかカーキみたいな色ばっかりでさ。

【高畑】それで、「収納力抜群」とか、「機能性満タン」みたいな。

【きだて】だから、どうしたってガジェットとしての機能をアピールするばかりの見た目になっちゃってたんだけど、ようやくそんな中から女子が素知らぬ顔で使える機能性ペンケースが出てきたんじゃないのかな。「デルデ」シリーズは今まで女子向けに色々と展開してきたけど、あれでもまだガジェッタブルな見た目だったんだよ。

【他故】そうだね。

【きだて】でも、この「フラットポーチ」は、畳んじゃうともうほぼほぼ女子のおサイフじゃん。

【他故】そうね、本当に長サイフだよね。

【きだて】PUレザーで、それほど安くも見えないし。

【他故】まあ、このぐらいでね。

【きだて】女子のカバンからこれが出てきたとしても、さほど注目を引かないぐらいには自然な雰囲気というかさ。

【高畑】立つペンケースが一巡してからの、方向性の分かれ方の中では、だいぶこなれている感じがする。

【他故】うん、こなれてるね。

【高畑】これ、ポンと置いておいても、機能の部分が外から分からないでしょ。

【きだて】分からないね。でも、機能性ペンケースが中二男子過ぎて持てなかった女子にしてみれば、重要なのはそこじゃなくて、まず見た目だから。それで、見た目がよくて、かつ使いやすければ最高じゃない。

【高畑】そこはね、大事なところだよね。どんなに便利でも、カッコ悪ければ使ってくれないから。

【他故】そりゃそうだよ。

【高畑】どんなに便利でも、自分に合わないと使ってくれない人がいるから。

【きだて】そう。機能性ペンケースって、その辺の文脈がスポッと抜けてたので。

【他故】そうね。

【高畑】ようやくね。

【きだて】ようやく、空いているグリッドが埋まったかという感じではあったのでね、これは。

【高畑】これ面白いのは、開いて戻らないのは分かるんだけど、横から見たときにほぼほぼ中身が見えないんだよ。この、隠れてこっそりやる感がさ。

【きだて】隠れて見えない感は重要なのかな?

【高畑】どうなんだろう?

【他故】見せたくないと思う人はいるんじゃないの。

【きだて】そんなの、“ぼっち弁当”じゃないんだからさ(笑)。

【他故】基本はそうなんじゃないかな。

【高畑】これ、中にスマホを置くと、みんな「あっ」って言うんだよね。

【きだて】あ~、はいはい。

【他故】スマホを隠して見られるんだ。

スマホ1.jpg【高畑】本当にそうしているかは分からないけど、何を見ているかを横から見られるのは嫌だって思うんじゃないかな。それが、ちゃんとした授業の動画でも。今は、授業の動画で試験勉強したりするんだってね。

【他故】ふ~ん。

【きだて】動画勉は、今基本になってるんだって。特に、高校生はそんなの多いみたいだよ。

【他故】すごいな。もう自宅で塾だね。

【高畑】そうすると、家では勉強がはかどらない人がいるので、カフェだったりフードコートだったり、はたまた図書館なんかで、イヤホンをつけて動画見て勉強してるんだよね。そういうときに、スマホをどう置くか問題があるけど、これが一定の答えなんじゃないかなという気がしなくもないね。

【きだて】ただね、空っぽの状態でスマホを入れると見やすいんだけど、普通に文房具をギッシリ入れていると、スマホが立たないので。

【高畑】これがまた、中にギッシリ入らないんだよね。

【他故】そんなに本数は入らないでしょ。

【きだて】ペン10本前後がちょうどいい感じだよ。

【他故】7、8本だよね。

【きだて】7、8本プラス消しゴムがちょうどいい感じ。

【他故】いっぱい入れると閉まらなくなっちゃうものね。

【高畑】容量はそんなに多くないんだよね。

【他故】ただ、一覧性は高いよね。これだけ底面積がある中にペン7.8本程度なら、中身がひと目で見渡せるから。

――これ、大人ターゲットですよね?

【高畑】どうなんだろう?

