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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.92 今イチ押しの最新筆記具 その1
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんが今イチ押しする最新筆記具を紹介してもらいました。
第1回目は、高畑編集長が紹介する「コピック アクレア」です。
(写真左からきだてさん、高畑編集長、他故さん)*2024年11月9日撮影
*鼎談は2024年10月29日にリモートで行われました。
この発色に感動!
「コピック アクレア」(トゥーマーカープロダクツ)*関連記事
――今日は、みなさんイチ押しの最新筆記具をご紹介いただきます。まずは、高畑編集長からお願いします。
【高畑】僕からは「コピック アクレア」という製品を紹介しようかなと思います。
【きだて】俺はまだ試してないんだよね。
【他故】まだだったんだ。
【高畑】「コピック」というと、僕らのイメージだとアルコール系のマーカーで、漫画を描いたりする人が使ったりとか、プロダクトデザインをやってる人とかが使ったりするような、日本を代表するアルコール系マーカーじゃないのかな。あれだけ色数があってね。漫画描いてる友達とか知り合いがいると、だいたいみんな持ってるよねっていう感じのもので。
【他故】そうだね。
【高畑】今回のコピックの名前なんだけど、実はこの「アクレア」は水性のインクで顔料系だから、全然別物なんだよね。どちらかというと、ポスターカラー的なものではあるんだけれども、これがめちゃくちゃ性能が良くてですね、色の発色がすごく良いんだよね。6色セットが4種類あって、パステル調と普通のカラーとあとモノトーンっぽいというか、金銀と白・黒みたいなセットとかの4種類があるんだけど。使ってみてすごいなと思ったのは、ゴールドとかのメタリックがめちゃくちゃすごい。
◆ビビッド:基本の明るい色をバランスよくそろえたセット
フラミンゴピンク/トマトレッド/マンダリンオレンジ/レモンイエロー/リーフグリーン/スカイブルー
◆ディープ:深みのある落ち着いた色のセット
パンジー/ダークローズ/レッドビーン/マスタードイエロー/ピーコックグリーン/インディゴブルー
◆ライト:軽く柔らかな色合いでかわいらしい印象の色のセット
ライラック/コーラルピンク/カスタードベージュ/クリームイエロー/アップルグリーン/ターコイズブルー
◆ニュートラル:金・銀・白を含む強調やポイント使いに適した色のセット
スノーホワイト/リッチブラック/クールグレー/セピア/ゴールド/シルバー
【きだて】いいね、メタリックインク。
【高畑】描いたやつがすごいギラギラなんですよ。
【きだて】ギラギラということは、ラメ感強めのタイプ?
【高畑】ラメじゃなくて箔。
【他故】箔だね。
【高畑】下がもう完全に隠蔽できるので、黒い紙とかでも金属光沢っていうのがすごいちゃんと出るんですよ。これはなかなか発色が良くて。もちろん、他の色もいいんだけれども、特に金・銀とか白とかの発色がめちゃくちゃいいなという感じ。
【きだて】ここまでメタリック感が、割とガンプラマーカーに近いぐらいのメタル感があるな。
【他故】ピッカピカだね。
【高畑】黒の上でも完全に銀箔が載っているみたいな色が出るんですよ。これは本当にマーカーとしての発色がすごくいいので、これはいろんなものに「下地関係ない」って感じだよね。真っ黒でも全然ギラギラの金が出るし、白が出るので、隠ぺい力の高さがちょっと半端ないなと思って。「マットホップ」もあったけど、「マットホップ」みたいに乾きながら色が出てくるんじゃなくて、もう初っ端から思いっきり色がベタって出てくるので、もう本当にペンキみたいな感じで、下の色は全く無視みたいな感じで色が出るので、表現が非常に面白い。
【きだて】顔料たっぷりっていう感じだね。
