1. 新製品&ニュース
  2. 【新製品】天板の角度が調整 できる新発想のワークステーション

【新製品】天板の角度が調整 できる新発想のワークステーション

コクヨは、人間工学と実態調査から導き出した、天板の角度が調整できる新発想のワークステーション「UPTIS(アプティス)」を、2019年6月3日に発売する。5月27日(月)には、午前11時から品川のコクヨ東京ショールームで記者発表会を行い、オフィスワーカーの健康的な姿勢に着目した新たな提案を行った。

記者発表会では、まず同社上席執行役員でファニチャー事業本部長の坂上浩三氏が「日本は昔から働き過ぎと言われてきたが、ここにきて“働き方改革”や“ワークライフバランス”という言葉をよく耳にするようになってきました。企業様では、働き方改革で時短や働く場所などについて取り組んでおられるが、我々コクヨは働くこと自体を快適にしたいと思っています。快適に働くためには、健康が大事です。こうしたイスやデスクが健康とどう関係するのか、今日はその辺りについてお話させていただきたい。人生100年時代といわれているが、コクヨも健康について一翼を担いたいと思っています」とあいさつ。

次いで、柔道整復師でさかいクリニックグループ代表の酒井慎太郎氏が登場。「インターネットやスマートフォンの普及で、頭を前に出した姿勢やうつむき姿勢をとる人が増えて首への負担が重くなってきています」と話す酒井さんは、「今は仕事の細分化が進んで、ずっと同じ姿勢で居続ける人が多くなり過ぎてます。長時間同じ姿勢を続けることで首への負担がかかります」という。

酒井さんによると、人の頭は体重の10%ほどの重量があり、体重60kg の人であれば頭の重さは6kg(2リットルのペットボトル約3本分の重さ)になるが、うつむき姿勢はさらに重力がかかり、30°の傾きで18kg、60°の傾きでは27kg にもなるので、年々「首からくる不調」を訴える人が増えているという。首の不調が原因で、心身の不調にもつながるそうで、酒井さんはこれらの症状を「デスクワーク症候群」と呼んでおり、「ずっと姿勢を意識するのは大変なので、家具などでいい姿勢になりやすい環境をつくることは重要なのでは」という。

2.jpg「デスクワーク症候群」のリスクについて説明する酒井慎太郎氏。右図は、ノートパソコンで長時間デスクワークをしている20 代女性の現在の姿勢から、 20年後を予測したもの(酒井氏作成)。


引き続き、コクヨものづくり本部執務空間バリューチームの赤松広道部長が登壇し、「UPTIS」のプレゼンテーションを行った。同社は、オフィスワーカーに新しい働き心地を提供する 「パフォーマンス家具」の第1弾として、2017年11月に揺れるオフィスチェアー「ing(イング)」を発売。座面が360°動くオフィスチェアーで、体のどんな動きにも追随し自然な姿勢に導くことができるが、「唯一追随できないのは首から上の位置」だと赤松部長。そして、「デスクワークを何とか快適にできないかと、UPTISの開発に着手しました」という。

7.jpg
座面が360°動くオフィスチェアーとして話題の「ing」


「パフォーマンス家具」の第2弾として今回発売する「UPTIS」は、人間工学と実態調査から導き出した、天板の角度が調整できる 新発想のワークステーション。デスク天板の傾斜角度を水平含む 8 段階に調整ができ、デスクワーク時に好みの天板角度にすることで、身体に負荷の少ない姿勢に導くことができる。同社社員のデスク周りの小物や物品の使い方等の行動分析とともに、ワークショップを通じてデスクワークの理想を追求し開発した。また、デスクの脚部構造には成型パイプを採用し、デスク全体のデザインに、健康的で躍動感を想起するコンセプトを採用している。

3.jpg従来だと、ノートPCを使用するときに首に負担がかかる姿勢になってしまうが(左写真)、「UPTIS」だと天板の角度を上げることで(右写真)首への負担を軽減できる。

さらに、元体操選手で、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事の田中理恵さんが登場してトークショーも行った。その場で実際に「UPTIS」を使用した田中さんは、「すごいすっきり作業できる」とその快適さにびっくり。「デスクワーク症候群になる前にUPTISを導入していただいて、体に優しく、心も上向きになるようなお仕事をしていただきたいです」とアピールした。

1.jpg

「UPTIS」を体感した田中理恵さんはその快適さにびっくり!


6.jpg

(写真左から)赤松部長、田中理恵さん、酒井慎太郎さん、坂上上席執行役員

【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう