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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.101 注目の個性派小物文具 その1
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、今注目の小物系文具を取り上げました。
第1回目はサンスター文具の「terasuno(テラスノ)」です。
(写真右からきだてさん、高畑編集長、他故さん)*2025年8月9日撮影
*鼎談は2025年7月25日にリモートで行われました。
暗がりで照らしてくれるクリップ
「 terasuno(テラスノ)」(サンスター文具)LEDライトを内蔵した"ひかるクリップ"。手元だけをそっと照らしてくれるので、暗いところでの勉強や作業に便利。暗めのカフェでの勉強、交通機関での移動中の資料確認、暗い倉庫での作業、子どもを寝かせたあとの読書など、様々なシーンで使用できる。税込990円。*関連記事
――今日は、小物系の気になる文具について語ってもらいます。まずは「テラスノ」からにしましょうか。サンスター文具のライト付きクリップですよね。
【きだて】最近はとにかくブッククリップがやたらと注目されてますけども。
【高畑】ブッククリップっていうところの中ではちょっと端っこというか、ライトが付いてるっていう。広げておくタイプのブッククリップとはまた別モノだけど。とはいえ、サンスター文具としては「ウカンムリクリップ」が大当たりしたので、その周辺っていうところで、まだ別のジャンルで出してくるところが面白いなと思うんだけど。
【きだて】それはそうな。
【高畑】読書灯のジャンルになるのかな?
【他故】まあそうだね。
【高畑】読書灯ってさ、大抵は本屋とかに置いてある輸入品で、ごついブリスターに入ってて、チョウチンアンコウみたいにビローンって伸びてくるやつとか、平たい板状のがパカって開くやつとか色々あるっちゃあるんだけれど、これはクリップから発想してるから、そこがコンパクトなのが今回はいいのかなっていう気がするね。
【他故】ああ、なるほどね。
【きだて】コンパクトな分、読書灯としては明かり的には若干物足りないところはあるんだけど。ただ、照明の補助として考えると必要十分だし、使ってみると思ったよりも便利だなという印象が強いね。
【高畑】ライト自体がクリップに付いてるから、紙からあんまり上がらないんだよね。なので、このライトを立ち上げたところから下にぼやんと光るエリアというか、車が暗いところを走ってる時のヘッドライトが地面を照らしてる感じ。それこそこのライト自体がさ、昔のスポーツカーのリトラクタブルヘッドライトじゃん。
【きだて】また懐かしいものを例えに出してきたな。
【高畑】Zとか86に付いてたライトと一緒じゃん。そんな感じでパカッと開いて下を照らしてるので眩しくない。縦に持ち上げた方が当然広いエリアを照らせるんだけどそれをやってないから、狭いと言えば狭いし、逆にジャマにならないという感じかな。
【他故】クリップ部の大きさとしても、これぐらいでないと持ち歩けないよね。確かに、電池とか入ってるから厚い部分はあるんだけど。
【きだて】勉強道具のサイズというにはちょっと大きい。筆箱に入れて持ち歩くとかそういう感じではないので、ガジェットポーチに入れるとか、そういう選択肢になりそうだけどね。
【高畑】勉強道具と一緒に入れるとして、リュックに入れるはアリだけど、ペンケースには入れないよね。
【他故】まあ、そうだね。
【高畑】でも、「ウカンムリクリップ」も入んなくない?
【きだて】だから、ミニが出たんじゃないの?
【高畑】あれは手帳とか開く本がちっちゃければ別にあんなに大きくなくてもいいよねっていうとこだと思う。「ウカンムリクリップ」はミニでもペンケースには入れないでしょ。あの背中めっちゃ反ってるからさ。
【きだて】まあね。
【高畑】カバンの中には入れるかもしれないけどね。だから、これもカバンに入れる。他故さんみたいに本に着けた状態でカバンに入れるのは全然できるかなとは思う。
【他故】僕は、大体挟んだままだな。
【高畑】だから、それごと余裕のあるカバンにポイって入れるのはあると思うけど。
【きだて】持ち歩きだと、そういう使い方かな。
【高畑】でもさ、いわゆる本屋の隅で売っているリーディングライトとかだと、その状態で着けたまんまでカバンに放り込めるやつが少ないんじゃないかな?