【高畑】不思議なくらい下を隠す力の強さがあるので、ポップなカラーでもすごい使いでがよいので、これはイラストもそうだし、カラーのノートとかに描いたりとか、色紙とかもそうだろうと思うし、新しい表現材としてコピックの新ジャンルが出たって感じ。あとわりと使い勝手が良くて詰まりにくいヘッドが良いね。「ポスカ」とかだと、チップにスポンジ状のやつが入ってるじゃないですか。そうじゃなくてチップが硬くて、今のところ目詰まりしてないんだよね。目詰まり感があんまりなくて、あと先潰れ感がないので、思いっきり描いても全然平気な感じですね。で、筆圧かけると他のと一緒でちょっと凹んでインク出てくるんだけど、チップがすごく硬いんだよ。そのチップの感じがなかなか良い感じですね。
【他故】うん。
【高畑】チップが硬いスポンジみたいなやつじゃなくてプラチップなんだよ。もちろん、中にインクの溝があるんだけど、硬いので紙を擦った感じで全然へたる感じがしないんだよね。それで、すごい軽い力で描ける。インクフローが良くって、軽い力でシュルッと描いただけでも全然ちゃんと色が出るので、これがすごい良い。
【きだて】うーん、面白そうだな。
【他故】これは面白いよ。
【きだて】あと、今までと全く別種のマーカーなのに「コピック」の名前で売っちゃうのが若干面白いな。
【高畑】それはそうなんだよね。「コピックじゃねえじゃん」っていう話なんだけど、やっぱ「コピック」ブランドが強いから、ブランド名は残したかったんじゃないのかなという気がするけど。
【きだて】今まで「コピック」を使ってイラスト描いてた人たちが、これを使ったらだいぶ面食らうような気がするよね。
【高畑】だから、普通の「コピック」とは一緒には使えないんじゃないかな。アルコール系の「コピック」を上から塗ったらどうなるか分からないけど。
【他故】でもね、「コピック」で塗ってから「アクレア」で描く分には全然問題ない。
【高畑】ホワイトを入れるみたいに、後から描く分にはいいのかな。
【他故】そうだね。
【高畑】互換性みたいなところは俺もちょっと分かんないけど、一応プラスチックでもガラスでも何でも描ける。もちろん、定着はそんなめちゃくちゃ強くはないので、プラスチックとかに描いたやつをツメとかで擦ったらはがれるははがれるんだけど。ただ、そういうものにちょちょっと描いておくのには、すごくキレイに見えるので。そうやって紙以外でもいけるので、飲み屋のボトルキープでボトルに名前を書くのにも非常にいいんじゃないかと。
――確かに(笑)。
【きだて】懐かしの文化だな。
【高畑】今でもそういうのやってんのかね?
【他故】今は名札とかを下げるんじゃないか。
【高畑】でも、昔は白のペイントマーカーとかで書いてたよね。
【他故】前は書いてたね。
【高畑】最近流行りなのかね、黒の上で隠ぺいする筆記具として「マットホップ」(*関連記事)が出て、あれはあれでまた別のジャンルだけど、「アクレア」もあって。だから、濃色の上とか写真の上とかでアートやるみたいなのが全然できそうな感じだよね。
【きだて】色々と出てるのは出てるけどさ、ここまで需要あるジャンルなのか? というのは思うことがあるんだけど。
【高畑】ああ、そうだね。
――これ結構売れてるみたいですよね。
【高畑】そうそう、売れているみたい。俺、最初に買いに行った時に、金・銀なんて最初の店では売り切れてて、別のイベントで見つけたから買ったんだけど、人気みたいよ。
――「マットホップ」も売れてますものね。
【高畑】そう、売れてる。
――流行ってるのかな?
【高畑】ほら、あれもそうじゃん。三菱の「ユニボールワン」に新色が出たじゃん(*関連記事)。
【他故】ああ、出たね。
【高畑】金・銀・白とあとメタリックの水色とピンクと黄色だったかな。そういう系の色が続々といろんなところから出ているね。
【他故】そうだね。
【高畑】「アクレア」は、黒の上の水色とかめっちゃキレイに発色するのさ。こういうのがちゃんと出るのが良い。
――インクの色がすごいキレイですね。
【高畑】パステルカラーもすごいキレイに見えるんだけど、金・銀もめっちゃいい感じに色が出るので。金・銀って各メーカー頑張ってて、筆ペンの金・銀もあったりとかするんだけど、どうやっても紙に染み込むから、ちょっと色が沈むのがあったんだけど、これほとんどないね。だからちょっとびっくりした。特にゴールドがすごいゴールドで、ゴールドとシルバーが、いわゆる箔で絵を描くみたいな感じのグラフィックが作れる。特色感がめっちゃ出るんで良い。
【きだて】顔料が大きくて沈まないのか、何か特殊な下地材があるのか、何だろうね?