【きだて】さすがに、勉強最前線の女子中高生は、これだと物足りないと思う。

【他故】入らないものね。

【きだて】色ペンの量とか半端ないので。だから、やっぱり社会人女性だと思うんだけどね。

【他故】まあ、メインはそうだろうね。

――動画勉をやる子たちが使うのではないかもしれませんが。

【他故】でも、動画用にこれを使っている子がいてもおかしくないので。

――まあ、動画は勉強だけじゃないですからね。

【高畑】会議中にLINEは見られるよね(笑)。

【きだて】それはあるかもね。

――そのために、横から見えないようにしてるのかしら。

【高畑】それは、フタを立てる構造自体が、たまたまそうだったと思うけどね。でも、素材の選び方とか、色の選び方は随分上手だと思う。

【きだて】そうだね。割と女子の好きそうな色が。

【高畑】それで、最終的にジャッジできる人がここには誰もいないのが問題だよ。

【他故】まあね(苦笑)。

【きだて】そう、ふわふわしてる。「女子が好きだというらしい色」みたいなね。

【高畑】「このピンクはアリ」って言ってくれる人がここにはいないから。まあ、メーカーでも、おじさんたちがあまり言わない方が上手くいくような話だよ。

【きだて】あと、地味にいいなというのが中のポケット。本当に、名刺とかちょびっとしたものを入れておくと、ちょうどいい感じなので。

【他故】名刺がいけるのか。

【きだて】うん。あれっ、どうだっけ?

【高畑】入れてみたら?

【他故】(名刺を入れながら)むっ、ギリギリだぞ。私の名刺は入りますけど、ちょうどピッタリ。

――私のは入りませんよ。

【きだて】あー、ごめん、別のペンケースと勘違いしてたかも。

――「ココフセン」はどうなんです?

【高畑】「ココフセンカード」なら入るんじゃない。

【きだて】クレカサイズだから入るはず。

【他故】(ココフセンカードを入れてみて)お~、入る。ここは消しゴムスペースかと思ってたけど、そうでもないんだね。

【きだて】ふせんとかそういうものだね。

【高畑】薄いものじゃないとね。

【他故】そうだね。大きな消しゴムじゃ厚くて入らないね。

【高畑】普通の消しゴムを入れると、厚くてつっかえちゃうから、これもスティック型の消しゴムを入れた方がいいとは思うんだけど。大人のペンケースとして考えるんだったら、そんなに大きな消しゴムは要らないのかもしれないよね。ボールペンがメインと考えて。

【きだて】何よりも、そこまで何でも入れたい人は、見た目気にせずにガッツリしたものを使うって。

【他故】まあ、そうだろうね。

――それこそ、デルデの立つペンケースの方がガッツリ入りますからね。

【きだて】見た目は気にするし、ちょっと便利だとうれしいな、っていうぐらいの層には選択肢としてものすごくいいわけじゃん。

【他故】そうなると、学生さんではなくなるんだよね。

――「フラットポーチ」という名前なので、ペンケースとは限らないですよね。

【きだて】限らない。

――ペン以外に何が入るかな。

【他故】化粧品とか。

【きだて】メイク筆とか。でも、メイク筆は長いから入らないかも。

【高畑】業界では、こういうのを「小物入れ」っていうんだよ。

【他故】来た、小物入れ。万能の(笑)。

【きだて】そう言っちゃえば、何でもアリだから(笑)。

【他故】でも、すごくきれいでいいよね。色目の関係で買ってはいないんだけど、薄くなるというのが非常にいいので。

【高畑】そうなんだよ。男子は置いてけぼりで、6色ぐらいあるんだけど、1個も買える色がないんだよ。

【きだて】ないよ。

【他故】薄くなるやつって、本当にカッコいいし、カバンにスポッと入れられるからいいなと思うんだけど、どれを選べばいいのか(苦笑)。

【高畑】黒ですら違う。俺らの黒じゃない(笑)。

【きだて】PUレザーの黒って、変な色気があるから。

【高畑】それで、ここに金のエンブレムが付いていたりするから、よくできてるよ。本当に「男子は相手にしてません」って言われているようで。

【他故】「DELDE」っていうロゴも、ちょっとだけ「ELLE」に見えるんだよね(笑)。

【高畑】ここまではっきりと、清々しく「男は相手にしてないよ」っていう。モノ自体はシンプルな機能性じゃない。それで、男を無視してくるあたりがなかなかいい感じじゃないですか。

――元々「デルデ」自体が男を相手にしてこなかったですからね。

【高畑】でも、一部は使えなくもないじゃん。

【他故】今までは、色目的にバリエーションがあったから。これも、もうちょっとバリエーションがほしいな。

――これがヒットすると、カラーバリエーションが増えるんじゃないですか。

【きだて】いや、売れると女子向けのバリエーションがもっと増えるだけ。

【高畑】これに関しては、しなさそうな感じがすごいするよね。

【きだて】これは男には展開しないと思うよ。

――このかたちからして男は使わなそうですものね。

【他故】でも、この薄っぺらい状態のものがかっこいいんですけどね。

――これ、革で作ったら、おじさんでも使うんですかね?

【他故】革でこれと同じものを作るんですか?

