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【連載】他故となおみのブンボーグ大作戦!Bootleg  #011 サクラクレパス「汚れを気にせず使えるシリーズ」

ふじいなおみ

30分間、文房具の話題だけをお送りするラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ「なおちゃん」こと、ふじいなおみです。

番組では毎週たくさんの文房具が登場します。その中から、他故さんとなおちゃん2人で選んだ商品をピックアップ。より掘り下げてご紹介していきます。

Photo1.jpgサクラクレパス「汚れを気にせず使えるシリーズ(一部)」

今回は、2022年2月27日On Airの「文房具のすごいゲストコーナー」でご紹介した、サクラクレパスの「汚れを気にせず使えるシリーズ」をピックアップします。

娘が生まれたときから楽しみにしていたこと

いきなり私事で恐縮ですが、2015年に娘が生まれました。
妊娠中から楽しみであったことの一つが「この子はどんな絵を描くのか」です。

「子どもの描く絵を大人が真似することはできない」とよく言われますよね。緑の丸い塊が犬だったり、ぐちゃっとした謎の形が人だったりするのをテレビの幼児番組のおたよりコーナーでよく見かけていました。また、姪っ子が3歳くらいの時に一緒にお絵描きをしたのをハッキリと覚えています。彼女が描いた私の似顔絵は、顔らしきものから直接手と足が伸びていて、とても愛らしいものでした。なので、自分の娘にも自由に絵を描かせてあげたかったし、いろんな絵を見たかったのです。

保育園で制作した作品をフォトブックにまとめていたので、久しぶりに見返してみました。

photo2.jpgむすめ1歳頃の作品


1歳の頃には「画材を紙に擦り付けると色がつく」こと自体を楽しむかのように点や線を描いていました。

photo3.jpgむすめ3歳頃の作品


3歳頃になると少しずつ形を捉えて、人だとわかる絵になってきます。これは「保育園の先生が泣いているところ」なんだそうで、表情も上手に表現していました。

photo4.jpgむすめ4歳頃の作品

4歳になると保育園の行事、例えば運動会の絵ではクラスのカラー帽子を被った自分の顔を、他の人にもわかる絵として仕上げていました。

現在6歳。保育園で行事の思い出を絵にするときには自分や友達をしっかりと人間らしく描けるようになり、自宅では彼女が夢中になっている人気キャラクターの絵を真似して描くようになりました。

クレパスとクレヨンの違いは?

2月のゲストとして、サクラクレパスの広報・大塚さんをお招きし、お話を伺いました。その中で興味深かったのは「クレパスとクレヨンの違い」そして「画材の特性と子供の発達に応じて、使いやすい画材を提案している」ということでした。

「クレパス」は、サクラクレパスが大正14年に開発した画材です。子どもたちにもっとのびのびと自由に絵を描かせるには新しい画材が必要だと開発したのがクレパスでした。なお、「クレパス」という言葉はサクラクレパスの登録商標であり、一般名は「オイルパステル」と呼ばれます。

現在ではクレパス・クレヨンはほぼ同じ原材料が使用されており、違いを決定づけているのは顔料と油分の含有量の差なのだそうです。

サクラクレパスのHPではこのように説明されています。

現在では日本の多くのメーカーは、クレヨンにも体質顔料と液体油を配合させ、クレパスとクレヨンはほぼ同じ原材料が使われている状況ですが、組成上の違いが両者に含まれる体質顔料、固形ワックス、液体油の含有量の差です。体質顔料の含有量はクレパスではクレヨンよりかなり多く、固形ワックスはクレヨンに含まれる量がクレパスよりかなり多く、液体油はクレパスに比べてクレヨンはわずかな量しか含まれていません。この配合比は各メーカーによって違います。

油分が多く含まれるクレパスは柔らかく伸びるので、「広い面積を塗りやすい」「描いている画用紙などの上で異なる色と混ぜ合わせられる」という特性があります。一方、クレヨンはクレパスより硬めな特徴から「よりシャープな線を描くのが得意」です。

もちろん、クレヨンで色を塗ることはできますし、クレパスで線描はできます。しかし、それぞれに特に得意な表現方法があると知っているだけで、「〇〇の時はこの画材が使いやすいのかな?」と画材の選択がしやすくなるのではないでしょうか。

親を悩ませるおえかきの大問題

さて、子どもたちはお絵かきをとても楽しそうにします。ですが、親になって気づいたことがあります。見守る大人たちも楽しい時間を過ごしているかというとそうではなく、非常に緊張感あふれる時間だということです。

要因は2つあります。1つは「画材を口に入れないか」など安全面のコト。もう1つは「紙をはみ出して絵を描く・塗る、洋服にも描いてしまう、手がベトベトになる、汚れた手で他のものを触って汚してしまう……」といった汚れに関するコト。終始この二つに目を配るため気が休まらない時間なのです。

そこで、サクラクレパスは安全性が高い原料を使い(食用を推奨するものではありませんので、保護者の方は子どもの安全を見守ってください)、テーブルにはみ出してしまっても水拭きすればきれいになるクレヨン、洋服についてしまっても洗えばきれいになるマーカーペンなどを「汚れを気にせず使えるシリーズ」として販売しています。

photo5.jpg年齢別のおすすめ描画材料。(画像はサクラクレパス提供)