【他故】ちょっと想像しにくいね。
【高畑】それもちょっとできないぐらいかさばるし、収まりとしてはあんま良くないから、これでもまだいい方なんじゃないのかなって気はするけどね。
【他故】そうだね。
【高畑】あとさ、ちっちゃくしようと思ったら、多分ボタン電池とかにしたらもっと全然ちっちゃいんだろうけど、コスパの問題があるじゃん。ボタン電池ってさ、思ったほど保たなかったりするじゃん。
【他故】ああ、そうね。分かる分かる。
【きだて】LED何灯だっけ?
【他故】いくつ付いてるんだろう?
【高畑】5灯だね。
【他故】5灯か。
【きだて】ボタン電池がいけなくもないんじゃないのかな。どうだろう?
【高畑】いや、いけると思うんだけど、要はそうじゃなくって、持ち時間の問題と、乾電池はどこでも買えるけど、ボタン電池は入手の面倒くささもあるじゃん。
【他故】すぐにはね。
【高畑】電圧は足りてるんだけど、容量的に少ないのもあるし。あと、電池が切れた時に、ボタン電池はあんまり安くならないじゃん。
【きだて】そうな。まさにその、いざというときに確保しづらい問題でボタン電池は採用されなかったのかもね。
【高畑】乾電池型だったらエネループが使えるから、充電でいいかってなると、コスパはあんまり考えなくて済むんだけど。ボタン電池だと、毎回使うたびに電池の値段を気にしてしまうかなっていう気はちょっとするね。
【他故】うん、まあそうだね。
【高畑】だから、そこは大きさとトレードオフっていうところではあるかもしれないね。単4が2本だから、まあこんなものかなっていう感じはするね。
【きだて】大きさよりも、本に着けたときにちょっと重さが気になったな。机の上に置いて読むならいいんだけど、手に持った状態で本を読むと、若干手にかかるなという。
【他故】ああ、それはそうだね。確かに、下がっちゃうしね。
【きだて】その辺りがちょっと、若干「これで良かったのかな?」という気はするんだけどね。だから、メーカーとしては、そうじゃない使い方なんだろうな。
【他故】どうなんだろうね。
【きだて】まさに勉強に、参考書とか机の上に置いて使ってね、みたいな。
【高畑】というか、多分全方位で紹介はしてて。勉強って言っても、自習室とかは暗いわけじゃないから。言っているのは、子どもの寝かしつけの時の読書とか、ベッドサイドで使うっていう用途とかも想定はしてるっぽいけど。ただ、持って読むときは、多分ボタン電池とかにして軽量化してっていうことをここからやった場合に、じゃあその分軽くなったら欲しくなるのかっていう問題は何かある気がするな。「電池が気になるから買わない」の方とどっちが天秤にかけたら大きいのかな?
