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【文とびアメリカ出張版!】第2回:現地で見た感じたラッピング文化の違い

文具のとびら編集部

夏の日差しがじりじりと東京のアスファルトを照らす中、編集部員Uこと私ウスイは、およそ7700㎞離れたアメリカ・ワシントン州を訪れました。2週間ほど生活をする中で感じた現地の文具事情を、「文具のとびら」を通してお届けします。

*価格、商品はすべて訪れた時点ものものです。

≪前回の記事≫
【文とびアメリカ出張版!】第1回:スーパーで売られているもの

日常で売られる包装紙

約2週間のアメリカ滞在中、スーパーや100円ショップ、画材店などさざまざなお店を訪れる中で、編集部員ウスイがなんとなく感じたのは、「ラッピング」に関する慣習の違いでした。

訪れたスーパーや生活雑貨類を扱っているお店には必ずと言っていいほど、ラッピングペーパーが売られていました。
日本では誰かに贈りものをしたいとき、購入したお店でラッピングしてもらう場合がほとんどでしょう。でもアメリカでは、このような日本ではある種”当たり前”と思える、ラッピングサービスはあまり見かけません。そう、少なくともアメリカでは、自分でラッピングをするのが一般的のようです。

包装紙を買ってみた!

前回の記事にも登場したスーパーマーケット「Target」や、日本でいう100円ショップ「Dollar Tree」(1ドル均一)、クラフト用品の専門店「Michaels」や「HOBBY LOBBY」のほか、ギフトカード専門店などにも、華やかなラッピングペーパーがありました。こうしたお店で私が見たのは、70から100センチ程度の幅にカットされた用紙が円筒状に丸められていたものです。

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お店に入れば、ユニコーンや虹、ケーキやフルーツ、乗り物や動物などといった、いくつもの柄やデザインのラッピングペーパーが次々と目に入ってきます。当初は子ども向けのものかと思っていましたが、ゴールドやブラックといった大人っぽいカラーリングのものまで見かけ、「ラッピング」という行為がいかに習慣や文化として浸透しているかを感じることとなりました。


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そうやってお店で見ていると欲しくなってしまい、買ってみました!「10フィート×30インチ」と表記があるので、長さは約305cm、幅約76cmと大容量。金額は10.5ドルでした(当時のレートではおよそ1ドル=137円)。
白地にゴールドのストライプのこの紙は、何かのお祝いや感謝の気持ちを表すのにぴったりなデザインです。

開封.jpgあまり深く考えずに買ってしまったので、帰国時の荷造りでスーツケースにうまく入らず、ひやひやするのでした。ちょっと無理に入れたために端が少し折れています。

ラッピングは文化?

滞在中、現地在住の知人がこう話していました。
「日本の人は包装紙を丁寧にはがして保管しておく人が多いけど、アメリカではびりびり破く人が多いよね」
もちろん全員がそうではないことを知っているけれど、なんとなくその国の「贈り物」や「ラッピング」の意識の違いが、包装紙の開け方の違いをイメージさせるような気がします。

思えば、日本ではお祝い事や弔い事など、シーンによって包み紙の折り方や紙のデザインが異なります。日本らしいとも言える「のし」をつける場合においても同じく、「蝶結び」や「結び切り」といった種類が、その気持ちを表す場面によって使い分けられています。時に応じて丁寧に意味がこめられた日本の贈りものは、だからこそ、少しかしこまった印象がするのでしょうか。
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一方で、アメリカでは誰もが贈り物を包んだりデコレーションしたりするその気軽さによって、日々のお祝い事をより一層、華やかに彩ってくれるような気がします。
はじけるように鮮やかなラッピングペーパーの数々は、見ているだけで楽しくなるもの。びりびりと音を立てながら勢いよく開封する様子は、贈った側の人の目にもうれしく映るのかもしれないなと、そんな風に思いました。

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