- 連載企画
- 【連載】月刊ブング・ジャム Vol.114 これが私のお気に入り その2
【連載】月刊ブング・ジャム Vol.114 これが私のお気に入り その2
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんのお気に入り文具を紹介してもらいました。
第2回目は他故さんにLIHIT LAB.の「スタンプノート」を紹介してもらいました。
(写真左からきだてさん、高畑編集長、他故さん)*2026年8月15日撮影
*鼎談は2026年8月29日にリモートで行われました。
スタンプが押したくなるノート
「スタンプノート」(LIHIT LAB.)※関連記事
――じゃあ、次は他故さんですね。
【他故】私はですね、LIHIT LAB.の「スタンプノート」を選びました。実際に製品として出たのって今年の 4 月でしたっけ?
――4月中旬に発売されたそうですよ。
【他故】その時に出てたっていうことに気がつかなかったんですよ。今回「ハママツチョウ・ブングジャム」(関連記事)で紹介されて、「これいいじゃん」って僕自身も思ったんです。旅じゃなくてもスタンプってそこら中にありますよね。で、たまにやっぱりスタンプ押したいなと思う時には、わたしは測量野帳に押してたんですよ。
【高畑】はいはい。
【他故】野帳は常に持ち歩いてるので、何かあったらこれに押せばいいじゃんと思ってたんですが、最近は割と大きいスタンプが増えてきて、この野帳の1ページに納まらないやつが結構あるんですよね。ちゃんとしたスタンプが押せなくてちょっと悩ましいな、とは思ってたんですよ。ただ、旅の手帳を持つほどでもなく、スタンプ専用のノートを買うでもなく、ぼんやり思ってたら今回「ハママツチョウ・ブングジャム」で「スタンプノート」が紹介されて、これはいい!っていう感じなんですよね。
【高畑】うん。
【他故】普段から、リヒトの「オープンリングノート」はずっと使ってるんです。A6サイズのものを持ち歩いてるのでこの中に4、5枚「スタンプノート」から抜いて自分のノートに入れちゃえば、どんな場所でもすぐにスタンプ押せるじゃんって気がついてから、ものすごく活用できるようになって。
【高畑】それはそうね。
【他故】もちろん、「スタンプノート」そのものを持ち歩いてもいいし。「スタンプノート」に入ってるリフィルの真ん中のところに上下に三角がついてて、「用紙の真ん中この辺ですよ」っていうガイドを入れてくれたりとか、下にメモ欄があったりとか非常に使いやすい。その場でも押し間違わなくて、こういう風に欄があるからこそ、後で一言書こうかって気になる。今までスタンプって押しっぱだったんですよ。後で「これ何日だっけ?」って、日付を書いてなかったことが結構あったんだけども、メモ欄があることによって助かってます。
【他故】で、「スタンプノート」の最初のところに説明書きみたいな紙が入ってて、これが実際には二つ折りの厚紙で横に広がるんですけど、スタンプを押した時に乾いてなかったらこれに挟んでねっていう。これが最高で。
【きだて】細かいところまで気が利いてる。
【他故】これがあることによって、格段に性能が上がったし、それに「オープンリングノート」であることのメリットもあるわけじゃないですか。この挟む用紙を必要な位置に下げていくことができるわけで。綴じ込みのノートで頭に綴じてあったら、それは移動させられないし、切りとって使うタイプだったら、しおりみたいに入れていると、僕はズボラなので途中で落としてしまう。
【きだて】これはさすが専用ノートだけあって、よくぞ入れてあるなって感じがしたね。
【他故】これがあることによって、格段に性能が上がったし、それに「オープンリングノート」であることのメリットもあるわけじゃないですか。この挟む用紙をどんどん後ろに下げていくことができるわけですね。綴じ込めのノートで頭に綴じてあったら、それは移動はさせられないし、切りとって使うタイプだったら、しおりみたいに入れていると、僕はズボラなので途中で落としてしまう。
【高畑】でも、ある程度だったら、途中のページに挟み込んでしまえばしおり的になるので、それはそれで使えるんだけどね。
【他故】ただ、スタンプを押したところにカバーをかけようってなったときには、この厚紙の二つ折りが開いた内側が必ずインクの押された面に来なければいけない。
【高畑】でも、こっちにあっても全然OKじゃない?
