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【文具時評】プレミアムなシャープペンが大人気!

文具のとびら編集部

2023年になって早くも4カ月が経ったが、その間の文具シーンでの大きなトピックの一つとして、三菱鉛筆のシャープペン「クルトガダイブ」が定番商品となって発売されたことがあげられるだろう。昨年2回にわたり限定発売されたが、税込5,500円という価格にもかかわらず瞬時に売り切れとなる販売店が続出した。今回の定番化のニュースも非常に大きな反響があり、心待ちにしていた人が多かったようだ。

こうしたプレミアムなシャープペンがヒットするという現象は今に始まったことではなく、これまでにも品薄になるほど大ヒットとなったものがいくつかある。今回は、その代表的なアイテムをまとめてご紹介しよう。

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オレンズネロ(ぺんてる)

ぺんてるが2017年2月に発売した「オレンズネロ」は、税込3,300円という価格にもかかわらず、品薄となるほどの大ヒットとなり、プレミアムシャープペンがブームとなるきっかけとなった逸品だ。

1回のノックで芯が1本無くなるまで書き続けられる「自動芯出し機構」と、芯の減り具合に合わせてペン先のパイプがスライドするので極細芯でも折れない「オレンズシステム」を搭載しているのが大きな特徴。さらに機構面だけでなく、デザイン面でも同社製図シャープのDNAを受け継ぎ、“12角で黒軸”というデザインを採用。ボディの素材には樹脂と金属を混ぜ合わせた素材を採用し、低重心でバランスのよい筆記感を実現している。

芯径は、発売当初は0.2㎜と0.3㎜の極細芯のみだったが、2020年10月に0.5㎜を追加している。

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S30(パイロット)

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パイロットコーポレーションの「S30(エスサーティ)」(芯径0.5㎜)は、同社の「Sシリーズ」シャープペンの最高峰モデルとして2021年3月5日に発売された。男子中高生を中心に好評を博している「S20(エストゥエンティ)」(税込2,200円)と同じく木軸(樹脂含浸カバ材)を採用。それに加え、芯1本分をノック1回で書き続けられる「オートマチック機構」を採用したのがポイント。デザイン面(素材感)に加え、機能面も充実させることで、税込3,300円のプレミアムな価格設定となっているが、かねてより「S20」のプレミアム版を望む声が多かったこともあり、予想以上の反響があったそうだ。

「オートマチック機構」は、芯を常にガイドパイプの先端に保持し、ガイドパイプが紙面を離れると摩耗した芯の分だけ自動的に芯を引き出すため、ノック不要で芯1本分を連続で筆記することができる。ペン先を紙面に当てると、ガイドパイプがスライドし、芯が適度に繰り出されるので、芯が出過ぎることはなく、芯折れを防止。2020年まで販売されていた高級シャープペン「オートマック」に搭載されていた機構で、「S30」でそれを受け継ぐかたちとなった。

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クルトガダイブ(三菱鉛筆)

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最初に書いたとおり、三菱鉛筆の「KURUTOGA DIVE(クルトガ ダイブ)」の定番化のニュースは大きな反響があった。芯が回ってトガり続ける人気シャープ「クルトガ」に、書き始めから書き終わりまでノックすることなく書き続けられ、繰り出し量を5段階調節できる世界初(同社調べ)の機能を搭載している。

書く度に少しずつ芯が回る「クルトガエンジン」の動力を使って芯が自動で出る仕組みになっている。一定の画数で芯が自動的に繰り出されることで、パイプを紙面に引きずることがないので、筆感を損なうことなく、そのままの書き心地で書き続けることができる。また、芯の繰り出し量は筆圧や芯の硬度に合わせて5段階の調整が可能。シャープペンでありながらキャップ式を採用しているのが珍しいが、キャップを外すと自動で芯が繰り出され、ノックをせずに書き始めることができる。

同社の従来品と比べて約4倍の部品点数を使って作られており、高級感のあるこだわりのデザインも施している。税込5,500円という価格も納得できるような仕上がりになっているのだ。

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ZOOM C1/ZOOM L2(トンボ鉛筆)

トンボ鉛筆は、筆記具ブランド「ZOOM(ズーム)」の全面的なリブランディングをこのほど行い、その第1弾アイテムを2023年2月17日に発売した。「日本発のコンテンポラリーデザインペン」を目指し、日本の技術と感性が融合した、自由で新しいスタイルの上質なデザイン筆記具を開発している。ラインアップは3種類で、このうち「ZOOM C1」と「ZOOM L2」は油性ボールペンとシャープペンの2種類を発売しており、そのシャープペンが中高生男子に大人気となっており、品薄となっているモデルもあるという。

「ZOOM C1」(税込7,700円)は、ノック部が浮遊して見えるデザインが特徴的。ボディ本体は、建築材料や航空宇宙機器部品に使われる強度の高いジュラルミン合金を採用。剛性が高いため加工が難しく、筆記具での採用は稀有な素材だが、切削加工することで強度を損なわず美しいフォルムを生み出している。表面はアルマイト加工を施すことで耐食性を強化し、いつもフレッシュでサラサラな感触。クリップは亜鉛ダイキャストを採用し、折れにくさを追求した。*写真は油性ボールペン

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「ZOOM L2」(税込3,520円)は、ソフトフィール塗料「ネオラバサン™」を使用し、ペンではなじみのない丁寧になめしたレザーのような驚くほどしっとりとした感触を実現。また、なめらかでエレガントな三角軸のボディに、逆円錐のノック棒を組み合わせたデザインを採用した。*写真は油性ボールペン

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