
【連載】『小粋な手紙箱』 #13 手紙で季節を楽しむ
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
みなさま、こんにちは!お変わりありませんか?
今年の桜の季節、東京はよく晴れた暖かい日が続いたおかげで、お花見できる期間も長く、とても良かったです。そして、桜が散ると同時にいろんな花が咲き乱れ、今はまさに春爛漫。
手紙グッズ売り場へ行くと、春をイメージしたデザインのレターセットやポストカードがたくさん並んでいます。それらを使えば、いまがどういう季節か言葉にしなくても分かりますし、書き手が季節を楽しんでいることも伝わってきますね。
先日いただいたお手紙は、便箋を開くと、紙の桜がひらひらとこぼれ落ちてきました。風流なお便りにうっとり!
季節感を表すレターセットを使うことは、自然や移り変わる季節の流れを感じ、意識を向けている証拠。何気無くやっていることかもしれませんが、その積み重ねが感性を豊かにしていくのだと思います。
さて、この連載では手紙で気持ちを伝えるヒントを毎回書いてきましたが、ここらでちょっと復習のテストをしてみましょう。
手紙の5つの要素を覚えていますか?
- ( )を選ぶ〈これ”に”書きます〉
- ( )を選ぶ〈これ”で”書きます〉
- ( )を考える
- ( )する
- ( )を貼る
手紙を書く時に何をするかを考えると答えはすぐに分かりますよね?
(正解しても何も出ませんが…)
5つの要素のあちこちに“季節”を散りばめて、素敵な手紙を書きましょう。
(答え:1. 紙 2. ペン 3. 文章 4. 手書き 5. 切手)
手紙トピック
手紙の書き方講座では「手紙はコンディションの良い時に書きましょう」とお伝えしています。手書きの文字は思っている以上に気持ちを伝えてくれるものですが、それは良いことも悪いことも両方に言えることだからです。焦っている時、イライラしている時、上の空で書くとそういう気持ちもなんとなく伝わってしまいます。
一方、手紙には書き手の心を整えるという効果が期待できます。
私は書くたびにそれを体感しています。特に心が弱っている時には効果てきめん!
もし心の調子が上がらない時があったら、誰かに宛てて手紙を書いてみることをおすすめします。相手は実在の人物でも架空の人物でも、自分宛に書いても大丈夫。どんなことでも思ったことを書きます。手紙は実際に出しても出さなくても良いわけですから。
書き終える頃には気持ちはすっかり落ち着き、元気を取り戻していることに気付きます。
騙されたと思って試してみてください。
今月のマキシマムカード

ポストカード:竹の子
切手&絵入りハト印: 春のグリーティング
お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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