【他故】ああそういうことね。でも僕は、汚れを見せたくないんですよ。内側に汚れを収納させたい。
【高畑】ああなるほど、俺はそういうのを気にしないタチなので(苦笑)。
【きだて】文具王のガサツさが出たね(笑)。
【高畑】俺は割と、吸取紙が汚いのをペッて挟んでも平気な人なので(笑)。
【他故】人によって自由に便利に使えるのができるのが、めっちゃいいです。
【きだて】他故さんはやっぱり、根本的にコレクター気質だなというか。
【高畑】あ、そうだね。
【きだて】割と、スタンプとかそういうものを集めたがるよね。
【他故】あればやりたい。かといって集めて、例えば文具王やきだて氏みたいに集めたものを体系づけて、後でみんなに発表できるようにするとか、そういう気はない。ただ集めたいだけの人で。
【きだて】だから、それはやっぱコレクターなのよ。
【高畑】まあ、そうだね。
【きだて】俺自身は、なにかを集めたいと思ったことがあんまりなくて。
【他故】あ、そう?
【きだて】本当に、ただただ見せびらかしたいだけだから。他人に「これ面白いよね」って言えたらそれで満足する。
【他故】ははは(笑)。
【高畑】でも、見せびらかすためにキレイに集めるってのもあると思うんだけど。俺は、押せてないんだよね。失敗したときに、「スタンプノート」だったら失敗したのをなかったことにして、もう1枚出せるじゃん。
【他故】それもある。これだともう1回キレイに押し直そうっていう気になる。
【高畑】ハンコってさ、ちょっとした段差で押せないよね。
【他故】うんあるある。
【高畑】だから、ノートの段差で押せないときはあるなとは思うんだけど。
【他故】押し方も色々あるじゃないですか。単純にぎゅって上からのもあれば、機械に挟んでプレスしなきゃいけないやつがあったり。
【高畑】あのハンドルが付いてる機械のヤツね。あれさ、入らないんだよね。ノートによっては、
【他故】そうそう。
【高畑】これだと絶対入るもんね。
【きだて】確かに。オープンリングだから、いざとなったらページ1枚だけ取り出しちゃえばいいんだもんね。
【他故】最悪リーフ1枚にしちゃえばいいからね。どんな場合でも。
【高畑】それはいいよね。
【他故】今まで綴じノートだったら絶対できないようなことが、これでできるようになったっていう便利さもあって。プラスさっき言ったように、普段から「オープンリングノート」を使ってる人間は、中にスタンプのリフィルを数枚入れることによって、どんな時でも押せるようになる。「あ、そこにもあったんだ」って言ってすぐ押せる。スタンプ用のノートを持ってなかったから押せなくて悔しいってことがなくなるんですよ。
【高畑】なるほどね。
【きだて】まぁ、ここまで話しといてなんだけど、俺はスタンプを押したいと思ったことがない人間なので、全て理屈だけで喋ってます(苦笑)。
【他故】ははは、共感が湧かないか(笑)。
【高畑】俺は、あったら結構押したくなるタチだけどね。
【きだて】みんなそうなんだね。俺はその辺りに本当に共感できなくて(笑)。
【高畑】そうか。行った先に押すところがあれば、「やっぱ押したいわ」って。
【きだて】押すんだね。
【高畑】別に集めてるノートじゃなくて、普通にいつもの手帳なんだけど、ハンコがあったらとりあえず押したいっていうのはある。
【他故】それはある。全くその通り。
【きだて】もっと正確に言うと、スタンプ押して失敗した時の精神ダメージを負いたくないから、それなら最初から無視するっていう部分はある。
【高畑】あー、きだてさんはそうなんだね。
【きだて】繊細なんだよ。
【高畑】そこは結構無難な方向に。
【きだて】せっかく旅行で楽しんでるのに、スタンプひとつ失敗して「チッ」みたいな気分になりたくないじゃん(笑)。
【他故】例えば、これだったら何回でもチャレンジできるよ。
【きだて】そういう意味では、なるほどなとは思うんだけど。
【高畑】まあ、押したいかどうかは別だけど、少なくとも嫌な気分にはならなくて済むんじゃない。
【きだて】その辺は分かる。「なるほど」っていう。
【他故】あとは、多少邪道かもしれないけど、紙片を貼るも全然アリだなと思っていて。これは今日、「ハンコレ吉祥寺店」(こちらの記事を参照)に行ってきた時に、押してもらえるハンコがカードで配られてしまったやつ。自分のノートには押せないので、このカードを貼ったんです。こういう紙片を貼るのもアリだなって。
【きだて】貼り物をしていくには、リフィルの1枚1枚が厚過ぎて、膨れ上がりそうな気もするんだけどね。
【他故】まあ、あんまり貼っちゃうとそうかもしれないけどね。
【高畑】貼り物をするっていったら、「オープンリングノート」のリフィルって、このサイズで無地ってあるんだっけ?