【高畑】具体的なメカニズムについては、あんまり触れてないので、ちょっと知らんけど。でも、本当にこの色の出方でいくと、今まで見た中でも多分トップクラスに発色が良い。それで、これ水性なんだよ。この発色の金・銀を出そうと思ったら、「ペイントマーカー」ってあったじゃん。「ペイントマーカー」は割とそれに近い色が出るんだけど、ただ紙に描くとジワって染みるが何かあるじゃん。
【他故】ああ、そうね。
【高畑】油性で油みたなのが染みるじゃん。あれがないんだよね、全く。水性だから裏抜けも全くしないんだよ。
【きだて】まあ、そうだよね。これだけ隠ぺい力が強くて裏写りはしないよな。
【高畑】表にインクが全部乗ってるから、裏に来ないのもあるけど。そのインクの溶剤自体も水だから、表にこんだけべっとり出しといて、裏には全く行かないっていうのはかなり遊べるし、これ手帳に書いてもいけると思うんだよね。ほら、手帳にカラーペンて書くとさ、やっぱり裏抜けは気持ち悪いじゃんって思うじゃない。
【きだて】まあ、あるよね。
【高畑】今、普通にこの紙で全然抜けてないから、多分大丈夫だと思う。
【他故】いいんじゃないかな。
【高畑】トモエ系みたいな紙は全然余裕だし、コピー用紙でもいけるんじゃないか。
【きだて】ラインナップ見てたら、マット系のカラーはすごいパキッとした色を出したがるじゃん。だけど、ダークローズとかマスタードイエローとか結構微妙な色あるのが面白いね。
【高畑】ああ、そうね。
【きだて】大体この手の隠ぺい力強めペンって、まずパステルか、もしくはすごいパキッとした原色系とかに走りがちじゃん。「マットホップ」もそうだったけど。これ渋めの色あるの面白い。使い勝手良さそうだね。
【他故】まあ、イラスト描く側としては、そういう色がやっぱり欲しくなるからね。
【高畑】特に、そういう系は最近流行りだもんね。
【きだて】そういう系じゃないんだけど、程よい中間色というか。
【高畑】コピー用紙だけど、全然裏写りにせずに、表ギラギラ。なんかすごい映える感じがする。
――24 色あるんですよね?
【高畑】6色ずつで4シリーズある。
――他故さんは何色持ってますか?
【他故】これは全色手に入れました。
これは 6 色ずつセットになってるんですか?
【他故】そうですね、6色ずつセットになってますね。
【高畑】僕は、金・銀が入っているセットと、パステルっぽい色が入ったセットを買ったんだけど、全部揃えていろんな絵を描いてもいいなと思ったし、色が全く周りに負けないので、色紙にサインを書いたり絵を描くのに、これぐらいでちょうど良い。
【きだて】これでも、塗膜はそんなに強くはない?
【高畑】プラとかに書いたものはツメで強くこすったら取れるよ。
【きだて】あー、やっぱりか。そんな雰囲気はあった。
【高畑】水性だから、ペンキみたいな定着はしない。全然気持ちよく描けちゃうところがすごいんだよ。
【他故】本当にノリがいいよね。
【高畑】そうそう。ノリの良さがさ、弾かれもしないし、全くストレスなく描けるところがすごいんだけど。ただ水性なので、触ったぐらいだった平気だけど、乾いた後でも爪でカリカリやったりすると取れたりする。あと、紙に比べたら全然乾きは遅い。揮発しないので、乾きは遅いです。
【きだて】紙に染みて乾くとかはないわけだものね。
【高畑】紙の方は、そんなにめっちゃ遅いっていうわけじゃなくって、普通の、ちょっとインク多めのペンなんだけど、紙に比べたらダメだね。プラとかに描いたやつは揮発しないから、完全に乾くまで待たないといけない。完全に乾くと触ったくらいじゃ全然平気ハードに使わない、飾り物だったら全然OK。道具に名前を書くとかには向いてないかもしれないけど。
――ああ、普段使うものに書いちゃうと。
【高畑】お名前ペンの代わりに使うのはよくないかなと思う。でもこんな気持ちよく、こういうプラスチックとかピンとかに描けるので。
【きだて】字がボケないね。
【高畑】全然いける。しかも、書き心地がめっちゃいいので。ちゃんと出てくる。最初だけ出てくれば全然ついてきてくれるので、こういうところにイラスト描ける人はもうそれだけで全然違う。
【きだて】従来のアルコール系マーカーとかと比べて、水性ならではのメリットってどこなんだろうな?
【高畑】逆に、アルコールだとできないんじゃない? 「コピック」はアルコール系の染料マーカーだから、紙の中に沈んでいくじゃない。そこが全然違うんじゃない。しかも、油性じゃないから裏に影響しないので、紙とかに書いたとき、今の手帳とかになんか書いたりするのは全然安全だしね。それで、この発色となると、やっぱりすごいね。まあ手帳に書いたりするときは「マットホップ」とかが近くなるのかもしれないけど、「マットホップゴールド」とか出ないじゃん。
【きだて】まあ、そうだね。
【高畑】だから、これはこれで別ジャンルとして、すごいきれいに発色するペンなので。あと「マットホップ」よりはちょっと太いので。この手の「プラに描けますよ」とかいう話っていっぱい聞くは聞くけどさ、「こんなに気持ちよく描けるっけ?」とびっくりしたっていうか。「ハロウィンとかで何か飾ります」みたいなのに全然気持ちよく使える。なので、基本性能の高さにちょっと驚いた感じです。
【きだて】そういや、ライバルの「ポスカ」は今何色ぐらいあるんだろう?
【高畑】数だと「ポスカ」はすごいんじゃない?
【きだて】「ポスカ」の金・銀もちょっと感動したんだけどね。その辺と比べても、こっちの方がいい?
【高畑】どうだろうな? 今ちょっと一緒に比べてないから、もしかしたらそれはそれで「ポスカ」の金・銀も出るのかもだが、「アクレア」が思ったよりもはっきりしてたので、俺的には驚いた感じですね。近いっちゃ近いんだろうな。
【きだて】だって。ダイレクトなライバルってここになるじゃない。
【高畑】そうだね。
【きだて】「ポスカ」の中字だとすごい変な色があるじゃん。アーミーカラーっぽいやつとか。
【高畑】そこら辺は、併せて使っていく感じなのかな。それぞれ得意・不得意はありそうな気がするね。だから、描く相手にもよるのかもしれないし。でも、思ったよりも箔っぽいなという印象が強かったので、俺的にはびっくりした。三菱鉛筆のホームページに、三菱のいろんなマーカーの金・銀を集めたページあって、その写真の感じからすると、ギラギラのメタリック感は多分、「ポスカ」よりも「アクレア」がちょっとギラッとしてる感じがすると思う。
【他故】うん。
【高畑】ちょっとしみてる感じがするじゃん。
【きだて】そうだね。紙の地肌が出てるものね。
【高畑】そんな感じがするじゃない。多分こっちの方が箔感が出てる気がするんだよね。三菱のやつは、ちょっとだけ黄土色っぽく見えるじゃん。ゴールドっていうか、黄土色っぽく見えるじゃん。光ってはいるんだけど。だけどこっちはね、本当にホイルの感じが出てるんだよね。この感じがあって、こっちの方が軽くて明るい色が出てる気がする。だから、僕はこっちが好きかな。こんなにギラギラというか、こんなにメタリックな感じが素直に出てるペンは見てなかった気がするので。もしかしたらあったらごめんねだけど、多分他にあんまりない。
【きだて】俺も買ってみよう。
【高畑】これはおすすめする。ちょっと面白いので。
【他故】すごいキレイな色が出るので、見てほしい。
【高畑】他の系統の色もいいけど、特に金・銀は1回見てほしいな。
【きだて】この辺は、「ポスカ」とあとは「ガンダムマーカー」のメタルあたりと金・銀を比べてみたいな。
【高畑】それを、紙もやるけど、プラバンでもやるとちょっと面白いからね。もしかしたら、塗膜が強くないからあれだけど、「ガンダムマーカー」の代わりに使えるかもしれないね。ああでも、「ガンダムマーカー」と比較してないからなぁ。
【きだて】「ガンダムマーカー」は、結構メッキ感が出るんだよ。
【高畑】そしたら、そういうのと比べてもいいかもしれないね。ただ、「ガンダムマーカー」は油性だよね。ノートに書いた筆跡の部分がシミが入ると思うので、そういう意味でいくと、文具系で使うんだったらこの「アクレア」もありだよね。
【きだて】まあ、そうだよね。
【高畑】最近ネットで見てると、裏抜けにうるさい人めっちゃ多いからね。「今年のトモエリバーは本当にダメだ」みたいな話をすごいしてるから、そういう人にも安心な感じ。いや本当に、書いてみて「おお」って思ったの。久々に、ただただ色で感動した感じ。
【きだて】とりあえず、金・銀の入ってるセットをAmazonで注文してみた。
【他故】早いね(笑)。
【高畑】ぜひ使ってみててくださいね。本当に面白いし、子どもがデコって何かするとかだったら水性で安心感もあるし、いいんじゃないかな。ゆるいテンションで描いてすごいキレイに発色してるから。「コピック」って漫画家のためのマーカーとしてすごい広いじゃない。良さはもちろんあるんだけど、手書きで漫画を描くかっていうとだんだんデジタル化になってきたりして、多分遊び方とかをまた提案しなきゃいけないんじゃないのかな。
