1. 連載企画
  2. 文具ジャム
  3. 【連載】月刊ブング・ジャム Vol.12後編

【連載】月刊ブング・ジャム Vol.12後編

文具のようで文具じゃない!?

ジャム.jpg

左からきだてさん、高畑編集長、他故さん


本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。Vol.12後編では、「一見文具に見えるけど、実は文具じゃない」というものをご紹介いただきました。

「あの消しゴム」にしか見えないメガネ!?

1.jpgMONO消しゴム風メガネ(左)とWクリップ付きメガネ。「MONO」のロゴは高畑編集長の自作。


――後編は、いつもと趣向を変えて、「文具のようで文具じゃないもの」をご紹介いただきます。

【他故】すみません、全く自信がないのですが(笑)。

【高畑】家を見渡してみても、「文具じゃなさそうで文具」というものばっかりで、「文具のようで文具じゃないもの」の方が圧倒的に少ない(笑)。

【きだて】そうだね、うちも基本そんなところだよ。

【他故】すっごい難しい。それで出してみたら、みんなとかぶるんじゃないかと思って(笑)。

【きだて】逆に、「文具のように見えて文具なもの」というかね。「鉛筆に見えるけど消しゴム」みたいな。

【他故】異文具だね(笑)。

【高畑】(メガネを取り替えながら)なるほど~。

――それはもう、ネタに入っているんですか?

【きだて】「MONOメガネ」だ(笑)。

【高畑】ここの「MONO」のロゴは、テプラで作って貼ったんだけど(笑)。

【きだて】自作かい!

【他故】わははは。

【高畑】もう一つのメガネは、腕の付け根のところがダブルクリップになっているんだけど、眼鏡市場で買ったのかな。

【きだて】それ、なぜか俺が探すのに渋谷から上野からさんざん付き合わされたじゃないか(笑)。

【高畑】これネットで見て、「買わねば」と思って、頑張って探して買ったんですよ。端っこの部分が、これは明らかにクリップのように作ってあるじゃないですか。

【他故】ああ、そうね。

【高畑】だから、デザインとしてクリップを狙っているんだけど、こっちのメガネに関しては、たまたまこの3色がMONOの3色だったというだけで買ってきたんですよ。

【きだて】でも、その配色は狙ってるんじゃないか。

――それは、MONOとコラボしているわけじゃないんですか?

【高畑】全然何も関係なくて、たまたま3色配色のメガネがあって、いろんなカラーバリエーションがあったんですよ。それがいくつかある中で、これだけはスルーせずに立ち止まった(笑)。

【きだて】我々的には、この配色は止まるよねっていう(笑)。

【他故】しょうがないよね。

【高畑】しかも、順番も真ん中に白が入っているじゃないですか。「これは」って思って、ここに自分でロゴを入れる前提ぐらいの勢いで買っちゃったんだけど。この正面のフレームも、乳白色でできていて、これがまた消しゴムっぽいじゃないですか。僕にはこれが消しゴムにしか見えなかったんだけど、それは目が悪いからメガネかけろっていう話なんですけど(笑)。

【きだて】目じゃなくて、心のお病気の可能性が高いんだけどね(笑)。

【他故】心の病気(爆笑)。

――何でも文房具に見えちゃう病(笑)。

【高畑】そうそう(笑)。「これは文房具に違いない」って買ったらメガネだったという。

【他故】いやいやいや(笑)。

【きだて】高畑さん、お薬一つ増やしておきますね(笑)。

【他故】それはあんまりだろ!

【高畑】それで帰ってきたら、やっぱりここに文字を入れたいなと思って、わざわざMONOというシールを貼ったんだけど。イベントの時に、文房具ネタの衣装とかを用意したいじゃないですか。と思ってこれを買ってみたんだけど、これをかけたときの印象が、「ちょっと小生意気だ」とか、「スカして見える」とか言われて、身につける機会があまりないという、ちょっと残念なメガネなんだよね。

――ちょっと横が隠れちゃうし。

【高畑】そう。横向かないと見えないしね。

【他故】前の白いところが目立つだけで。

【高畑】白フレームにすると、イメージがね。とにかく評判がよくないんですよ。

【きだて】文具王がかけないんだったら、俺にちょうだい。

【高畑】いやいやいや(笑)。

【他故】『ぶんぐりころころ』の先端テクノによく似た印象になるんだけど。

(一同)あ~。

【きだて】文具王は、こういういけ好かないキャラに似るんだな(笑)。

【高畑】こういうメガネをかけると、いけ好かないキャラに見えるんだよね。

【きだて】意識高い顔に見えるんだ。イラッとするんだよ。

【高畑】相手をちょっとだけイラッとさせるんだ。だから、当たり障りのない、フレームがいいんですけどね。まあとにかく、僕の目が悪くて、文房具にしか見えなくって買ってみました。

【他故】最初から変化球過ぎだろ(笑)。

【高畑】買ってからイベントでかけようとウキウキだったんだけど、行ってみたら「いけ好かない顔だね」と言われるという(笑)。

【他故】でも、このメガネかっこいいよね。

【きだて】いいなぁ。

のりのチューブにハンドクリームが!

2.jpg

フエキ FC ハンドクリーム(不易糊工業


――次はどなたが。

【他故】じゃあ、私がいきましょうか。家にあったもので、すぐ目に付いたのがこれだったんですけど。フエキのりのハンドクリーム。

【高畑】あ~。

【他故】冬になると手がカサカサになるので、いろんなハンドクリーム使うんですけど、今回はこれを使っていて、非常にいいなと。あと、これを見ていて、割と不思議に思ったのが、「俺、ヤマトのりしか使ったことないな」というのを思い出しちゃったんです。

【きだて】地域的な問題かな。

【他故】地域的な問題だったのだかどうか。このチューブは、フエキのりの人は多分黄色のイメージが強いかなという気がするんですが、ヤマトのりってどちらかというと緑なんですよ。フエキのりは基本的に緑色のチューブはないので、このハンドクリームも緑色はない。それが、自分の中で持っていて違和感になっているんです。

――なるほど。

【他故】これ自体は好きなんですよ、クリームとして悪くないし。ちゃんと、フエキの本物のチューブを使ってるところもあって。

【高畑】これ、カラバリはないんだっけ?

【他故】黄色と青とピンク。本物の製品のチューブを使っているから。

【高畑】黄色だと、それっぽい感じがするかな。

【きだて】俺はやっぱりチューブのりはフエキで黄色、というイメージだね。

【他故】多分、フエキを使っていた人は黄色のイメージなんじゃないかな。でも、ヤマトを使っていた人って、どっちかというと青か緑なんですよ。

――きだてさんは関西出身だから、フエキなんですね。

【きだて】四国もフエキ?

【高畑】確かフエキだったような気がする。

【他故】うちは完全にヤマトのりだった。

――うちもヤマトでしたよ。フエキだと、どうしても「どうぶつのり」のイメージが強いですよ。

【きだて】それこそ、保育園とか小学校低学年の頃は、あの「どうぶつのり」で育ったわけさ。

【他故】というか、僕の子ども時代は「どうぶつのり」より前なので、仮にあったとしても知らない(どうぶつのりは1975年に発売)。

【きだて】あ~、そうか。

【他故】元々あるヤマトのりって緑色のチューブか、あるいは青い筒状のやつ。だから、黄色じゃないんだよね。

【きだて】う~む。

【他故】これ、本物のチューブを使っているんで、「でんぷんのり」の文字が入ったままなんだよ(笑)。

【高畑】この紛らわしさはすごいよね。

【他故】冗談で作っているように見えなくて、このクリームを使っているとヤバい人に見えちゃう。グッズに見えないんですよ(笑)。

【きだて】出てくるクリームの色もさ。

【他故】ちゃんとのりと同じ色なんだもの。

――「何でのりを手に塗ってるんだ」と思われちゃうんだ。

【きだて】若干透明度がないだけの乳白色だから、完全にのりに見えちゃうよな。

【他故】スルーされるか、めっちゃ驚かれるかのどっちかだよ(笑)。

――「どうぶつのり」でもハンドクリームがあったじゃないですか。

【他故】でも、あれはちゃんとグッズとして見えるからいいけど。

――これは、マジに見えますよね。

【他故】マジですよ。だから、たまに外で使っていると、ガチで驚かれることがあって(笑)。

――これで歯磨き粉とか作った日には(笑)。

【きだて】あ~、ダメだろうな。

【高畑】このボディで、「のり以外にもハンドクリームにしました」だけでも紛らわしいけど、さらに歯磨き粉も作ったり、何々も作ったりとなると、同じチューブで中身違いが色々できちゃって(笑)。

