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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.110 今話題のアイデアクリップに注目! その2
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、今トレンドとなっているアイデアクリップを取り上げます。
第2回目はキングジムの「ツイップ」です。
(写真左からきだてさん、他故さん、高畑編集長)*2025年11月7日撮影
*鼎談は2026年4月24日にリモートで行われました。
書見台のように使える
「ツイップ」(キングジム)左右のクリップが独立して動く構造を採用したブッククリップ。左右のページ数に差がある場合でも、それぞれの厚みに合わせて安定して固定できる。横からはさむ構造により、クリップを外すことなく、持ち上げるだけでスムーズにページをめくることが可能で、集中力を妨げにくい。本体は折りたたみ式でコンパクトに収納でき、ペンケースなどに入れて持ち運びやすい。税込1,540円。※関連記事――次は「ツイップ」です。
【高畑】確かに機能的ではあるけど、ちょっと大柄っちゃ大柄だよね。
【他故】まあ大きいよね。
【きだて】このところ、小学校の歴史の資料集を見ながら文章書くことがあってさ。資料集って、判型がでかいじゃん。特に、俺が見てたやつはA 4判だったんだけど、これが使えるのがすんげえ助かったの。
【高畑】あ、確かに。
【きだて】どうしても構造上、本の両端から挟まなきゃいけないやつじゃん。だからそういう点でこのサイズ感になるのはしょうがないかな。ていうのと、あとはね、クリップ部分がロックかかって緩く留まるやつ。これがすげえ良かった
【高畑】あ、そう。
【きだて】要は、クリップをいちいち開閉しなくても、ある程度ページがめくれるという機能。
【他故】そうね。
【高畑】一応、勝手に開くほどではないけれども、上にこう出てるから。
【きだて】そう、緩く留まるっていうこの加減がね、仕事中にすごい助かったのね。
【高畑】でもA4の本だとギリちょっとなんだよね。たわんだ状態じゃないと留まらない。
【きだて】そうだね。B5までなんだよ。
【高畑】B5だと開いた状態でキレイに留まるんだよ。A4だと一応留まるけど、こうこういう状態で留まる。
【きだて】それでも使えるからね。
【高畑】本の真ん中で留められるじゃん。基本的に、コクヨもサンスターも上端で留めてるから、下端がブワッてなりがちで。「ウカンムリクリップ」の上下挟みを見たことあるんだよ。
【きだて】ああ、分かる分かる。
【高畑】本の下が斜めに広がっちゃうから、キッチリ開いておきたい人が、上と下の両方から挟むっていうのを見たことあるけど、このタイプって本のど真ん中で留めるってことも一応できるので、そこは安定感があるんだよね。
【きだて】さらに言うと、クリップ部分がそうなると文字にかかることもあるんだけど、ちょっと傾けて逃がすことができるっていう。

【他故】あ、そうか。正対しなくていいんだもんね。ずらせるから。
【高畑】回るようにはなってるので。でもちょっと気になるのは、このクリップの角度が、めちゃくちゃ分厚いもの挟む気満々じゃん。
【きだて】それはそうね。
【高畑】結構上に出てるから、畳んだ時にもまあまあ高さがある。確かに、安心感はあるんだけどね。大分分厚くてもいけるので、辞書っぽいやつとかでも場合によっちゃいけるじゃん。山川の世界史資料集とかは結構分厚いからね。
【他故】ああ、そうかそうか。
【きだて】あの辺は安心感があるし、一応畳めはするけど、そこまで持ち運び前提じゃないのかなという気はする。
【他故】これはそうだね。しまっておけるぐらいかな、気持ち的に。
【高畑】これね、「ペンケースに入る」って書いてあるのを見たんだけど、それはないなっていう感じはするので。カバンには入るけどね。
――プレスリリースに、「ペンケースになどに入れて持ち運びやすい」って書いてありますね。
【高畑】いやいや、入れないよ。
【きだて】さすがにちょっと言い過ぎ(苦笑)。
【他故】もし入れても、ペンケースがいっぱいになっちゃうでしょ(笑)。
【きだて】割とジャマ。
【高畑】まあそうね、開きっぱなしで固定できるとかね、この辺ね。
【きだて】俺的には、こまごまと使いやすい要素があって良かった。使い勝手が書見台に近い。
【高畑】あ、はいはい。
【きだて】普通のブッククリップよりも、ずっと書見台に近い感覚。
――本を横から押さえますものね。それは似てますよね。
【きだて】横を押さえるし、何なら本当に開いておいてめくるみたいな、そういう感じの使い方も近いし。その辺で、他のブッククリップとは違う攻め方をしたなという感じ。
【高畑】明らかに違うもんね。留める場所が違うしさ、そこはやっぱりよくできてるよね。
【きだて】留める場所を変えるために、これだけのサイズにはなっちゃったんだけどもね。
【他故】色々とギミック盛り盛りになってるからね。
【きだて】1つ気になるのがあるとすれば、さっき「キャンパス ペンのように持ち運べるブッククリップ」はカチカチと気持ちよく止まるって言ったけど、これは全体的に動きがぬるぬるしてる。
