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【インタビュー】「kikki.K」創設者インタビュー 夢を叶える手書き術 vol.2 ー夢をコトバにするにはー

色鮮やかな北欧デザインが特徴の「kikki.K(キッキケイ)」。2001年にオーストラリアで創業、現在スウェーデンや英国など11カ国で直営店を運営している。日本には2018年11月に初上陸(関連記事はこちら)、各地でポップアップイベントなどを実施し、人気を博している。

「とにかくかわいいデザインに惹かれた♡」という声も多いけれど、実は、自分の夢や考えを"書く"ことを通じて自らと向き合う、"マインドフル"な使い方も人気のポイント。
文具のとびらでは、ステーショナリーを使って夢を叶える手書き術をブランド創業者のクリスティーナ・カールソン(上写真)さんにインタビュー。第2回目は夢を書き出す際に意識したいことについて伺いました。

クリスティーナさんが取り組む、夢を書き出すプロジェクト

──前回、kikki.Kのステーショナリーは「Dream(夢をみる)・Do(行動を起こす)・Enjoy(楽しむ)・Share(共有する)を通じて人々がベストな人生を送るためのサポートをする」をコンセプトに作られているというお話を伺いました。こうしたコンセプトを実現するため、取り組んでいらっしゃることを教えてください。
「世界中の約1億人に自分の夢を3つ書き出してもらう」というプロジェクトに取り組んでいます。多くの人が夢や希望を意識せず生きていますが、書き出してみることで気づいたり、夢に向かってアクションを起こしたりすることができ、人生が変わっていくのではと考えています。プロジェクトを通じて、皆さんにインスピレーションを与えられれば嬉しいです。


──夢を書き出す時は手書きの方が良いのでしょうか?

手書きの良さについては、調査や研究が多くなされています。そのうちの1つでは「手で書く」ということが、「メディテーション(瞑想)」と同じように脳に働きかけ、電子機器を使った時とは人体に対する効果が異なるとされています。また別の研究では、やりたいことを書くことで実現率が43%向上する、なんて結果もありました。手で書くことによって意識づけがより高まるのかもしれません。

私は決してデジタルなものを否定しているわけではありません。私自身Instagramが大好きで、ネット上でインスピレーションを得ることは多くあります。ただ、デジタルではいろんな情報が切れ目なくどんどん入ってきます。
その点、手書きでは書くことを通じて「自分自身にフォーカスする」時間が持てます。それが自分を知り、自分らしく生きることにつながるのではないでしょうか。デジタルから少し離れて、他の人たちから影響を受けずに自分だけに集中できるということにつながっていると思います。

夢を書き出すための考え方のヒント

──夢を3つとなると、パッと思いついて書ける人ばかりではないように思います。
そうですよね。ただ単に「夢を書き出す」と言われても、何をどういうレベルで書いたら良いのかわからないというのは当然だと思います。
そこで、私はよく「もしも絶対に失敗しないとしたら何をしたいか」と聞いています。

より具体的には、
①もしお金が十分にあったら
②手伝ってくれる人やエキスパートが周りにたくさんいて、知恵を貸してくれたり指導してくれたりするとしたら
③時間は十分にあるとしたら
この3条件が揃ったとしたらどんなことがしたいか考えてもらいます。この3点は夢をえがく際に障害になってくるものです。もっと言えば、夢を目指さない言い訳にもできるものです。こうした難しさを全部取り払った上で何がしたいか、思い描いてもらいます。

kikki.Kのアイテムの1つに「ドリームジャーナル」というものがあります。そのジャーナルには夢を101個記入してもらうページを設けました。100でも良かったのですが「100よりも多く!」ということで101にしました(笑)。
そこに書く夢というのは「世界を変える」といった大きな夢でなくても構いません。もっと身近な夢、例えば「自分の時間をしっかりとって、自分の身の回りのやりたいことをちゃんと実現したい」といったことから書き始めてみてください。
私は、皆さんがそれぞれの夢を叶えるための人生を送ってほしいということをずっと提唱してきました。自分らしい夢や人生を過ごすというのがどういうことなのかを考えるきっかけにしてもらえればと思ってこのジャーナルを作りました。

kikki.k4.jpg一番左が「ドリームジャーナル」。他にも様々なジャーナルを展開

非常に長生きをしたとしても、人間の一生は今の段階では100年くらいですよね。それは決して長いものではありません。それでも、多くの人が自分のためだけに生きているわけではなく、家族のことや学校・職場の問題など、環境によるプレッシャーにさらされているのだと思います。最近ではSNSを通して「こういう風にしなければ」という重圧を感じている人もいるかもしれません。だからこそ、改めて「自分が何をしたいのか」「自分に正直に生きられているのか」ということを考える機会を持ってほしいと思っています。


──「自分が何をしたいのか」を考えるため、kikki.Kのアイテムをどのように活用したら良いのでしょうか?
世界中のkikki.Kの店舗で、ジャーナルをはじめとする製品を使ったワークショップをしています。日本ではまだ定期的に開催できてはいませんが、将来的にはブランドのアンバサダーのような人に協力してもらい、「goal」、「happy」、「gratitude」といったテーマに沿い、どのように製品を使っていくか体験してもらう場を設けたいと思っています。


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日本でも2019年3月にワークショップを初開催(関連記事はこちら)。写真は東京で行われた関係者向けワークショップの様子


──クリスティーナさん、ありがとうございました。
次回は「夢を叶える人生"Dream Life"」について伺います。

kikki.Kのジャーナルをプレゼント!

現在配布中のステーショナリーフリーマガジン『Bun2』4月号の読者プレゼントとして、kikki.Kの「ドリームジャーナルインスピレーション」を3名に贈呈!
101の叶えたいことリストを記入するページ、1・3・5・10年後の4つのタブに分かれたページなどを設けた、夢を叶えるのに活用したいジャーナル。応募は2019年5月20日まで(当日消印有効)。詳しい応募方法は『Bun2』4月号をチェック!(Bun2設置店情報はこちら

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プロフィール

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Kristina Karlsson(クリスティーナ・カールソン)
スウェーデン出身。kikki.Kの創設者・クリエイティブディレクター。移住したオーストラリアで同ブランドを立ち上げた。著書に『YOUR DREAM LIFE STARTS HERE』(2018)。二児の母。
ブランド名にある「キッキ」は幼少期のニックネーム。

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