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【連載】車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち #49 「早く削れる携帯鉛筆削り」

波子

以前、据え置きタイプの鉛筆削りについてご紹介しました。

#37「前後に動かして使う鉛筆削り」
https://www.buntobi.com/articles/entry/series/namiko/013460/

ハンドルを回したり、鉛筆を固定するためのレバーをつまむのがやりにくくなった私にとって、とても画期的でありがたいものだったので、ぜひご覧いただきたいです。

小型の手動鉛筆削りも、様々な進化を遂げています。
今回は、その中で私が使いやすいと感じたものをご紹介します。

クツワ「2枚刃鉛筆削り」

202204namiko1.jpgクツワ「2枚刃鉛筆削り」ブルー。他にブラックとピンクも。




クツワの「2枚刃鉛筆削り」は、その名の通り、削り器の両面に刃が2枚ついています。
つまり、普通の手動鉛筆削りよりも約2倍速く削れる訳ですね。
削る時間が短縮されることで、テスト中に削るロス時間を短縮できたり、刃が長持ちするとのこと。

私にとって最大の利点は、疲れないことです。

実は今回、他の小型手動鉛筆削りも試していたんですが、2枚刃で削り上げる速度は圧倒的でした。
鉛筆を握って回すのは握力15kgあれば充分できることではありますが、時間をかけて何度も回すのは疲れてしまうのです。
2枚刃鉛筆削りは、謳い文句の通り、半分ほどの時間で削れました。疲れてくる前に鉛筆が尖ります。すごい…!

202204namiko2.jpg約8回転で削り上がる。回すと削り続けるので、削れ具合は鉛筆を引き抜いて確認が必要



202204namiko4.jpg削り器の両面から削りかすが出てくる。写真は新品の鉛筆を1回削り終えた分




そして、もうひとつ私にとって重要な点は、削りかすが捨てやすいこと。
ケース付きの小型手動鉛筆削りは、キャップがかたくて開けにくいものもあるんです。
でも、2枚刃鉛筆削りは比較的楽に開けられます。

202204namiko6.jpg

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開けるときは、写真の通り、小さな穴が開いた方(本体側に突起があり、ロックの役目を果たしています)を先に外すようにすると開けやすいと感じました。指先のコントロールは必要です。
削りかすは両面の刃から出てくる上に連なっているため、まっさらな鉛筆を1本削るとケース内はほぼ一杯になります。
口がすぼまっているので、取り出すときはそっと引き出しました。
鉛筆の差し込み口にはスライド式のフタがついているので、削りかすを入れたまま持ち運ぶときは閉めておきましょう。

202204namiko10.jpgスライド式のフタはさほど力を入れずに開閉できる



202204namiko12.jpgパッケージには説明書が。表面に描かれた「ニマイバ!」のピクトグラム風イラストが秀逸

プロフィール

波子
1974年生まれ。脊柱側弯症、先天性ミオパチーのため、2006年に杖歩行となり、2012年から車椅子、2014年12月から簡易型電動車椅子を使用。便利な道具や文具が好き。
奈良県奈良市で生まれ育ち、大阪・東京での暮らしを経て現在奈良市在住。
産経新聞奈良版および産経WESTにて連載「車いすでみるなら」2015年2月~2019年5月、全70回。
ブログ「車椅子、ときどき杖。」http://nam-kid.hatenablog.com/

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