【他故】ああ、そうね。
【高畑】ぬるっとしてるね。
【他故】1番最初の、大きさの位置決めの時に結構あたふたしちゃうんだよね。「えっと…」みたいな(笑)。
【高畑】均等に伸ばしたりとかがね。
【他故】挟んじゃった後はいじらないから関係ないんだけど。
【きだて】でもね、これ均等じゃなくても別にいいんだよ。本の幅にきちんと合いさえすれば、左だけ長いとかそんなんでも全然問題はない。
【他故】まあ確かにね。
【きだて】使い方としては、まずは本に合わせてビロビロって広げるっていう。
【他故】そこだね。
【きだて】これも畳んだ状態だと、何かブンドドしたくなるよね。
【他故】これは大河原邦夫デザインでしょ、明らかに。
【きだて】ははは(笑)。
【高畑】これあれでしょ、「ザブングル」のさ。
【他故】ウォーカー・ギャリアでしょ、これ。
【きだて】ここがつま先になりそうだもんね。
【他故】明らかに、変形する前提の形じゃん(笑)。
【高畑】初代ザブングルこんな感じだよね。
【きだて】もうね、男子がどれだけバカなのかって話だね。
【他故】いやいや、本当に。裏側なんかもね、カッコいいんですよ。
【高畑】こうやっただけでもういいじゃないですか。
【他故】合体さすなよ(笑)。
【高畑】合体できるしみたいな。ほら、定規とペンを組み合わせて飛行機作るみたいなことはやるわけですから。そう考えるとさ、普通にやるよね。
【きだて】定規とペンはまだ一緒に持ってる意味があるけど、ブッククリップ2つは持ってる意味ねえだろ(笑)。
【他故】アオシマの新しいプラモって言ったら騙されるかな(笑)。
【高畑】あーそうだね。
【きだて】「アトランジャー」新パーツだ。
【高畑】「トライダーG7」とかこんな感じだったな。どうでもいい話だけども(苦笑)。
【他故】だってこれ、本当にカッコいいんだもん(笑)。
【高畑】このクリップが斜めに跳ね上がってるところがさ、ちょっとリアウィングっぽいじゃない。
【きだて】そうそう。
【高畑】それがね、何か無駄にダウンフォースを生んでる感じがするじゃないですか。そこが子ども心を刺激するものではある。
――これ、男子人気強いのかな?
【きだて】やっぱ、こういうギミック盛り盛りのやつは欲しくなるでしょ。
【他故】うん、そんな気がしますけどね。
【高畑】これ男子っていうより、むしろガチできだてさんみたいな大人が、分厚いやつを本気で留めようと思ったら、このぐらい欲しいみたいな感じになりそうな気もするけどね。
【きだて】そういうのもあるしね。
【他故】あるだろうね。
【きだて】今出てるブッククリップの中で、俺はこれが実用性一番高いなと思ってるよ。
【他故】なるほどね。
【高畑】俺は割とね、いろんなの使い分けてる。だからどれも使ってる。「オモクリップ」の方がいい時もあって、「オモクリップ」も使うし。あとやっぱり「本に寄り添う文鎮」も使うんだよね。あれ気楽でいいからね。色々と使うね。
【きだて】だから、俺も文鎮が次点なんだけど。要するに俺は、本のページをめくるときにクリップを外してまた留めてっていうのが嫌いなんだなっていう。
【高畑】あー分かる。それはそうだよね。
【きだて】真剣に勉強するときだったら、それこそ問題1ページずっと開いてとかになるんだろうけど。資料として開いて、ページをあっちゃこっちゃ移動するとかそういうのがあると、適面に面倒くさい。
【他故】そうだよね。
【きだて】それこそ本当に使い方次第になるんだろうけど、これだって普通にずっと見開きで固定もできるわけだし、これ1個で大体いけたなっていう感じはしたのね。あとは、さっきも言った通り、上だけ留めて下が浮いちゃうのが、俺はやっぱちょっと苦手なので、開いておけるという点でもやっぱこれがありがたいかな。だから、家で使うときはこれだね。
【他故】うん、なるほど。
――本当に、ブッククリップはいっぱいあるので。
【高畑】選べるっていうのが何よりもね。1個、1個もすごいんだけど、選べるっていう世界が来てることがすごいなって思った。
【他故】本当そうね。
【きだて】我々は、多様性っていう言葉が大好きじゃないですか。
【高畑】あ、そうね。
【きだて】まさか、ブッククリップに多様性の時代が来るとは思ってなかった。
【高畑】やっぱり、ダイバーシティ大事だね。
【きだて】いいことですよね。
【他故】いろんな人に選んでほしいね。
【きだて】全体的に単価が高いから、色々試してみるっていうのは難しいんだけれども。
【高畑】でも、使い切りじゃなくてずっと使えるものじゃない。消耗品ではないので、そういう言い訳はちょっとあるよね。
【きだて】消耗品じゃないから新しいの買えないんじゃないか。
【高畑】あ、そういうことか。
【他故】1個買っちゃって、ハズレでもなかなか次に行けないみたいな。
【高畑】そうでした。
【きだて】そこが難しいところですよ。
*次回は「メモカットクリップ」です
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プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/