【他故】あるね。
【高畑】だから、方眼とか無地とかを間に入れて、貼り物はそこに貼るとか。でも「オープンリングノート」に関して言うと、元々紙の選択肢があんまり多くないんだよね。
【他故】うんそうね。
【高畑】だから逆に、この分厚い紙がラインアップに入ったっていう捉え方もできるんだよ。だから厚いのがいいときもあるわけで。スタンプ押す前提だから、裏抜けしにくいとかもあるよね。
【他故】僕の場合、絵を描く可能性もあるんだけど、無地のリーフがめちゃくちゃ薄いので、「色は塗れないな」みたいな場合にも、この「スタンプノート」のリーフが活躍しそうな気はしてる。スタンプを押した時にメモ欄が足りなければ、罫線のリフィルを横に入れといてメモにすればいいし。これも綴じノートにはない魅力なので、上手く使えばすごく広がる気はする。
【高畑】そもそも、「オープンリングノート」に関しては、紙の選択肢がちょっとね。リヒトしかやってないからさ。
【他故】まあね。
【高畑】ルーズリーフだったら、気に入らなければ他のメーカーのやつとか色々あるし、ルーズリーフ用のパンチもそれなりにあるじゃん。これも専用パンチがあるんだけど、ちょっとマイナーだし、こういう専用紙はもうちょっと色々と出してくれてもいいのかなという気がするけどね。
【他故】これを機に、「これと罫線のノートの罫の色が合わないんですけど」って言って、改めて考え直してもらうだって全然アリじゃない。
【きだて】うーん、他故さんは大人だなぁ。
【高畑】最近のコレクション的なやつでいくと、これは差し替えもできるし、まあいいんじゃない。紙片を集める系も大分増えたからさ。だって、ほぼ日も今年、紙片を集めるスクラップブックみたいなやつを作ってるじゃない。
【きだて】そうだね。
【高畑】だから、色々集めるっていうやつのベースとして欲しいかな。ハンコをキレイに押したい、失敗してもなかったことにしたいとかいうのは、きだてさんの言ってた「失敗するぐらいだったら押さない」っていう人に、「失敗しても押してください、次があるから」みたいな。
【他故】そうそう、「予備の紙も売ってますから」っていう(笑)。
【きだて】あとさ、押さない人間からするとこれが効くのかよく分かんないんだけど、この十字のレティクルみたいなの、これは効くの?
【高畑】これは、ハンコを押すときに、ハンコの外側に見えててほしいんじゃないの?
【きだて】だよね。これでセンターが合わせやすいですよっていうことなんだよね?