【きだて】実際、漫画家のうちの奥さんも、だいぶあった「コピック」を結構処分したからね。
【高畑】そうなっちゃうところがあってさ。それを考えるといいのかな。
【他故】あと「コピック」はテクニックが必要で、キレイに塗るのがわりと難しいんですよ。
【きだて】そうよね。
【他故】イラストレーターみたいな塗り方はできないと、どうしても思っちゃうんだよね、「コピック」は。今回のこの「コピックアクレア」がいいなと思うのは、これって線画がちゃんと描けるんだよね。今までの「コピック」って塗るためのもので、線を描くものじゃなかったから。これはペンで描いてその中を塗るっていう発想ができるので、手軽に描けるんですよ。すごくいいなと思ってるのが、この 24 色の中で肌色に近い色がかなりバリエーションとして入っているのね。
【きだて】あーはいはい。
【他故】カスタードベージュ、マスタードイエロー、クリームイエロー、コーラルピンク、レモンイエローとかマンダリンオレンジとか、肌のバリエーションの色がすごいたくさん入ってるんですよ。これで主線を変えるだけで印象が変わった絵が描けるので、色を塗ることが苦手でも、絵を描くというときに主線がこの色だっていうだけでだいぶ印象が変わる。なかなか文具系のマーカーでこういうその肌色っぽいやつが揃ってるのはないから。
【高畑】元々「コピック」がそうじゃない。多分、海外のマーカーと比べても、肌色・髪色に使える色のバリエーションがすごい
細かいんだよね。
【きだて】そうだね。
【高畑】そういうのがあるから、そこはもしかしたら「コピック」らしさなのかもしれないね。
【他故】すごくそこが好き。
【きだて】このマットな感じで、ミッフィーの「コピックアクレア」が欲しかったな。
【高畑】ああ、ミッフィーマーカーいいね。
【きだて】「コピックチャオ」でミッフィーマーカー出てたじゃない。あれよりもこっちのマットな感じの方がより良さげじゃない? あの6色を塗り分けるのに。
【高畑】まあ確かに、ミッフィーの絵が描きやすそうな気がする。カフェとかに置いてある黒板アートみたいな感じの雰囲気はすごい簡単に出る。
【きだて】もしかすると、「ポスカ」ではなくて、「ブラックボードポスカ」との比較の方が合ってるのかな?
【高畑】もしかしたら、そういう系の感じなのかもしれない。
【きだて】色々とちょっと比べてみたくなるな、これは。
【高畑】ただただ黒い紙に落書きしているだけでもなかなかいい感じでしょ。面白がって描く分には全然いいし。黒がはっきり出ると、それだけでキレイに見えるね。
【きだて】なかなか面白そうだから、これは届くのが楽しみだな。
【他故】ぜひ体験してみてください。
【高畑】工作の着色にもいいので、お子さんとかにも使いやすいと思う。
【きだて】ダンボール工作とかすごい相性良さそうじゃん。ダンボールの地色を完全に隠ぺいできるから。
【高畑】多分、下が茶色でも全然余裕だと思う。
【きだて】なるほど。
【高畑】ということ、きだてさんもちょっとその気になってくれたかな。それこそ、クリスマスのプレゼントとかそういうのにデコするでも全然いいと思うし。
【きだて】店頭POPでもいけそうだし。
【高畑】もちろんだよ。これはウレタンに描くと、ペイントマーカーで描いた感じがするよ。あと、本体が細いから持ちやすいのもいいよ。ペンケースとかにいっぱい入れてもまあこの軸がね。こういう系のマーカーは太いの多いじゃん。あとキャップが太い。「ボスか」とかキャップの方が太いじゃん。
【きだて】はいはい。
【高畑】いっぱい入れるとお互い干渉するんだけど、これほとんど干渉しないので、そこはいいことなんだけど。
【きだて】束ねて持つのは楽だってね。
【高畑】ということでした。なので、POPにも全然いいと思います。
――きだてさんは、いろいろ収穫があったみたいで良かったです(笑)。
*次回は「リント」です。
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プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/
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https://buntobi.stores.jp/items/658902aa956c0c002c619427
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