【高畑】いや~、どうかな。

【きだて】難しいね。

【高畑】そこまで男子に需要が出るのかというと、ちょっと違う気がするんだよね。女子向けにしたのは正解だと思うんだよ。

【他故】それはもう間違いなく。女子がうらやましいですよ。

【きだて】でも、女子は今まで中二っぽい機能性ペンケースを使いながら、「使いづらいな」と思ってたわけじゃん。

【他故】「これじゃない」って思ってたわけだからね。

――これは売れているんですってね。

【高畑】そうみたいですね。

【きだて】これは、僕らには関係ないけども(笑)、こういうのもありますよと。それで、見た目だけじゃなくて、性能的にも面白いからいいよ。

【高畑】そうそう。前から言われている、この3人が評論できないジャンルがあるという(笑)。我々の死角みたいな部分だから。

【他故】いよいよ、ブング・ジャム女子部を用意しておかないといけない(笑)。

タテにもヨコにも使える二刀流ペンケース

1.jpgnicco(ニッコ)」(サンスター文具) 両面に開け口があることで、デスクのスペースや気分によって形やデザインを変えられる新タイプのペンケース。表裏をひっくり返すだけで、タテ型にもヨコ型にも使い分けができる。タテ型に収納しておけば、バッグの中に入れた状態でもサッと中身を取り出すことも可能。筆記具を入れてペンケースとしての使用はもちろん、メガネ・コスメ・スマートフォン周辺機器を入れたりと、マルチに活用することができる。税抜880円。

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――次もサンスター文具のペンケースですけど「nicco」ですね。

【高畑】タテ型ペンケースとヨコ型ペンケースのニコイチで「nicco」。タテもヨコも開くので、どっちも開いたらベロンって広がっちゃうっていう。

【他故】あ~、なるほど。

【高畑】仕組みとしては、分かりやすい感じ。

――まあ、シンプルですよね。

【きだて】これは「立つ」とか「トレー変形」あたりの最近の主流派じゃなくて、また別タイプの機能性ペンケースだよね。

【他故】筒型のペンケースで、上しか開かないようなものは、沈んじゃったら取り出しにくいというのが大きかったよね。

【きだて】ヨコだけ開けばいいんじゃないかな。タテを開けたい需要は何だろう?っていうのがちょっとあったのね。

【他故】うん。

【きだて】色々と試してみたんだけど、結論としてタテが便利なシチュエーションというのがあんまりね。ペンとか入れていても、この状態だとなかなか取り出しにくい。

【他故】長いものでも取り出しにくいんだ。

【きだて】これだとペンの頭は全部出ているので、色ペンで狙った色を出すというのはひょっとしたら楽かもしれないけど、それもギリ苦しいかな。正解は?

【高畑】俺に聞くなよ(苦笑)。まあ、バッグインならば、タテでも使えるよという話を聞いたけどね。

【きだて】バッグインで使うには、容量きつすぎて出しにくい。

【高畑】もうちょっと大きい方がいいんだ。

【きだて】これは、今ひとつ使い方がよく分かっていない状態なんですわ。

【高畑】まあ、レイヤー感はきれいだけどね。

――長いものはタテからの方が入れやすいとか。

【他故】長い定規はヨコからだと入らないけど、タテだったらフタをしめずに突っ込んでおけるとか。

【きだて】いやいやいや。それか~?