小さい頃は手が小さく筆圧も弱いので、特に1〜3歳くらいのお子さん向けには持ちやすいことにも注目した描きやすい3つの画材がラインナップ。


「水でおとせるクレヨン」

photo6s.jpg手についた汚れを水でサッと流せるのみならず、ツルッとした面であれば誤って描いてしまっても筆記のあとを濡れ布巾で消すことができます。


「手がよごれないはじめてのクーピーペンシル」

photo7.jpg元々手が汚れにくいクーピーを基に作られていますが、鉛筆の持ち方ができない低年齢の子どもでも楽しめるように握りやすい三角の太軸となっています。


「洗たくでおとせるふとふとマーカー」
軸もペン先も太くなっているため握りやすくしっかりとした線が描け、お洋服についてしまった場合も洗濯で落とすことができます。


3歳頃からは徐々に高度なモチーフを描くようになっていきます。それに合わせておすすめの画材も変わっていきます。

「水でおとせるしかくいクレパス」

photo8.jpg面を塗りつぶしやすいクレパスで「水でおとせるクレヨン」同様、ツルッとした面であれば筆記あとを消すことができます。1本1本を四角く形成することで転がってしまうのを防いでいます。


「手がよごれないクーピーペンシル」
小さな手でも持ちやすく折れにくいよう配慮をしたクーピーペンシルです。


「洗たくでおとせるサインペン」

photo9.jpg洋服についてしまった場合に洗濯で落とせる特長はそのままに、小回りの利く軸の太さ・長さで作られています。

さて、ここで気になるのは、「洗たくでおとせるサインペン」はどのくらい落とせるのか、ではないでしょうか?
以前、実験をしたものがあるのでご覧ください。下部にある「洗たくでおとせるサインペン12色」という文字は別のペンで筆記しています。通常の洗濯機で一度洗ったのみですが、このくらいきれいになっていました。

photo10.jpg

「洗たくでおとせるサインペン12色」の文字は別のペンで筆記しています。


特に娘が2〜3歳の頃、私は娘が絵を描く様子を見守りながら、「テーブルに描いてしまわないだろうか」「お洋服を汚してしまわないだろうか」とハラハラしていました。(ちなみに当時、娘が気に入っていた画材は油性マーカーでした)。しかし、「汚れを気にせず」に使わせることができるこれらの画材を知っていれば、娘が楽しく描いている様子に意識を向けられたのではないかと悔しい気持ちにもなります。

小さなお子さんがいらっしゃるご家庭に特にご紹介したい商品。また小さなお子さんへのプレゼントにもおすすめの商品です。

商品情報

サクラクレパス「汚れを気にせず使えるシリーズ」
水でおとせるクレヨン 12色 924円(税込)/ 16色 1,188円(税込)
手がよごれないはじめてのクーピーペンシル 10色 1,210円(税込)
洗たくでおとせるふとふとマーカー 6色 1,045円(税込)
水でおとせるしかくいクレパス 12色 990円(税込)
手がよごれないクーピーペンシル 12色 660円(税込)
洗たくでおとせるサインペン 6色 572円(税込)/ 12色 1,155円(税込)

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ブンボーグ大作戦!こぼれ話

ブンボーグ大作戦!では昨年秋から、知育文具・学童文具など子どもに関する文房具をご紹介するコーナー「こどものぶんぼうぐ」をお送りしています。

「わぁ、懐かしい!!」というものも、「こんなに進化してるの?」というものも、「なにこれ?知らない!!」というものも、子どもに関係がある文房具の話題を広く取り上げています。

また、「こどものぶんぼうぐ」は放送後に「他故となおみのブンボーグ大作戦!YouTubeチャンネル」にUPしています。スライドショーのように写真を交えてご紹介していますので、こちらでもチェックしてくださいね!

プロフィール

ふじいなおみ
1979年北海道札幌市生まれ。ラジオパーソナリティ/文房具プレゼンター
ナナコライブリーエフエムで放送中のラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ及び制作・技術を担当。
他故壁氏さんとユニット「たこなお文具堂」として、文房具の楽しさを伝える活動を開始。
万年筆インク(中でもご当地インク)コレクターであり、2015年生まれの娘とともに学童文具の観察を行う。
そして、きだてたくさんと色物文具をひたすら紹介する動画コンテンツ「イロブンの引き出し開けていこう」も配信スタート。

【他故となおみのブンボーグ大作戦!】
埼玉県朝霞市のコミュニティFM「ナナコライブリーエフエム」にて放送中の30分間文房具の話題だけをお送りするラジオ番組。
パーソナリティーは他故壁氏&ふじいなおみ。
放送時間は毎週日曜日19:30~20:00/毎週水曜日 11:30~12:00(再放送)
FMラジオ77.5MHz(埼玉県朝霞市・志木市・新座市・和光市とその周辺地域)の他、パソコンやスマートフォンではListenRadioのサービスを利用すると気軽に聴くことができます。

詳しい聴き方は番組Webページへ
https://daisakusen.net/howto/

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