1. 文房具ラボ
  2. 【コレ注目!】地元の魅力や思いがつまった"地域発文具" ①TAG STATIONERYの文具

【コレ注目!】地元の魅力や思いがつまった"地域発文具" ①TAG STATIONERYの文具

地域の魅力を伝えるオリジナル文具が増えている。
2019年もさまざまな"地域発文具"が誕生し、注目を集めた。
今回「文具のとびら」では、地域性の強いオリジナル文具を販売するメーカーや団体に、開発に込めた思いや今後の展望を伺った。

第1回目は、染色文化が色濃く残る京都室町を拠点にする「TAG STATIONERY」の、京都の情緒あふれる製品をピックアップ!

京都伝統の染織技術を取り入れた独自の染料インクや万年筆

TAG STATIONERY1.jpg京都市内を中心に「文具店TAG」を18店舗構えるタケダ事務機は、京都で生まれた文具・雑貨メーカー「TAG STATIONERY」を運営。
染色文化が色濃く残る京都室町を拠点に、京都の情緒あふれる情景を色で表現した筆記具用インクシリーズ「京彩(きょういろ)」、平安時代から使われる日本伝統の和色を現代の技法・解釈で再現した筆記用インクシリーズ「京の音」、天然染料のインクや真鍮のボディーに天然の革を巻きつけた、手触りのやわらかな万年筆などを扱い“筆記文化のもうひとつの楽しみ方を提案”する「文染」の3ブランドを展開している。


オリジナル文具開発のきっかけになったのは、5、6人の有志が集う社内同好会の企画。商品の企画開発自体が初めてだったため、難航したことも多かったという。しかし、「半径500mの小さな範囲でできることから」と訪れた、本店のほど近くにある「京都草木染研究所」の協力を得ることができ、第1弾のインクが完成。2015年11月に「京彩」、「京の音」を5色ずつ同時発売した。
以来、地域性と独自性にこだわったオリジナル文具を生み出し続けており、現在両製品の定番色は「京彩」5色、「京の音」7色をラインアップする。これ以外に限定色も販売している。
製品の販売に加え、京都草木染研究所の代表である高橋誠一郎氏が考案した、6原色を使った混色メソッド「hue 6colors」を使った出張ワークショップやイベントを開催する取り組みも行っている。


TAG STATIONERY2.jpg
製品発売後、「京都伝統の染織技術を取り入れた独自の染料インク」という点が、万年筆や手書き愛好家の支持を集めた。「試し書きをしたい」という来店客も多く、それを目的にわざわざ遠方から店を訪れる人もいるそうだ。

同社は今後も「手書き文化の発展に貢献できるような商品開発を進めていく」という。

【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう