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【連載】『小粋な手紙箱』 #30 「手紙を書く人が減っている」って本当?

田丸有子

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。

手紙で気持ちを伝えよう!

みなさん、こんにちは。
十五夜のお月さま、ご覧になりましたか?
まだ暑い日もありますが、秋の始まりを感じる季節になりましたね。

手紙の書き方コンサルタントの仕事をしていると「手紙を書く人は減っていると思いますか?」という質問を受けることがあります。私の周りは手紙を日常的に書いている人が多いので、正直あまり実感することは少ないのですが、社会全体では減っているのでしょうね。年賀状を出す人も年々減っているとニュースになりますし、先日も社会人一年生に書類を出してくるようにお願いしたら、今までの人生で一度もポストに何かを投函した経験が無かったという衝撃的な記事を読みました。これは特異なことなのか、普通になりつつあるのか、どちらなのでしょう?

私が「本当に手紙を書く人が減っているのだろうか?」と疑問に思うのは、大手文房具店のレターアイテムの売り場に行った時です。ポストカード、一筆箋、レターセットは季節ごとに新作が出て品揃えも豊富です。それだけ需要があるということですよね。もし手紙を書く人が減っているとすれば、それらを買った人は何に使っているのでしょうか?使わずに眺めているだけ?

手紙と言ってもいろいろな形があります。一般的にイメージされるのは便箋2〜3枚に書かれたものでしょう。このような形式の手紙は確かに減っている傾向にあるのかもしれません。けれど、何か贈り物をするときに一言添えるカード、職場で書類を渡す相手に対してメッセージを書いて貼る付箋や、家族に向けて「冷蔵庫にケーキが入っているから食べてね」などと書き置きするメモも手紙の1つと広く捉えてみると、みなさんも普段から何かしら手書きで伝えていることがあるのではないでしょうか?

手紙トピック

10月から切手の値段が上がります。
定形封書は82円から84円、ハガキは62円から63円へ。

消費税増税に伴う値上げですから致し方ないのでしょうけれど、手持ちの切手がたくさん有るので、それを使うとなると端数の1円や2円を貼り足さなければいけません。切手を含めた手紙全体の雰囲気を合わせて一体感を作ることが好きな私にとって、これは有り難くない状況です。特にマキシマムカードにとっては由々しき問題。切手1枚貼りの美しさには叶いませんから。というわけで62円切手の消費も兼ねてマキシマムカード作成に余念の無い9月なのであります。

今月のマキシマムカード

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テーマ: 竜胆
葉書: 石原大介
切手: リンドウ・長野県
風景印: 熊本県・坊中郵便局

お知らせ

★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。

忙しい人でも自分のペースで学べます。

楽しく学んで手紙上手になりましょう!

入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」

ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」

美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」


★ 体験講座も有ります!

(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール

プロフィール

田丸有子 (たまるゆうこ)

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント

子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。

また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。

奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。

ブログ「Cordially yours

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