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【ハシレ!エンピツケズリ!】走らせて削れる車型鉛筆削りで、勉強を楽しくサポート!

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オーソドックスな卓上タイプの手動式に便利な電動式、筆箱に入れて持ち運べる小型のものなど、一口に鉛筆削りといっても様々なタイプがある。そして最近は、メーカー各社がしのぎを削って、高機能を搭載した新製品が相次ぎ生まれており、実は文具の中でも注目の高いジャンルの一つでもあるのだ。

今回プラスは、そんな注目のジャンルである鉛筆削りの新製品「ハシレ!エンピツケズリ!」(税込3,300円)を2021年2月3日に発売した。ユニークな名前のこの商品は、車のかたちをした鉛筆削りになっている。それだけでも、乗り物が好きな子どもたちは大喜びだろうが、「車を走らせることで鉛筆が削れる」という、これまでにないギミックを搭載した鉛筆削りとして、発売前から話題となっていた。

今回、この注目の鉛筆削りを手がけた、製品クリエイティブ本部戦略製品開発2部の本木礼夫冴(れおが)さんに話を伺ったが、商品化を実現するためには、大きな壁をいくつも乗り越えなければならなかったようだ。それでも、課題を一つずつクリアすることで、この画期的な鉛筆削りが誕生したわけである。数々のこだわりが詰まった「ハシレ!エンピツケズリ!」について、知られざるエピソードを交えながら、本木さんにたっぷりと語ってもらった。

1.jpg本木礼夫冴さん(*撮影のためマスクは外しています)

子どもの使いやすさにこだわって開発

「ハシレ!エンピツケズリ!」のアイデアは、本木さんが描いた1枚のスケッチから生まれた。

「手の体操のために車のスケッチを描いていたのですが、そのときに“車のタイヤの回転を文具に生かせないか?”と思ったのがきっかけです。どんな文具だと生かせるか、色々と考えているうちに鉛筆削りならいいんじゃないかとひらめきました」。

そして、開発が始まったのだが、「発案から商品化まで2年半ほどかかりました」という。本木さんは、消していくと富士山のかたちになる「エアイン 富士山消しゴム」も手がけているのだが、実はどちらも同じ時期に企画を出しているのだという。富士山消しゴムは2019年7月発売されているので、その倍以上の時間をかけて開発していたわけだ。

「特に苦労したのは、タイヤを回して鉛筆を削るという内部機構の設計で、2回ほど機構を作り直しました。最初に作った試作は、今よりも一回り大きかったのですが、“大きすぎる”とダメ出しがあったので、ゼロから考えて作り直しました。最初は、卓上型の手動式と同じ機構のものを考えていましたが、それだと本体が大きく、しかも重くなってしまいます。結局、小型の鉛筆削りと同じものを使うことで小型化を図り、3回目の試作でようやくパスできました」。

「小型化」とはいっても、例えばミニカーぐらいの小ささを目指すという考えはなかったそうで、「自分が小さい頃に鉛筆削りを使ったときに、ハンドルが小さくて回しづらいと感じていました。そんな自分の経験から、子どもは小さ過ぎない方がいいのではと思ったのです」と本木さん。「子どもが手のひらで握れるぐらいのサイズ感がいいのでは?」ということで、子どもの手にフィットする、大き過ぎず小さ過ぎない絶妙なサイズにしている。さらに、本体の上に手を置いて、上からしっかり力をかけて鉛筆を削ることができるフラットトップ形状を採用することで、小さな子供でも軽く感じることができるという。

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また、削りカスは本体にたまる仕組みだが、「削りカスのたまる具合も想定して適切なサイズにしています」とのこと。小学生が使う筆箱には平均6本ほどの鉛筆が入るので、筆箱に入っている6本の鉛筆をすべてを削るとちょうどいいぐらいの容量になっているそうだ。

前進でもバックでも削れる「1wayギア」を搭載

使い方は、車の後部に鉛筆を差し込んだら、レバーを動かしてロックをかける。そして、車を動かすと鉛筆が削れる。実際に使ってみたが、本当に車を動かすだけで先端がきれいにとがった鉛筆になるので、ビックリしてしまう。

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実は、最初の構想では前進させたときにだけ削れるというものだったそうだが、「技術の担当者が、“1wayギア”を開発してくれたので、前に走らせるだけではなく、バックさせても鉛筆が削れるようになっています」とのこと。「前進でもバックでも同じ方向に刃が回ります」というので、中が見える状態で動かしてみたが、確かに前に動かしてもバックさせても、同じ方向に刃が回っている。ギミック好きな人なら、この動きをずっと眺めていても飽きないだろう。

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「面白くてついつい削り過ぎてしまうのでは?」と心配する声もあるだろうが、鉛筆のトガリを検知して、削り終わると「カチッカチッ」と音がなる機能を搭載している。ちなみに刃は交換可能で、替刃2個付き(1個は装着済み)。専用替刃は1個税込352円で販売している。

デザインや色にもこだわり

機能面だけではなく、デザイン面にもこだわり、その点でもかなり時間をかけて開発したという。先述の“フラットトップ形状”もその一つで、力をかけやすいようにボディに余計な突起をつけないようにした。そしてもう一つのポイントは、「いかにおもちゃっぽくならないか」ということ。パッと見ておもちゃではなく、鉛筆削りだというのが分かるようなデザインを心がけたという。

「リアルな車を想起させるようなデザインにすることで、おもちゃっぽく見られるのは嫌だなと思いました。子どもは速いものが好きなので、スポーツカーをイメージしたデザインにしましたが、実際に存在する車を模したデザインだとおもちゃっぽく見られてしまうと思ったので、“未来感”をコンセプトにデザインしました」。

本体カラーはレッド、ブルー、イエローの3色を用意しているが、「色味にもこだわりました」と本木さん。最初は、子どもの興味を惹きやすいハッキリとした原色に近い色味を採用しようと考えていたが、今は“リビング学習”が増えているので、リビングに置いていても違和感のないように、落ち着いたトーンの色味にしているという。
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また、リビングで使うとなると、削りカスでの汚れも心配になる。そこで、本体を逆さにすると差し込み穴にシャッターが降りる機構を採用。子どもが振り回しても、カスが出てこないようにしている。また、削りカスを捨てるときはレバーを引くだけのワンアクションでオープンし、手を汚さずに捨てることが可能(写真)。さらに、ロックレバーのバネの音がうるさくならないようにクッションを入れているそうで、リビングでも快適に使えるように様々な工夫を凝らしている。

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楽しく削って、勉強も楽しく!

想定ユーザーは、小学校低学年の男児だが、「女の子からも“使ってみたい”という声があります」という。子どもだけでなく、大人でも使ってみたいと思わせるアイテムだと思うが、実際にそういう反響もあるようだ。車好きの人が子どもに買い与えるというケースもあるという。また細かなところでは、裏面に名前を書けるスペースを設けている点を評価する声も多いそうだ。

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「SNSなどを見ると“面白い”と言っているユーザーの声が多いです」と本木さん。また、発売に合わせてPR動画を公開しているが、”新車発表会”のパロディになっているユニークな動画で、そちらの反響も大きいそうだ。

sub2.png*動画はこちらから

「鉛筆を削るのが大変、と思っているお子さんも多いと思いますが、『ハシレ!エンピツケズリ!』ならば簡単に、しかも楽しく鉛筆を削ることができます。この商品を使うことで、勉強自体も楽しくできればうれしいですね。今後も、勉強が楽しくなるサポートができる商品を開発していきたいです」。

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