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【新製品】本物の金箔を使った伝統技法が光る万年筆

文具のとびら編集部

セーラー万年筆は、202234日より、「截金(きりかね)万年筆」の注文受付を開始する。受注生産により4月以降順次発売予定。税込24万2,000~24万4,200円。

「截金(きりかね)」とは、6世紀に仏教とともに伝来した技法。
金箔・プラチナ箔などを数枚焼き合わせて細く直線状に切ったものを、筆と膠(にかわ)を用いて貼ることで文様を表現する。
それが仏教美術の飾り立てる技として発展し、今日では日本でのみ、京都を中心に継承されている。
ただでさえ薄い金箔を髪の毛のように細くし、柄や絵を描く技術の見栄えは息を飲むほどの美しさ。

ちなみに、金を用いる技法として知られる「蒔絵」は、主に金粉を蒔くことで装飾の「一部」の役割を果たすもの。「截金」はそれに対し、金を「主役」として装飾しているのが特徴だ。

今回の截金万年筆」は、截金作家・大塚華仙による、截金を黒檀材の蓋と胴に施し、漆で仕上げた万年筆。
本体には、世界で評価されたセーラー万年筆独自の大型21 金ペン先を搭載。
受注生産により、用途やシーンに合わせて好みの字幅を7種から選ぶことができる。

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文様は「紅楓(こうふう)」「麻葉(あさば)」「海浪(えなみ)」の全3種。

「紅楓(こうふう)」

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葉の色が変わることから変化を表す文様。
また葉の形が鶏のとさかに似ていることから、立身出世の意味も込められている。


「麻葉(あさば)」

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六角形の幾何学文様で、平安時代から仏像の装飾などに使われてきた柄。
麻の葉は4ヶ月で4mにもなるほど成長が早く、子どもの健やかな成長の願いが込められている。また、魔除けの意味も持つという。


「海浪(えなみ)」

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広い海がもたらす恩恵を感じさせる柄で、無限に広がる波の文様に未来永劫へと続く幸せへの願い、人々の平安な暮らしへの願いが込められた縁起の良い柄。


パッケージは、日本人と馴染み深い国産の栗材を使用。
栗は硬く湿気に強いほか、耐久性に富むことから建材としても利用されてきた。
強靭な栗材の無垢箱に収められることで万年筆を大切に保護できる。


【製品情報】
字幅:極細・細字・中字・太字・ズーム・ミュージック
価格:極細~太字/税込24万2,000円 ズーム・ミュージック/税込24万4,200円
ペン先:21金・大型
ペン先仕上げ:金メッキ
蓋栓・蓋・胴・尾栓:黒檀、截金、漆仕上げ
大先:PMMA樹脂
金属部品:金メッキ仕上げ(一部ゴールドIP仕上げ)
本体サイズ:φ19.6×164mm、42.6g

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