
【連載】『小粋な手紙箱』 #39 暑中見舞いの準備
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
みなさん、こんにちは。紫陽花がいちだんと色鮮やかな季節になりましたね。お変わりありませんか?
私は毎年入梅すると暑中見舞いの準備を始めます。準備と言っても足りないポストカードを買ったり、そのカードに合う切手を古切手屋さんに探しに行ったり、夏用のマキシマムカードを作ったり、というようなことをするだけなのですが…。気が早いと思うかもしれませんが、この頃になると郵便局では「かもめーる(夏用のくじ付き葉書)」が売り出されますし、文具店のレターアイテム売り場も夏の季節感を意識したものが並ぶようになります。
レターアイテムの売り場に行くと、夏に使えそうなマスキングテープやシール、スタンプも忘れずにチェックします。準備しなくちゃ、という思いではなく、自然に楽しんでいるという感じです。今年はどんな新作が出ているかしら、とか今年のポストカードはこんな風に使ってみようとか、レターアイテムを見ているといろんなことを考えます。花火、朝顔、スイカ、金魚などが夏の定番モチーフですが、テーマを絞るとアイデアが浮かびやすく、準備もしやすくなりますよ。私は、今年は貝殻をモチーフとした切手が出ているのと、手持ちの切手も貝殻モチーフが多いので海系で揃えようかしらと目下思案中です。
手紙を書くことが習慣になってくると、アイテムを揃えて準備すること自体が暮らしの歳時となることに気付きます。季節を少しだけ先取りして準備をし、いざ手紙を書く時はそのまま感じている季節を相手に伝えることに繋がっていきます。毎年季節毎に同じことをしているのにいっこうに飽きる気配がありません。それどころか常に新鮮な気持ちでワクワクします。不思議なものですね。
手紙トピック
郵便局で売っている「かもめーる」には絵柄の入っているもの以外に無地も売っています。無地の葉書にネット上で公開されている無料の素材を印刷してオリジナルの暑中見舞いを作ることができますよ。日本郵便さんの「かもめーる」のページにも無料のテンプレートや素材が色々ありますのでぜひチェックしてみてくださいね。
今月のマキシマムカード

テーマ:梅雨入り
葉書:根津美術館
切手:グリーティング切手
風景印:形原郵便局
お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
【(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール】
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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