【高畑】じゃないかな。
【きだて】これは便利なの? 押さないからよく分かんないんだけど。
【他故】ないよりあった方がいいなって思う。この紙のセンターじゃなくって、ノド側の穴からのセンターなので。紙のセンターじゃないからっていう意味では、あった方が俺はいいと思ってる。
【きだて】なるほどね。
【高畑】機械のガチャンっていうやつって、紙を入れるときに、パンチと一緒でどこが真ん中か分かんないんだよ。機械には「ここが真ん中」っていう線とか三角が前と横にあって分かるんだけど、そこに合わせるのに、入れた紙がどこにあるか分かんない。でもこれだったら、入れるときに横から見てこの三角とその機械の線を合わせると、センターにキレイに押せるはずなんだよ。
【きだて】なるほど、なるほど。失敗しにくい工夫だ。
【高畑】思いっきり誤解していて、全然違うところにスタンプがずれてたりすると「わぁ」ってなっちゃうから。分かりにくいんだよね、あの機械。「トラベラーズノート」のお店が東京駅にあるんだけどさ、それこそ分厚い手帳とかは入らないんだよ。だから、今度行ったら押してもいいかなと思うね。実はこれ持ってなかったので、今回お土産でいただいてからまだ使えてないんだけど、気軽に押せるのはいいなってすごい思う。あと、これってひっくり返して置けるじゃない。場所を取らずにちゃんと置けるっていうのも、ちょっといいとこだと思う。
【他故】ま、そうだね。
【高畑】リングから外せばもちろんいいんだけど、外す手間もなくなんとなく平らに置けるのは結構ありがたい。
【他故】うん、それは分かる。
【他故】ちょっと浮くけどね。
【きだて】これは、紙はちょっと斜めになるじゃん。
【高畑】だから、裏表紙もちょっと硬いんだよ。これ他の表紙より硬くない?
【きだて】あ、硬いと思う。
【他故】どうかな?
【高畑】他故さんが持ってるやつと比べてどう?普段使ってるやつの表紙と比べて。
【他故】これは、去年の文具女子博で静岡の「こっこ」っていうお菓子とコラボした「オープンリングノート」の表紙なんだけど(こちらの記事を参照)、厚さは同じだよ。
【きだて】同じ?
【高畑】こんな硬かったっけ? これちっちゃいからそう感じるのかな?
【他故】これが特別かどうかは知らんのだけど。
【きだて】いやでも、昔使ってた時はここまでがっちりしてなかった気がする。
【高畑】割としっかりしてるなっていう気はしていて。
【他故】何だろう、A6は硬いのか?
【きだて】A6も使ってたけど、久々だから忘れてるだけかな。
【高畑】もちろん、「オープンリングノート ミニ」よりは全然硬いよ。これのイメージがあって、A5のやつもそんな硬かった印象がなくて。まあ、十分しっかり硬いので、押すときにも台紙としての役割はちゃんと果たしてくれる。
【他故】だと思う。
【きだて】せっかくだから、このワンサードでA6サイズにぴったりはまるスタンプ用のゴムのシートみたいなのも出るといいね。
【高畑】柔らかいシート? この後ろに挟むやつ?
【きだて】そうそう。
【高畑】ああ、なるほどね。下敷きの「Kiwami」みたいなやつ?
【きだて】そうそう、ああいう感じの。さらに押すのを失敗しにくい工夫としてさ。
【他故】“ワンサードKiwami”を出してもらって(笑)。
【高畑】下敷きが欲しい感はちょっとあるかもね。
【他故】そういうグッズが出るぐらい流行ってほしいとは思うんだけどね。どんどん流行ってしい。例えば、ミシン目で切ったらはがきサイズになるとか、色々とあったっていいじゃないですか。なんかそこまで来ないなと思ってて。
【高畑】ハンコって、そんな急に集まらない。ゆっくり集まるんだよ。旅行とかに行ったときに1個、2個押して、ってなるから。年中出張してるとかいう人はまた別だけど、そんなスピードでは集まんないから、廃番にせずに残してほしいっていうのはある。
【きだて】それはそうだね。
【高畑】とりあえず、注文で買えるところにはずっと残しといてほしい。
【他故】本当にそうね。
――今、スタンプ帳ってすごい流行ってるんですって。
【高畑】うん流行ってはいるね。
――他のメーカーも結構出してますよね。
【他故】たくさん出してますね。
――リヒトの人に聞いたら、結構売れてると言ってましたよ。多分まだしばらくは続くと思うので、色々とバリエーションを増やしてもいいんじゃないかなと思いますけどね。
【他故】そうですよねえ。あとは、旅のスタンプっていうのにこだわらなくても、スタンプが好きな人はたくさんいるわけで、自分の手元にあるスタンプのコレクション帳として使ってもいいと思うんですよ。そういうところにも響いてくれるといいなと思います。
――しかし、みんなそんなに押してるんですかね?