【きだて】生産管理が大変そうだな(笑)。

【他故】買った人間も困るよ。同じ場所に置いておけないじゃん。

【高畑】これ、歯磨き粉だと思ってハンドクリームだったらショックだよ。

【きだて】そうだな。逆に、でんぷんのりの方がフォロー効くわな。

【他故】口に入れても悪くないし。

【きだて】キンモクセイのいい香りはするし。

【高畑】「忠実に再現するために、容器はそのまま使用しております」と書いてあるね。まあそりゃ新たに型を作るほどではないだろうけど(笑)。

【他故】だから、「のりじゃありません」というシールはがしたらアウトなのよ(笑)。

【きだて】もう、見分ける術がない。

――それが命綱なんですね(笑)。

【他故】これは、クリームとしてはいいものだし、話題にもなるんですけど、割と紙一重的な、やり過ぎ感のある(笑)。

【きだて】でも、最近こういう美容グッズと文房具って色々とあるじゃん。シードが美白クリーム出していたりするじゃん。「レーダー」柄で。

【他故】関西のメーカって、そういうの多いよね。

――サクラクレパスもそうですよね。

【きだて】悪ふざけしがち?

【高畑】ブランドイメージが、すごい長いことやっている老舗だからこそ遊べるというのはあるよね。あるけどさ~。最近悔しいのは、美白クリームとかの面白グッズに関しては男子は蚊帳の外なわけですよ。この間も、「かわいいマスカラ」というのがあって。

【きだて】はいはい、クラランスの4色ペン型アイライナーね。

【高畑】4色ペンのアイラインとかがあってさ、買うことはできるけど、使うことはないじゃない。まあ、美白洗顔とかは、きだてさんが使うとツヤツヤになるかもしれないけど。

【他故】ツヤツヤ(爆笑)。

【きだて】とはいえ4色ペンのアイライナーはいずれ使うよ。ちゃんと買ってあるから。

【他故】買ったんだ。

【きだて】美しくなってやるわよ❤。

――野生の乙女が目覚めた(笑)。

【他故】ネタで消費できる人はいいよな。

【高畑】使うしかないよな。

【きだて】買っちゃったんだもん。

【高畑】まあ、でもこれは保湿クリームなので。

【きだて】男として使えるギリのところだよね。ハンドクリームは。

【他故】ハンドクリームは、ちゃんと理由があって使えるしさ。

【高畑】僕なんかは、普段からちょっと偏った人だと思われているわけじゃないですか。それで、引き出しからこれを出して手に塗っていたら、やっぱり誤解をまねくよ(笑)。

【他故】「のりを塗ることもあるんだ」って思われちゃうだけだよね。

【高畑】僕がそれをやっていたら、「もしかして、そういうハックもあるのか」みたいな(笑)。のりを手に塗ると、「それは良い効果がある」みたいに思われて。

【きだて】毛穴パック的に使えるかもという(笑)。

【高畑】それを本当っぽく、最もらしく言ってたら、信じるやつが出てきそうじゃん(笑)。

【他故】いるいる(笑)。

【高畑】だって、容器が本物じゃんよ。

――大きさも、本物はこんな感じなんですか?

【きだて】この大きさはあります。

【高畑】もう一つ大きいやつもあるよね。

【他故】大きいやつもあるけど、ハンドクリームとしてこのくらいの大きさじゃないと、持ち歩けないでしょ(笑)。

――使い切れないし。

【高畑】お徳用はいらない(笑)。

【きだて】のりのイメージとしては、これよりもう一回り大きい方のがイメージが強いんだ。

【他故】でも、小学生が初めて買うのりの大きさって、これくらいじゃない?

【高畑】こういうのがお道具箱に入っていた記憶があるね。

――自宅に置いておくのは、もっと大きいのですよね。

【高畑】これ、香りは一緒?