――開発した人に話を聞いたら、子どもを寝かしつけた後にちょっと本を読む時にあったら便利だなという感じで思いついたみたいですけどね。
【高畑】まあ、寝っ転がって使う分にはちょうどいいかなとは思うけどね。
【他故】置いて使う分にはね。うちの近所の文房具を置いている書店では、これっていわゆる学習系で置いてあるんだけど、実際には本屋として置いてるんじゃないかって気もしてるんだよね。学習系のコーナーに一緒に入ってるんだけど、本来はもっと本に近いところで売った方が売れるんじゃないかって俺は思っちゃうんだよね。
――本との親和性は高いですよね。
【他故】そう。
【高畑】ブックライトを売るのに収まりのいいところがあんまりないよねっていう気がする。最適解がどこにあるのか分かんないけど。そもそも、ボタン電池と乾電池のところで迷うより、ブックライトを持つ・持たないで迷うみたいな。
【他故】「これは要るのか?」みたいな。
【高畑】だから、頻繁にボタン電池を買わなきゃいけないっていうところで考えたら、持たなくなる気もちょっとするな。何か「電池が面倒くさいな」っていうのはいつも思うんだよね。いろんなもので電池をしょっちゅう交換してるんだけど、ボタン電池は嫌なんだよね。めちゃくちゃ似てるけど、合わないやつがいっぱいあるんだよ。
【きだて】ああ、あるある。
【高畑】「CR2032」 と「CR2034」とかさ、何であんなに規格があるの?っていうぐらいあるじゃん。
【きだて】「そのコンマ2ミリの厚みの違いとか、なんの差があるんだよ」みたいなのもあるわけだよね。
【高畑】あと、子どもの寝かしつけみたいな話が今出たけど、それで考えるとボタン電池は危ないんだよね。
【他故】ああ、そうか。
【高畑】乾電池に比べて、誤飲した時のリスクはボタン電池の方が圧倒的に高いんだよ。
【他故】そうだね。
【高畑】乾電池を飲み込むよりずっと危ないので。しかも最近は、ボタン電池ってパッケージが子どもに開けられないようにブリスターになってて、はさみを使わないと絶対に開かないようになってるじゃん。
【きだて】ああそうね。
【高畑】それもまた嫌でさ、外でボタン電池を手に入れたはいいけど、開かないみたいな。結局、旅先では交換もできないみたいな感じになるっていうのは、まあ確かにあるなという気がする。なんかそうだね。
【きだて】その辺は、結局のところUSBで充電できるタイプとかその辺が1番楽なんじゃないかね。
【高畑】それは楽だけど、今度は価格と、多分電池に対する責任をメーカーが取らなきゃいけないんだよ。
【きだて】ああなるほどね、そうかそうか。
【高畑】だから、みんな電池を入れないんだよ。電池を外在化させると、電池は電池メーカーの責任になるんだけど、内蔵電池にした途端に過充電で発火するとか、そういうリスクが全部メーカーに落ちてくる。
【きだて】そゃそうだね。
――山手線の中で突然火災騒ぎになったりしますからね。
【他故】燃えますからね。
【高畑】冗談抜きで危ないっちゃ危ないんで。
【他故】本当に。
【高畑】家電メーカーだと当然そこはリスク前提でやるんだろうけど、文具メーカーでそこに対するノウハウが弱いメーカーがやるのは、結構ハードルが高いっちゃ高いからね。まあ、鉛筆削りとかは割と充電にするところが増えたけどね。
【他故】うん。
【高畑】でも充電池にして、薄くて軽いのがどこまでできるかってなると、やっぱ電池の問題もあるし。あと、へたってきた時に変えられないという問題もあるじゃん。
【他故】うん、あるね。
【高畑】なかなか電池物は難しいねって思う。
【他故】そうだね。コネクターが陳腐になることもあるしね。
【高畑】ある。たまに、ミニUSBとかまだあったりするじゃん。
【他故】そう、困るんだよね。
【高畑】マイクロですらないやつが出てきたときに、どうしようって思う時はあるよね。
【きだて】USBケーブルをどこで買うんだよって話だよね、あれ。昔は、ミニですら100 均でも売ってたんだけどさ。
【高畑】今だとType-Cとライトニングは売ってるけどね。それ以外のやつがなかなか手に入らなくなった。
【他故】だいぶ難しくなってきたね。
【高畑】そこを考えると、電気ものは難しいっちゃ難しい。
【きだて】考えることが多すぎて面倒くさいな。
【高畑】とは言え、電池ないと光らないからね(苦笑)。
【他故】それはそうだ。
【高畑】良くなったのは、LEDが安くなったというのもあるんだろうね。
【きだて】そうだろうね。
【高畑】LEDライトになったことで、電池の保ちの良さと、値段の安さがあるじゃん。俺が大学生ぐらいまでは、普通にマグライトだったからさ。あれは普通にムギ球みたいなのが入ってたけど、球 がやっぱり切れるし。電気の消費量は今と比べたら全然大きかったものね。
【他故】そうだね。
【高畑】だから、何十時間も見れるっていうのは、やっぱりありがたい話ではあるね。これ一応、LEDも気を使ってあるんだよ。ほら、色が黄色と白が並んでるじゃん。これ色が違うんだよ。
【きだて】これさ、俺は逆にすごい気になるんだけど。この昼光と昼白が混ざってんのが。
【高畑】まあ、どっちがいいかっていうとあれだけどね。
【きだて】手元で照らしたときに、白とオレンジがムラになってるじゃん。
【高畑】混ざりきってない。
【きだて】混ざりきらないんだよ。一度リフレクターを通すといいんだけど。
【高畑】リフレクター(苦笑)。
【きだて】これが「テラスノ」の中で 1番嫌な部分。
【他故】ああそう?