【きだて】だよね、思うよね。
【他故】ハンコ買ってきて1回も押さない人は、あんまり想定しにくいんですけど(苦笑)。
――他故さんは駅とか観光地とかでスタンプを押すわけですよね。
【他故】これを手に入れてからは、普通に都内のJRの駅とか地下鉄の駅でも見かけたら押してます。
【高畑】そう、押す押す。
【他故】これを持ち歩くと、押すようになるんですよ。
【高畑】俺はそれ持ち歩いてないけど、普通に豊洲駅とかで押してきちゃう、ショップカードとか持って帰っちゃう人だから。
【他故】これは池袋駅ので、こっちは池袋にあったポケモンのスタンプですよ。
【きだて】ははは(笑)、スタンプラリー用?
【高畑】渋谷駅とかで押してあるもん。
【他故】旅とかじゃないんですよ。多分、こういうシステムが手に入っちゃえば、習慣になって押す人がいると思うんですよね。
――それやったのは、子どもと一緒にスタンプラリーをやった時ぐらいですね。
【高畑】スタンプラリーは、ガチで押しに来てる人いっぱいいる。ポケモンとかコナン君とかのスタンプラリーと山手線とかでやってるじゃん。
【他故】やってる。
【高畑】あれはガチの人いっぱいいるよ。何冊も持ってきて、これとあれとこれとっていって、早く次の人に押させろよって思いながら並んでる。
――今はリアルスタンプよりもデジタルスタンプっていうか、そういうラリーの方が多いですよね。
【他故】デジタルも一緒に置いてあるとこ多いですね。
【高畑】でも、俺はデジタルのスタンプは押したことすら忘れてしまうので、リアルの方が好きかな。ていうか、アプリを信用してないからさ。「やめちゃいました」って言われて全部なくなっちゃうのが嫌なんだよね。だから、紙に押したいっていうのはすごいあるな。
――それは紙の方がいいですよ。
【高畑】スタンプもそうだけど、御朱印帳とかも息が長いじゃない。
――やっぱ御朱印帳からの流れなのかな?
【高畑】じゃないですか。
【きだて】みんなそうなんだろうけど、本当に理解できなさ過ぎて、語ることがない。ごめんな(苦笑)。
【他故】いいんだよ。全員が同じだと思ってないから。
【きだて】いや、万年筆以上に苦手分野だったな、スタンプは。
【高畑】そっか~。
――上手く押せないという。まあ、きだてさんの気持ちも分かりますよ。
【きだて】手帳にスケジュールスタンプを押すとか、そういうのは機能的に分かるんだけど、移動中にわざわざ立ち寄ってスタンプを押すというのはやっぱりよく分からないかも。
【高畑】行った記念に何か欲しいっていうのはないの?
【きだて】うーん、あんまりないなー。
【高畑】ほら、スタンプじゃなくても、行った先のシールを買うとか、マグネットを買うとか。
【他故】そうそう。奈良に行ったら、奈良のシールを買うみたいな。
【きだて】あ、シールとかマグネットはまだ分かる。スタンプは失敗する嫌さが勝つんだろうね。純粋にそこだと思う。
【他故】そっか、スタンプが押された紙を配るんだったらもらうみたいな。
【きだて】うーん、それも多分ジャマだから捨てちゃうんだろうけど、シールとかみたいな付加価値が付いてればなっていう。
【高畑】そうか、なるほど。
【きだて】だから、他故さんが「スタンプノートを紹介します」って言った時に、「うーん、何を喋ろう?」ってずっと考えてて。
【他故】ははは(笑)。
【高畑】会った人に書いてもらう、サイン帳みたいなのを持ってた時期があるんだよ。モレスキンみたいなノートでやってて、みんなに「何か一言書いて」って言って集めてたんだけど。これぐらいだったらリフィルを外せるし、あとこれは結構分厚いから、マッキーとかで書いても、裏面を使わなければ全然いけるなと思って。そういうのはアリかなっていう感じがする。まあ、サイン帳って最近流行ってないけど、色々書くとこがめっちゃあるプロフ帳も、そもそもはサイン帳だったんだよね。俺ってほら、サイン帳からプロフ帳に変わる時代の人だからさ。
【きだて】はいはい。
【高畑】昔をちょっと思い出したりもするな。会った記念とか、行った記念みたいなものを何かに残したい気持ちが、俺も、他故さんもそうだと思うけど、何かしらあるんだよね。
【他故】うん、あるね。
【高畑】別にきだてさんが悪いんじゃなくて、どっちかって言うと俺らが捨てられない性分ではあるよね。
【他故】ははは、そうそう(笑)。
【きだて】この紙面フォーマット自体には、何か面白そうなものを感じてるのね。
【高畑】まあ、別にスタンプ帳じゃなくて、何か使い方を思いついたら面白いのかな。
【きだて】あのこのフォーマット見てふと思い出したのが、唐沢なをき先生だったかな、リアルで会った人の想像の足形を描くっていうのを聞いたことがあって。
【他故】ええっ!?