【他故】香りはよく分からない。フエキの香りがよく分からないんだ。「キンモクセイの香り」とかよく言うけど、それの原体験がないから。

【高畑】あ~、そっか。

【きだて】(嗅いでみて)ああ、これは違う。キンモクセイの香りじゃないよ。

【他故】これに香りが付いていたら、それこそヤバいでしょ(笑)。

【きだて】もう、見分ける判断ができないよ。

【高畑】若干、のりの方が透明度があるんだよ。

【他故】いや、遠目で見てたら分からないって。

【きだて】しかし、ハンドクリームだったら、キンモクセイの香料入りはアリだろうしさ。

【高畑】アリだろうね。

【きだて】ややこしくなるのを避けて、わざと付けなかったんだろうね。

【他故】まあ、そうだろうね。

――保湿クリームとしてはどんか感じですか?

【他故】普通にいいやつですよ。

【きだて】馬油か何かが入ってるんだよね。

【他故】そう、馬油が入っている。

【高畑】シアバターも入っているでしょ。

【他故】そう、一般的なものと比べても、比較的いいやつですよ。

――なるほど。これ、いたずらでのりとクリームの両方置いておいたら、見分けつかないですよね。

【きだて】見分けつくも何も…。

【他故】塗る瞬間まで気がつかないですよ。

【高畑】まあ、最近はでんぷんのりをあまり使わないから。

【きだて】そうな。

【高畑】お子さんがいる家庭では気をつけたほうがいいよね。「全然くっ付かない」みたいな。

【他故】のりだと思われて、ガンガン使われても困るしね。だから、この裏のラベルまではがしちゃダメなんだよ。

【きだて】でも、はがしたくなるよね。

【高畑】これ、調子に乗って両方ともシール取って使っていて、しばらくしたらそれを忘れてて、間違えるパターンはあるよね(笑)。

【きだて】取り返しが付かないことがないように、裏のラベルは付けておかないとね。

【他故】俺も恐いから、裏のははがしてないよ。

【高畑】これ、裏はがすと、自分で忘れるやつだよね。

【きだて】ありがちだよ。

【高畑】本当に、自分の記憶力はあてにならないけどね。

【他故】ならないよ。

【きだて】世界で一番信用ならないものの一つだよ(笑)。

(一同爆笑)

――ヤマトはこういうの作らないですね。

【他故】ヤマトは本当にグッズ作らないですね。

――「アラビックヤマト」の容器と、「アンメルツ」がコラボしてもいけそうですけど(笑)。

【きだて】あのかたちはそうだよね。

【他故】L型で(笑)。

――そう「アンメルツヨコヨコ」(笑)。

【高畑】確かに、肩こりに効きそうなかたちしてるな。

自家製の鉛筆型マフラー

3.jpgきだて家特製鉛筆型マフラー

【高畑】じゃあ、最後はきだてさん。

【きだて】はい、私のはこちらでございます。

――鉛筆型のマフラーですね。

【きだて】これが、自家製なんだけど手編みではないという、結構気合いの入ったものでございます。最初、うちの奥さんが手の空いてる時期に「鉛筆型のマフラーを編んでよ」とイメージ図を渡して頼んで編んでもらったんだけど、手編みなのでちょっとガタガタしてたのね。そこで調べてみたらドイツのメーカーで筒編みを簡単にできる編み機を作ってるところがあって。

【他故】はいはい。

【きだて】「これを買おう」と思って探したら、イギリスのAmazon UKに在庫があったから取り寄せて。

【高畑】日本では取り扱っていなかったの?

【きだて】昔は、取り扱っている代理店があったみたいだけど、今は全然なくて。

(一同)ほぉ~。

【きだて】それこそ、ヤフオクでプレミアム価格だったけど、UKだと新品がそれの1/3ぐらいの値段で買えたので。

(一同)へぇ~。

【きだて】やってみると、筒編みのその機械がすごく面白いのね。円筒状に並んだところに歯が46本びっしり付いていて、ハンドルを回すたびに歯が1つ1つ連動して「ガー」っと動いていって。

【高畑】スタジアムのウェーブみたいな感じなんだ。

【きだて】そうそう。

【高畑】あれがぐるぐる回るんだ。

【きだて】あれが延々と回って、結構な勢いで編めていくわけですよ。それを奥さんにやらせると、えらくハマっちゃって。あの人、もともと凝り性なんだけど、とにかく一度そういうのにハマっちゃうと止めどころがなくて、それこそ1日にこのロングマフラーを何本も量産しちゃい始めて。

【他故】おお、すげ~。

【きだて】「頼むからご飯食べてくれ」っていう感じ(笑)。

――ハマり過ぎちゃったんだ。

【きだて】もう、延々と回して何本もできちゃったので、結局ミンネとかあの辺のハンドメイドマーケットで一時期売りにも出していたという。

【他故】私も一本買わせていただきました(笑)。

【きだて】ありがとうございます。

【高畑】買ったんだ(笑)。

【きだて】ただ、鉛筆の削った部分は手編みなんだけど。

【高畑】あ~先っちょがね。

【きだて】先っちょは機械だとできないので手編みなんだけど、ここの編み方もやってるうちにガンガン習熟しちゃって、やたらクオリティが上がってきてる。凝り性の人、ほんと怖いわー(笑)

【高畑】なるほど。

――これ、どういう鉛筆とかイメージはあるんですか?

【きだて】一応、トンボ鉛筆の消しゴム付きの鉛筆を渡して、「これで作ってくれ、設計図はこれだ」と(笑)。

【高畑】図じゃないし(笑)。

【他故】ブツだ(笑)。

【きだて】比率も何も、そのままで作っちゃったから。

【高畑】長くね?

【きだて】どえらく長くいという(笑)。

【他故】比率はどうでもいいだろう(笑)。

【高畑】タテ・ヨコ比を正しく作るとこうなるってことね。

【きだて】そう。これだけ長くなっちゃうんだな、鉛筆は。

【他故】鉛筆って長いんだね。

【高畑】しかし、すごいな。

――この鉛筆型マフラーは自宅にいくつぐらいあるんです?

【きだて】このサイズは、今もう多分2、3本くらい。

【高畑】それは、売ったりもしているからってことね。

【きだて】そう。あとは、他故さんもお買い上げいただいたミニマフラーがあって。

――ミニがあるんですか。

【他故】ショートサイズでね。

【きだて】削っていない鉛筆タイプということで、両端が四角いんですが。

――あ~、なるほど。先が尖ってないんだ。

【きだて】そう。それも、ステッドラーっぽいのとuniっぽいのがあって。

【高畑】色んなのがあるね(笑)。

【きだて】他故さんには、ステッドラーっぽい方をお買い上げいただいて。

【他故】そう。青いやつをいただきました。

【きだて】アパレル関係と文房具って、意外と相性がよくって、結構やってるわけですよ。文房具に見えるアクセサリーとか。

【他故】あ~、はいはい。

――それこそ、Kino.Qさんとかね。

【きだて】そう、「メジャーマフラー」とかやっているじゃないですか。で、俺はタイプ的にアクセサリーをチャラチャラ付けてても、そんなに違和感がないでしょ。文具王と違って「いけ好かない」とか言われないから。

【高畑】あ、う~ん(苦笑)。

――きだてさんが、さっきのMONOメガネかけていても、何も違和感も感じないもの。

【きだて】違和感ないと思うよ。わりとなんでも似合うお得なタイプだから。

【高畑】でもね、文具柄のシャツなんかを探すと、大体が女子用サイズで小さいんだよ。

【きだて】そうなの。

【高畑】ちょっと小っちゃいんだよ。

【きだて】「あ~、着れない」っていうのが結構ある(笑)。

【高畑】そうなんですよ。

【きだて】でも、文具柄シャツなんかもだいたい思いついたら自作しちゃうしね。

【他故】まあ、作っちゃうからね。

【高畑】アクセサリー系は女子向けが多いからね。

【きだて】さすがに、未だにピアスとかには手を出していないんだけど、ピアスも文房具モチーフ色々とあるんだよね。

【他故】ピアスはありそうだね。

【高畑】文房具に見えて文房具じゃないものっていうテーマを、男3人でやっているけど、女子だといっぱいあるんだよ。

【きだて】そうそう。かわいいし、身近な持ち物なので、全然あるんだけど、男のところには降りてこないんだよ(笑)。

【他故】そうね。

【高畑】確かにあるね。

【きだて】そういう意味で、ちょっと悔しいというのはあるので。心は乙女でも、体は乙女ではないので。そこら辺が難しいところで。

【他故】あ~、そうだね。

【きだて】そこだけはいかんともし難い。

【高畑】筒編みの機械って、この幅は決まっているの?

