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【連載】『小粋な手紙箱』 #69・年賀状じまい

田丸有子

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。

手紙で気持ちを伝えよう!

こんにちは。師走も残り少なくなってきましたが、いかがお過ごしですか。

この季節になると、年賀状の準備をしなくては…と少々面倒に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。たくさんの年賀状を書くのはなかなか骨が折れるもの。今後は年賀状をやめますと伝える「年賀状じまい」をする人も増えています。でも実際にはどのようにするのでしょうか? いくつかポイントがありますので、今回はそれをお伝えしましょう。

●年賀状じまいの方法は3つあります
① 普通の葉書で、みんなが年賀状を書き始める前(11月上旬から12月上旬)に伝えます。
② 年賀状に翌年から辞退しますと書き記します。
③ 年が明けてから寒中見舞いを出す際、年賀状じまいについての一言をしたためます。

●相手の立場になって考える年賀状じまいのポイント3つ

1. 今後の付き合いについての一言を添えましょう
「年賀状じまい」という文化がまだ浸透していないので、ただ辞退しますとだけ伝えてしまうと、絶縁されたと勘違いされる可能性があります。年賀状はやめるけれどお付き合いは続けたい旨を書き加えましょう。
文例:
・今後も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いします。
・これからはLINEでご挨拶させていただきますね。
・今後はSNSを活用していきたいと思います…など。

2. 理由を書きましょう
必ず書く必要はありませんが、差し支えない内容であれば書いたほうが相手も安心します。
例:
・退職を機に
・終活の一つとして
・時代の変化に倣って
・寄る年波に勝てず年々年賀状を書くことが大変になってきました…など。

3. 印刷の場合は手書きの一言を添えましょう
印刷したものを出しても構いません。ただし、全面印刷だと味気ない印象になりますので一番伝えたい言葉だけは手書きするとその人を感じられる一通になります。

人付き合いの考え方は本当に人それぞれです。いきなり全員に対して「年賀状じまい」をする必要もありません。年が明けたらすぐに会う人やSNSで繋がっている人なら「年賀状じまい」も納得しやすいでしょう。反対に年賀状でしか繋がっていない人とは続けていくという選択もできます。「年賀状じまい」は相手の方と今後どのようにお付き合いをしていくのかを大切に考える良い機会なのです。

ちなみに私自身は年賀状がこないお正月はさぞかしさみしかろうと思いますので、まだしばらくは続けていくつもりです。

手紙トピック

京都の寺町通に店舗を構える『鳩居堂本店』。そのお向かいにあるもう一つの店舗で「レターバイキング」を体験してきました。

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ズラリと並んだ便箋と封筒の数々を見るだけでも心が弾みます。便箋は40種類の中から10枚で税込330円、封筒は21種類から3枚を税込165円で選べます。シンプルな和紙の便箋やなんとも言えない古風な味のあるデザインなど一通り全部欲しくなってしまいます。紙の質感を触って確かめながら選べるのも嬉しいですね。手紙好き、紙好きにはたまらない「レターバイキング」、京都に行ったらぜひ鳩居堂で体験してみてください。

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今月のマキシマムカード

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テーマ: クリスマス
ポストカード: セブンデイズカード
特殊切手&絵入りハト印: 冬のグリーティング

お知らせ

★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!

入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」
ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」
美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」


★ 体験講座も有ります!
月に一度、オンラインで手紙の書き方講座を開催中。お申し込み、お待ちしています!
(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール

プロフィール

田丸有子(たまるゆうこ)

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント

子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。

また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。

奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。

ブログ「手紙魔Yukoのお手紙ライフ
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