【きだて】昔の怪獣図鑑ってさ、怪獣の透視図解の横に足形が載ってたじゃん。
【他故】確かに、めんこの裏とかにあったね。
【きだて】そう、あんな感じで、会った人の想像上の怪獣っぽくした足形を描くみたいなことをやってるって言ってたんだよね。確か、唐沢なをき先生だったと思うんだけど。
【高畑】それって、漫画家の方?
【きだて】そう、弟さんの方。だからその想像上の怪獣の足形図鑑のフォーマットとして面白いかもと思って。
【他故】ああ、そういう意味でね。
【きだて】ドーンとイラストチックなものを描いて、下に体重とか身長とか、鳴き声とかそういうのを書けるわけじゃん。
【高畑】はいはい。
【きだて】そういうイラストが描ければ、ちょっと面白いフォーマットとしての使い道がまだありそうな気はするよね。
【高畑】なるほどね。
【きだて】それこそ、ミシン目で切り取って絵はがきみたいになるみたいなのも、色々と使い道ありそうじゃん。
【他故】そんな気はする。
【きだて】何に使うと面白いかな?
【高畑】そうなんだよね。それこそ、こっちの「オープンリングノート ミニ」は何に使えるのかなって、どうしようか考えてるんだけど。これよりこっちの方が全然色々使えそうな気がする。
【きだて】そうなんだよね。本当にミニはどう言えばいいのかが分からな過ぎて(苦笑)。
![]()
【他故】俺も、一応「オープンリングノート」A6バインダーには書き終えたミニのリフィルを入れたりしててるけどさ。
【高畑】ミニはめっちゃちっちゃいなと思って。むしろこのメモ帳の方が、俺的には「さて、どう使ったもんか」っていう感じがして。でも同じシステムだから、いろんな使い方はできそうな気もするんだけど。上手く使ってる人の話は聞きたいし、これも別にスタンプじゃなくて、「こんな使い方してるよ」っていうのが面白ければ、それも聞きたいなと思うね。
【他故】本当に。絵を描くとかっていう発想は絶対アリだと思うんだよね。あとは万年筆のインクの見本帳を作る。ちょっと小さいかもしれないけど、数をたくさん塗れるっていうのもあるし。
【高畑】こういうのは、元々すごいニッチな商品じゃない。
【他故】そうだね。
【きだて】リヒトは、これの前にご朱印帳出してたよね。
――ああ、やってますよ。
【高畑】だから、御朱印帳と一緒に持ってって、御朱印を押せるところは御朱印帳に押してもらって、これがいけるところはこれで行けばいいし。あと、御朱印が紙に印刷されてますみたいなのだったら、ポケットのリーフかなんかを入れて一緒に入れとくとか、色々とできるんじゃないかな。
*次回はシュナイダーの万年筆「Ray」です
関連記事
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/022164/
【新製品】「オープンリングノート」に手のひらサイズのかわいい新サイズ
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/021887/
【新製品】軽やかなカラーリング。リングが開くリングノート「オープンリングノート」
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/018672/
【新製品】ブング・ジャム20周年記念グッズを販売!
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/022576/
プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/