【きだて】その機械に、大と小があるの。他故さんお買い上げのミニマフラーは小で編んだんだよ。大の方は、それこそ帽子とか編む用。

【高畑】本来は、何を編む用なの?

【きだて】マフラーとかレッグウォーマーとかだね、メインは。

【高畑】なるほど、じゃあそのまんまの用途なんだ。

――きだてさん家に大と小の筒があるんですか?

【きだて】あります。大と小の機械があります。

【高畑】機械が家に2台あるということ?

――筒を取り替えるんじゃないんですか。

【きだて】そうです。最初は大きい方を買ったんだけど、奥さんが「小さい方で毛糸の靴下を編みたい」って言うんで、そっちもAmazon UKで。

【高畑】ちなみに、その機械はいくらぐらいなの?

【きだて】小さい方は1万円ちょっとだったよ。

【他故】小さいのはそのくらいなんだ。

【高畑】昔、うちのオカンが、平編みの横に長い機械を持ってたんだけど。「あみむめも」っていう名前の。

【他故】「ジャー」ってやるやつね。知ってる。

【高畑】オカンがそれにすごいハマってたのを思い出したよ(笑)。

【他故】あれ、うちにもあったな。

【高畑】やたらに流行った時期があったんだよね。

【他故】家の中で編むのがまだ当たり前だった時代があったからね。

【高畑】でもさ、こういう糸から物を作るれるだけで、俺はすごいと思うよ。ヒモじゃんみたいな(笑)。

【他故】ヒモ(笑)。

【きだて】しかも、ヒモを機械にかけるとみるみるこういうものになっていくんだよ。

【他故】いや、すごいね~。

【きだて】俺らにとってヒモって個体じゃないのに、こういう機械にかけるとあっという間に個体になっていくという。

【高畑】線から面に変わるんだよね。

【きだて】そう。1次元変わるんだものね。

【高畑】柔らかいものを扱う人たちって、すげーなと思うよ。

【きだて】編み物できるだけですごいなと思うしね。

【他故】そうだよね。

【高畑】ちょっとした魔法だよね。編み棒2本で編む人いるじゃん。すごいよね。

【きだて】やりたくて練習したんだけど、全然上手くならないの。

【他故】うちも娘が編んでいるけど、とてもじゃないけど真似できないなと思うもの。

【きだて】練習が足りないだけだから、練習すればするほど上手くなると言われているんだけどさ。

【他故】まあ、そうなんだけど、とっかかりの部分が上手くいかない(笑)。

――まあ、でもそのマフラーは手編みで素晴らしいじゃないですか。

【高畑】ねえ。機械買った分ぐらいは楽しんでるでしょ。

【きだて】そうね。ただ、本物の鉛筆に色を合わせるのが難しいね。

【高畑】あ~、毛糸自体の色がね。売ってないんだ。

【きだて】なかなかね、売ってないんだよ。だから、実物の鉛筆を持っていって、ユザワヤで毛糸選んでるよ。

【高畑】ちょうどいいのは、探せばある感じ?

【きだて】一応、これはこんな感じかな。でも、からし色がちょっと違うかなという気はする。

【高畑】次は染色だよ。

【きだて】染色か~。うちの母親がやっているから、言えば何とかなりそうだけどね。

【高畑】うちもオカンがやっているよ。鍋でできるんだよね。

【他故】ああ、いいね。

――そこまで手を出すかという(笑)。

プロフィール

きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。東京・京橋の文具店・モリイチの文具コラムサイト「森市文具概論」の編集長も務める。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
【森市文具概論】http://shop.moriichi.net/blog/

他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。「森市文具概論」で「ブンボーグ・メモリーズ’80s」を連載中。

たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/

*このほか、ブング・ジャム名義による著書に『筆箱採集帳 増補・新装版』(廣済堂出版)があるほか、古川耕さんとの共著『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)も2018年3月2日に発売。

【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう