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【Kia Ora!文具通信】Vol.5 小さな港町の、トラベラーズパートナーショップ
太平洋の南に浮かぶ島国ニュージーランド。豊富な自然環境と多様な人種が集まるこの国では、日本とはずいぶんと異なる文具事情が広がっているようです。ニュージーランドに長期滞在中の文具ライターが、現地で出会った文具のアレコレをご紹介します!
タイトルにある「Kia Ora!」とは、ニュージーランドの先住民族・マオリ族の言葉で「こんにちは」を意味します。親しみを込めた挨拶として、日常的に使われています。
フェリーで行く、港町の文具店
ニュージーランド最大の都市、オークランドの中心地からフェリーで10分ほど。デボンポートと呼ばれる小さな港町に、そのお店はあります。
この街の人々の「書く」を応援する文具店「フィッツジェラルド・テイラー」。店内には、日本をはじめとした各国の質の高い紙モノや筆記具がそろい、書くことを愛する人々をひきつけます。しかも「トラベラーズカンパニー・パートナーショップ」(デザインフィルのトラベラーズカンパニー公認のパートナーショップ)としても知られ、このお店を求めて、たくさんの人々が訪ねてきます。そんな文具好きなら絶対訪れたい名店を訪問し、店主のキム・スノーボールさんにお話を伺いました。
店主のキム・スノーボールさん
「書く」を応援するアイテムの数々
店内には、イタリアや台湾、そして日本といった有名ブランドの万年筆がたくさん。それから、デザインフィルの「MD PAPER PRODUCTS」シリーズをはじめとしたノートなどの紙モノも。
キムさんはこの街で「人々の“書く”を応援する」をコンセプトに、文具の世界を開いています。
手書きが好きな方をはじめ、お医者さんや学校の先生など、仕事でサインや手書きを多くする人が、キムさんのお店に足を運んで大切な筆記具を選んでいくそうです。
トラベラーズの限定スタンプ
なんといってもこのお店のイチ押しポイントは、「トラベラーズカンパニー・パートナーショップ」であること。旅の醍醐味でもある、その土地での出会いや交流のきっかけとなるようにと企画されたこのパートナーショップ。限定アイテムやスタンプをそろえ、世界各国の文具店が名前を連ねています。そうしたなか「フィッツジェラルド・テイラー」は、オーストラリア&ニュージーランド周辺地域で最初の、そしてニュージーランド国内で唯一のパートナーショップとして、各地からファンを集めているそうです。
キムさんは「当店がパートナーショップであることをとても誇りに思っています。多くの方が、このスタンプを押しに来られるんですよ。日本の多くの観光地にスタンプがあるのと同じようにね」とにこやかに話します。限定スタンプは、同店の目の前の海から見える、オークランド中心地の景色がデザインされています。背の高い塔は、「スカイタワー」と呼ばれている街のシンボルです。
お土産にぴったり!オリジナルアイテム
お店の奥にはなんとレトロな活版印刷機があるんです。実はキムさんご自身で、2種類のオリジナルポストカードを刷っているそう。
どちらもしっかりと厚みのある紙に、異なる色の異なるデザインが印刷されています。
こちらは、デボンポートの岸に立つと向かい側に見えるオークランドの街並み。CBD(Central Business Districtの略)とも呼ばれ、多くのオフィスビルが立ち並んでいます。
一方こちらのデザインは、フィッツジェラルド・テイラーのあるデボンポート中心地の街並み。イギリス自治領時代をなぞるような歴史ある雰囲気です。(天気がいい日のデボンポートは、歩いているだけでとっても気持ちがいいんですよ!)
【店舗情報】
店名:フィッツジェラルド・テイラー
ニュージーランド オークランド市 デボンポート
クイーンズパレード通り2番地
2 Queens Parade, Devonport, Auckland 0624, New Zealand
プロフィール
臼井 遥比(うすい はるひ)
ライター。1995年横須賀生まれ。
地域WEBマガジンや「文具のとびら」で編集や取材・執筆を経験。
2024年2月からニュージーランドに滞在し、「文具」や「暮らし」をテーマに活動中。
ニュージーランドでの暮らしをnoteでも発信中。
https://note.com/haruhiusui16
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