【きだて】明かりがすごい気になるの。
【高畑】まあでも、言わんとしてることはよく分かる。なるほどね。
【きだて】だから、サイズよりも何よりもこの色混じりが嫌。
――そこは結構こだわって開発したところだったと思いますよ。
【高畑】逆にそれがってことだよね。作った人はそっちの方が良かれと思ってるけど、きだてさん的には混ざって見えるのが気持ち悪い。
【きだて】混ざるにしても、ちゃんと色を混ぜてくれよっていう。完全に分離してんじゃんていうのがね。
【他故】あー。
【きだて】でも、作った側としては「これで文字を読むのに最適な色温度になりますよ」ってことなんでしょ?
【高畑】だと思うよ。だから、ちょうどいい色温度のLEDがねっていう話なんだろうね。
――一応、目に優しい明かりになるように設定したらしいですけどね。
【高畑】色々とやってみたんだろうね。
【きだて】俺は、色が分離しちゃってるのがちらついて、余計に目が疲れる気がするっていう。
【高畑】なるほど。
――まあ、そこは個人で感覚が違いますからね。
【高畑】明かりの高さがあんまりないからさ。それもあるね。だから、持ち上げるタイプじゃないっていうのも、そこに関わってるかもしれないね。
【きだて】反射するものに対して距離が近過ぎるんだ。
【高畑】うん、可能性はあるな。
【きだて】だって、紙までの距離がめちゃめちゃ近いじゃん。
【高畑】そうだね。クリップに近いところから段々と距離が離れてくるので、そこは上から照らしてるやつだと割と平均的な距離になるけど、これだとこの辺が近いんだよね、直前がね。それは確かにあるね。
【他故】あんまり気にしてなかったけど、今言われたらすごく気になるようになっちゃったよ。
【きだて】気になってなかったんかい。
【他故】そう。だけど、今見たら急に気になるようになっちゃったんだけど(苦笑)。
【高畑】また「気がつかなくていいところに気がついてしまう」というやつで。
【他故】そうそう。
【きだて】俺の神経質なところが他故さんにも。
【高畑】フラットな状態からの違和感っていうのは、やっぱりきだてさんの方が敏感っていうところはあるけど。でも、言われたらそんな気がしてくるね。
【他故】そう、言われたらそんな気がしてくるんだよ。
【きだて】すまないね(苦笑)。
【高畑】でもね、そこは大事なポイントといえば大事なポイントなので。まあでも、言って1,000円切ってる値段だよね、確か。
――税込で990円ですよ。
【高畑】1,000円切ってる値段で、あんまりジャマにならない。ライトがビロンって出てくるやつとかに比べると、まあカバンとかに入れてもいいかなぐらいの感じのものに仕上がっているところのバランスかな。
【きだて】とはいえ使ってみて便利だったシーンってのもちゃんとあってね。家電とかの新製品発表会って、製品にスポット当てる関係で客席とかかなり暗くされるのね。
【高畑】ああ、ありがちだね。
【きだて】そういうときに、クリップボードのお尻側に「テラスノ」をつけてやると、メモを取るのがだいぶラクだったのよ。
【高畑】お尻側っていうのは、下に着けるってこと?
【きだて】そう、下につける。ボードの上側は元から紙を留める用のクリップが付いてるから。
【他故】下側に着けて、紙を入れて固定しちゃうわけね。
【きだて】そうそう、だからボードを逆さまにして使うってことなんだけど。
――ああそうか。下から照らすんじゃなくて、ボードを逆にするわけですね。
【他故】明かり専用のクリップがあると。
【高畑】あっでも、横でもいいかもよ。
【きだて】右利きの人なら、左側に付けても全然問題がない。
【高畑】それでもいい気がする。
【他故】横がいいね。
【高畑】横の方が、俺的には何となくしっくりきたな感じかな。
【きだて】ただ、横側に付けると隣の席の人に影響出る可能性あるかなと思って。
【高畑】そういうことね。そこは自分でちょうどいいところを探してちょうだいっていうところではあるな。
【きだて】そうそう。なので、そういう利用法には割と使えました。
【他故】面白いね。
【高畑】クリップボードとセットはアリだね。
【他故】うん、アリだね。
【高畑】上は上で付けられるやつもあるし。どこでも付けられればそれでもいいなと思います。
【きだて】「テラスノ」自体がクリップとして結構ガバッと挟めるので、本当にこれで挟んじゃってみたいな使い方で。
――あ、ナカバヤシの「シフテ」だったら使えますよ(こちらの記事を参照)。
【きだて】あ、そうね。
【他故】両方から。
――挟む位置を変えられますからね。
【他故】クリップボードに挟んでみたら、何かすごいいい感じ。
【きだて】暗がりでメモを取るときはいいんじゃね?
【他故】なるほど。
【高畑】iPadにも挟めるな。必要ないけど。
【きだて】必要ねぇ(笑)。
【他故】自身が光るやつにはいらんのよ。
【高畑】別に何に使ってもいいけど、自分の何かに固定して使えっていう話だね。
【他故】クリップボードは本当にいいな。ちょっとこれ試してみよう。
【高畑】いろんな人がいろんなことを言ってて。楽譜系の人だったりとか。コンサートでも、大体演者のところは暗いからさ。譜面台に付けるタイプのライトってめっちゃいっぱい売ってるんだよね。持ち運びではないから、そんなに要るかどうか分かんないですけど。までも、人によって使う場所が色々ありそうな気がするね。
【他故】うん。
【きだて】まあ、それで持っときゃ便利なんじゃないぐらいの感じで。持ち運べたらいいんじゃないのかね。
【高畑】気になるとしたら、ボタン電池かどうかより、電池を交換するときに1回このライトを上げないとこのフタが開かないところがちょっと気になるね。これは知らないと、最初「あれ、これどうやって替えるの?」って思う。
【きだて】ああ、うん。それは確かに思った。
【高畑】で「ああ、これ開けたらいいのか」みたいな。電池替えるときにライトを先に開けるというのがちょっと分かりにくくて。
【きだて】うーん、これスイッチ側にスライドは構造上しにくいのか。
【高畑】こういうところに刻印とかで、使い方の図が書いてあったりするときあるじゃん。そんなのでもいいのからなんか表示が欲しいな、ダサいけど。
【他故】そうね。確かに、動きそうなところが動かないっていう風に見えちゃうんだよね。「ここ動くはずだよね」みたいな。
【高畑】そうなんだよね。そこは気になったな。
【他故】かっこいいんだけどな。
【高畑】こういうリーディングライトってさ、ほぼ黒と白と銀しかないんだよね。こういうニュアンスカラーを入れてきたのはサンスターっぽいなって気がする。
【きだて】そうだね。こういうのはないね。
【高畑】ターコイズっぽい色とか、ピンクっぽい色とかはないよね。
【他故】うん、そうだよね。俺は、店頭にもうこの色しか残ってなかったから白を買ったんだけど、結構売れてるんだな。