【高畑】両方開けたらいいけどね。

【他故】そう。両方開けたら、取り出せるね。

【高畑】中身を完全に取り出せるから、そうじとかしやすいよ。

【他故】ヨコ開きがメインで、こっちはフルオープンのためのホックなんじゃないの。

【高畑】もちろん、どっちかになりがちなんだけど、飾り的な部分もあるじゃない。まあ、アクセントにはなってるよね。

――場合によっては、タテ開きで物が出しやすい場合があるとか。

【きだて】う~ん。こればっかりは、使い続けてみて、便利な瞬間が来るかどうかが気になるところだね。

――分かりやすいじゃないですか。両方開けられるなんて。

【他故】ねえ。

【きだて】一瞬、面白いって思っちゃうんだけど。

【他故】見た目が「うわ、かわいい」で買うんじゃないかな。

――柄はいっぱいありますよね。

【高畑】だから、そっち系だよね。

【他故】これは便利じゃなくて、かわいいパーツなんじゃないの。

【高畑】レイヤー感というか。表裏の重ねが逆になるとかね。

【きだて】デザインとしては全然面白いんだろうな。でも、「便利な文房具を教えて下さい」と言われたときには紹介しづらいかな。

【高畑】ぱっと見たときに「かわいい」と思わないと難しいのかな。

【きだて】でも、女子に見せたら「きゃ~、かわいい」となるのかもしれないので。

――それはなるでしょうね。

【きだて】だから、そもそもこの3人が語るには難しかったかという話ではあるんだけど(苦笑)。

【高畑】入れる物だって、「いやそうじゃないんだよ、タテから入れるんだよ」っていうものがあるのかも。

【他故】バリバリ出てくるかもしれないものね。「何言ってんのよ、こうやって入れるのよ」って言われたりして。

――文房具って考えるからいけないんじゃないですか。また別のものを入れるとか。

【きだて】何だろうね。

――封筒みたいに、A4の紙を三つ折りにして入れておくとか。

【きだて】何だか、どんどん「群盲象を撫でる」みたいな状況になってますけど(苦笑)。

【高畑】でも、全部開くのはいいと思うけどね。

【きだて】まあ、スッキリはするけどね。中に消しカスとか詰まっててもパパッと落とせるし。

【高畑】うん、それは気持ちいいよね。きれいに出るのはね。

【他故】確かに、ゴミが入っちゃうと取れないからね。

【きだて】また、これが半透明だから、ゴミが入ってるとうっすらと見えるじゃん。

【高畑】これ、半透明と不透明もあるよ。

――ありますね。

【高畑】でも、半透明で中が見えるのはいいよ。

――そのホックのかたちもかわいいじゃないですか。結構気を遣ってデザインしてますよね。

【他故】六角形で雑貨テイストだから。

――そういうところは上手いなと思いますね。

【高畑】物を入れた状態できれに見えるようにできてるよね。後ろが白で、手前に印刷が入って、ちょうどここで重なるようにできてるんだよ。その辺はいいと思うけど。

――ペン以外のものを入れている人も多いんですかね。ペンはあまり入らないですよね。

【高畑】さっきの「デルデ フラットポーチ」と一緒だよね。取り出しにくいほど入れるのか問題もあって、デルデ以上に入れるものって本当にちょっとだよね。

【きだて】マチがない分相当きついです。

【高畑】おじさん的には、「あんまり入らない」って思うけど、そこがそもそも違うのかもしれない。

――そこじゃないって。

【他故】今は、中が見えるペンケースが流行ってるという記事を読んだことがあって。

【きだて】透明素材多いね。勉強垢なんかでも、持ってる文房具を見せやすいから人気なのかな。

【他故】ペンを入れて、レシートが入っててかっこいいとか、いろんなパターンがあるみたいで。

【高畑】レシートがかっこいいかどうかは(笑)。かっこいいレシートが入っていればいいけどね。

――一筆箋は入るのかな? それと、ペンを2、3本入れとくとか。

【高畑】それこそ、多色ペン1本とあとシャープペン1本入れとくぐらいで…。

【きだて】こんなのパンパンにしちゃったら、超かっこ悪いじゃん。

【他故】入れても2、3本でしょ。

【高畑】あとは、さっきも言ったみたいにちょっとしたもの。コピー機のカードとか。

【他故】コピー機のカード(笑)。

【きだて】何かね、全員が恐る恐る過ぎる(笑)。

(一同爆笑)

【高畑】だって、知らないんだもん。

【他故】お札とかいいかも。

【高畑】お札!? ちょっと生々しいだろ。

――お札を入れておくのにちょうどいい大きさですね。

【他故】タテからお札で、こっちからは小銭をジャラジャラと出す。

【きだて】あ~、ジップロックをお財布代わりにするの流行ってるらしいからね。

――イベントでの集金にそれいいかも。

【高畑】確かにそれはいいけどね。

【きだて】サンスター文具の開発担当の女子社員がこれを読んだら、「違うんだよ、ブング・ジャム!!」って言われるような気がして(苦笑)。

【高畑】「お前らは本当に分かってないね」って。

【他故】わはは(笑)。

【きだて】「お前らはダメだな」って言われそう。

【他故】絶対に言われそうだ。

【きだて】もう何も言えない、あたしは(苦笑)。

【高畑】きだてさんの“心の乙女”がダメだったら、もうどうしようもないじゃん。

【他故】歯が立つ相手ではない。

【高畑】まあ、でもガッツリ入れるようなものではないんだろうね。「デルデ フラットポーチ」もそうだけど、機能性ペンケースというと、いっぱい入れる前提で機能をつい見てしまうけど、そうじゃなくって、必要な物だけおしゃれに入れていくという。ふせんとか入れるときれいに見えるよね。

【きだて】そうね。ふせんとかフレークシールをシャカシャカ入れておくとかさ、そんな感じじゃないですかね。

プロフィール

きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/

他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。

たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/


*このほか、ブング・ジャム名義による著書として『筆箱採集帳 増補・新装版』(廣済堂出版)と、古川耕さんとの共著『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

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