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【連載】他故となおみのブンボーグ大作戦!Bootleg #059 もくねんさんで楽しむ
30分間、文房具の話題だけをお送りするラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ「なおちゃん」こと、ふじいなおみです。
番組では毎週たくさんの文房具が登場します。その中から、他故さんとなおちゃん2人で選んだ商品をピックアップ。より掘り下げてご紹介していきます。
今回は、2026年2月22日OAの「文房具のすごいゲストコーナー」より、「もくねんさん」をご紹介します。
環境にやさしい、おがくずの再利用
2月の「文房具のすごいゲストコーナー」では北星鉛筆の杉谷社長をお招きいたしました。北星鉛筆は鉛筆の製造だけでなく、鉛筆の芯がシャープペンシルのように出てくる「大人の鉛筆」は、そのジャンルの通称としても定着してきていると耳にするほど。
3月には「鉛筆屋のシャープペンシル0.5」を発売するなど、鉛筆を主軸にしながらもアイディアたくさんの製品を次々に生み出し、実体化するすごい会社となおちゃんは感じています。
もくねんさん手づくりえんぴつセット
今回取り上げる「もくねんさん」は北星鉛筆で1・2を争う有名なアイディア商品ではないでしょうか?
鉛筆製造でかなりの量が廃棄物となる木のおがくずを使ったエコロジーな粘土です。インタビュー内の話題を引用すると、おがくずが原料で、木でできた粘土だから「もくねん」。それだけだと味気ないので親しみを込めて「さん」をつけて「もくねんさん」という名前になったとのことです。
もくねんさんの特徴
おがくずの粘土である「もくねんさん」のセールスポイントを商品の箱から抜粋すると
1.エコロジーねんどです
鉛筆工場からでるおがくずをリサイクルした地球にやさしいねんどです。乾燥すると木になり、燃えるゴミで処分できます。また、生分解性ですから土に埋めても自然の微生物の分解する力を借りて、土に還ります。
2.身体にも安全です
原料は木のおがくずや身体に害のないのり(PVA)を使用しています。
3.べとつかず、使い方は簡単
手にべとつきが少なく、テープルなどを汚しません。乾燥後は削ったり、木工用接着剤などでくっつけることもできます。色付けも簡単です。
しっとりしています。手にはくっつきません。ベトつかないので、作業はしやすいです
4.乾燥後は軽くて丈夫
完全に乾燥すると弾力性があり、割れにくく丈夫になります。他の粘土に比べて軽く、水に浮かびます。木肌の風合い、暖かみが楽しめます。
となっています。
最近粘土売り場でよく売られている「乾くと軽くなる紙粘土」と比べると「しっとり」としています。また練ってみると触った感じは「もそもそ」して、最近の軽量紙粘土のように練っても伸びることはありません。なおちゃんは40代後半ですが、子どもの頃に使っていた、軽量化されていない時代の紙粘土を思い出しました。
なんというか、試行錯誤しながら作品を作る楽しさを思い出したり、触っていて癒されたり、鉛筆を削った時のあの香りが広がってきて、やさしい気持ちになります。
もくねんさんで鉛筆を作ろう
もくねんさんのシリーズには「手づくりえんぴつセット」という商品があります。
もくねんさんと鉛筆の芯が5本セットになっていて、鉛筆芯をもくねんさんでくるむことで形を作るというキットです。今回は鉛筆を作れたら楽しいな!とこちらを実際に試してみました。
丸軸鉛筆
まずは説明書の最初にあった「丸軸の鉛筆」を作りました。もくねんさんを平たくしてから芯を入れてくるくると巻いていきます。が、鉛筆芯がなかなか「もくねんさん」と密着してくれません。苦戦をしながらも巻いたら隙間がなくなるように何度も整えて、ようやく巻き切りました。
そのほかには、芯が折れやすいリスクがあるので自己責任ですが、軸の形を作った後に芯をゆっくりと差し込み、もくねんさんを馴染ませる方法や、平たい紐をつくって巻きつける方法などいくつか作ってみました。
ウッドペイント赤と、これを使った作品
また、もくねんさんのシリーズ商品で「ウッドペイント」という商品を使うと、鮮やかな色をつけることもできました。赤を混ぜ込んでタコのマスコットやキノコの鉛筆も作ってみました。
作り終えたところ。(テーブルにはヤマトさんの片付け簡単広がるシートを使用)
こちらが今回作った作品。1箱に鉛筆芯が5本入りですが、2箱使ったので、今回は6本の鉛筆を作りました。
ゆっくりしっかり乾かそう
作り終えたらゆっくりと乾かします。今回の鉛筆は乾き切るまで3〜4日かかりました。やはり、厚みのある部分はこの乾燥した時期でも奥まではなかなか乾いてくれません。
でも、乾いていくにつれて、どんどん軽くなっていくのが触っていてわかりました。興味深かったので、平たい粘土を使って、どのくらいまで軽くなるのかを測ってみました。
4日間で半分以下の重さになりました。
ゆっくりと乾いていき、実験に使った平べったい丸の場合は真ん中あたりの柔らかさがなくならず、計測最終日でもまだ少し柔らかかったので、もう少し軽くなるかもしれません。
いざ、完成へ
キノコキノコ型にしたものや、トリのマスコットは鉛筆から外れてしまったので、木工用接着剤で貼り付けました。木なので木工用が最適ですね!
実際に作ったもので書いてみます!不思議な形をしていたのは「チンアナゴ」を作りたかったのです。水彩絵の具で色を塗り、油性ペンで模様を書き入れました。水彩絵具の場合は上からニスを塗ると色が劣化しません。
なかなか面白いものができたと思っています完成した全体像がこちらです。乾くまで時間がかかるので、時間に余裕を持って作ることや時々裏返すことが大切でした。
チンアナゴとらくがき書き味ですが、軸が軽く、自分で作っただけあって指にもフィット。持った感じが柔らかです。芯も滑らかな書き味で最高です!
中には失敗も……残念ながら、苦戦した丸えんぴつは,芯ともくねんさんとが密着していなかったようで、書こうとしたら芯が下から抜けてしまいました。
北星鉛筆のホームページ内には、もくねんさんで作られたとても繊細で美しい作品がたくさん掲載されています。また、工場見学に行くと実際の作品がたくさん飾ってあります。
今回は鉛筆を作るキットを使った鉛筆作りを体験してみましたが、もくねんさんは乾燥すると彫刻刀で削ったり、漆を塗ったり(!)と「木」として扱えるのがポイントなので、時間の関係で割愛しましたが色を塗る前に紙ヤスリをかけて表面をきれいにすると作品がもっと素敵に仕上がったのかもしれません。
木になる粘土「もくねんさん」。鉛筆を削った時の木の香りに癒されるかたや人とは違う素材で作品作りを挑戦したい方におすすめです!
ブンボーグ大作戦!こぼれ話
ブンボーグ大作戦!初のトークライブのゲストは、セーラー万年筆のインクブレンダー、石丸治さんでした。
石丸さんに1時間たっぷりインタビューをさせていただいた模様を書き起こして本にしたものを今までも販売していましたが、5年を経過して、新たに手に入れた資料や写真を加えた「第2版」を発売中です。
ブンボーグ大作戦!の通販ページ(BOOTH)にて販売中です
https://daisakusen.booth.pm/items/5073344
インクだけではなく、仕事の道具としての万年筆がボールペンに切り替わり需要が減った中、それならばと「趣味の文房具」として舵を切ったお話も収録されています。
万年筆インクだけでなく万年筆が大好きな方にぜひ手に取っていただきたい本です。
プロフィール
【ふじいなおみ】
1979年北海道札幌市生まれ。ラジオパーソナリティ/文房具プレゼンター
ナナコライブリーエフエムで放送中のラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ及び制作・技術を担当。万年筆インク(中でもご当地インク)コレクター。
他故壁氏さんとユニット「たこなお文具情報室」として、文房具の楽しさを伝える活動を行っている。
2015年生まれの娘とともに知育・学童文具を使用しているため、リアルな声を届けられる数少ない存在である。
【他故となおみのブンボーグ大作戦!】
埼玉県朝霞市のコミュニティFM「ナナコライブリーエフエム」にて放送中の30分間文房具の話題だけをお送りするラジオ番組。
パーソナリティーは他故壁氏&ふじいなおみ。
放送時間は毎週日曜日19:30~20:00 ※2025年9月から再放送がなくなりました。
FMラジオ77.5MHz(埼玉県朝霞市・志木市・新座市・和光市とその周辺地域)の他、パソコンやスマートフォンではListenRadioのサービスを利用すると気軽に聴くことができます。
詳しい聴き方は番組Webページへ
https://daisakusen.net/howto/
また、放送後には主要なポッドキャストプラットホーム(Spotify、Apple Podcast、Amazon Music)とナナコライブリーFMのYouTubeチャンネルでも配信をしていますので(一部配信できない場合があります)お気軽にお聴きくださいね!