【高畑】売れてるよね。
【他故】もう色が選べない状態だったんで。
【きだて】ということは、それなりに暗がりで紙に対して向き合いたい人がいるんだな。
【他故】こういうのがあるなら試したいっていう人がいるってことだよね。
【高畑】試そうと思わせる力はある気がする。何度も申し訳ないけど、ブリスターに入ってる厳ついやつを試そうかって思うよりは、このぐらいの感じで、しかも1,000円切ってます、色がありますで、「まあちょっと試してみてもいいかな」っていう気分にさせる力がある気がする。
【他故】あるね。
――これ「日本文具大賞」の優秀賞ですよね。
【高畑】そう、デザイン賞の優秀賞をとってるんだよね(こちらの記事を参照)。
【きだて】ちなみになんですけど、「テラスノ」がISOTの文具大賞ブースで展示されてたでしょ。俺の本に挟まってました。
【高畑】俺の本って何?
【きだて】『懐かし文具大全』。
【高畑】あ、本当?
【きだて】サンスター文具のページを開いてライトが点いてました。
【高畑】サンスターは色々やるね~。
【きだて】なんか見覚えのあるアーム筆入れの紹介ページにこのライトを点けてたので、「おっ、俺の本だぞ」って思いながら見てました。
【他故】面白え(笑)。
【高畑】サンスターが取り上げられてるちょうどいい本が、なかなかなかったんじゃないですかね(笑)。
【きだて】それを使ってもらえて、ちょっと嬉しかったよ。
【他故】いい話だ(笑)。
【高畑】でも本当に、言われたら欲しくなっちゃうギリギリのところを伸ばしてくるのがサンスター最近上手くない?
【他故】分かる分かる、うん。
【高畑】昨日まで全然さ、本を照らそうかと思ってなかった人が、ついうっかり買っちゃう感がすごいある。見たらやってみたくなるし、やったら「確かにちょっと明るいな」ってなるじゃない。そこの掘り起こしが上手いなっていうか、最近のその持ってき方が上手いなっていうね。
【他故】うん、うん。
【高畑】だから、ガチ性能の話とかしないじゃん。「電池が」とか、「明るさが」とかみたいな話を色々とするのもアリだけど、コロッとやっちゃうところが面白いなっていう気がするな。それで、「寝かしつけしながら読書するぐらいだったら十分いけるよね」みたいなね。何か落とし所はうまい気がする。
――「日本文具大賞」でデザイン部門の優秀賞ですもんね。
【高畑】どのデザインを持ってそうなのか分かんないけど、そのこの収まりっていうのもそうだし、やっぱりブックライトでカッコいいものがあんまないんだよね。普通に生活に馴染む系があんまりないというか。こう「ガジェット」って感じのものが多いじゃないですか。
【他故】いや、クリップボード気に入りましたよ。これめっちゃいい。
【高畑】ていうかさ、ボードにこれ付けるだけで紙も一緒に留められるじゃん。
【きだて】そういや、そうだね。
【高畑】だから、下敷きに留めるだけでいいっちゃいいんだよね。
【他故】まあ、そういうことだね。
【きだて】大分硬いやつじゃないと、これが重すぎてたわむんだけどね。
【他故】ちょっとね。
【高畑】でも、こういうのはアリな感じだよね。手帳に。
【きだて】そっか、手帳に直付けはいいかもしれないね。
【高畑】手帳はあんまり大きくないしさ、そういう意味ではそのぐらいの方がいいのかな。
【他故】そうだね。この辺りはいいよね。*次回はシードの「カドループ」です
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プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/


