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シヤチハタの知育スタンプ「エポンテ」によるソウゾウリョクの伸ばし方

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千葉 勇

あそびながら学ぶことができる知育玩具が注目を浴びている中、スタンプを使った知育を提案しているのがスタンプメーカーのシヤチハタ。同社は、発達心理学の権威である内田伸子先生監修のもと、3歳からあそべる知育スタンプ「エポンテ」を2014年11月に発売。幼児の親の間で話題となり、おもちゃの展示会では優秀賞を受賞するなど脚光を浴びている。最近では2017年6月5日に新製品として「エポンテ どうぶつスタンプ」を発売し、ラインアップを拡充したばかり。発達心理学から生まれたという知育スタンプとはどのようなものなのか。

コンセプトは『クリエイティブ・イマジネーション・トイ』

「エポンテ」のコンセプトは、『クリエイティブ・イマジネーション・トイ』。“そうぞう(想像・創造)”することで、子どもの「可能性」を育むことを目指している。

『クリエイティブ・イマジネーション・トイ』の監修者の内田伸子先生(発達心理学者・お茶の水女子大学名誉教授)によると、「子どもの“そうぞう”力(想像力・創造力)を育むために大切なことは、どの方向にも発想を広げられること。そしてお子さんが飽きずに繰り返しあそべることです」という。

また、「エポンテ」については「使い方はとても簡単。『おす』だけで、いろいろなパターンができあがります。使い方に苦労がないぶん創造的想像に頭を使えるので、飽きることなく、たとえ指先があまり器用ではないお子さんであっても楽しんでいただけます。エポンテの形状は○△□などどれもシンプルです。それらを組み合わせたり、色やカタチを重ね合わせることで、多種多様の表現が可能になります。人間や建物、木などの造形も簡単です。アイデアと工夫次第で、子ども自身がイメージしたものを自由に表現できるのです。またエポンテで表現することにより、イメージがクリアになり次のカタチが見えてきます。自分なりの使い方を見つけながら、表現あそびをおおいに楽しませてあげてください。ワクワクする時間の中で『想像するチカラ』と『創造するチカラ』がぐんぐん育まれていくことでしょう。親子でいっしょに会話しながら楽しんでいただけるといいですね」と語る。

シヤチハタでは、「これまでオフィス用の捺印具を中心に商品開発を行ってきましたが、蓄積してきた技術やノウハウを暮らしの中でも役立てることはできないかと模索していました」と振り返る。そのような中、開発者の脳裏をよぎったのは子どもにスタンプを与えると熱心にポンポンとおし続けるが、なぜ子どもはスタンプが好きなのか?」という疑問。そこで、まず子どもの観察調査をスタートした。自分たちで仮説を立てながら内田先生の元に足を運び、試行錯誤を繰り返したという。開発を進めていく上で念頭に置いたのは、「インプット(スタンプを押す)とアウトプット(スタンプの絵柄を組み合わせる)で変化が生まれること」「発想や使い方がどんどん広がっていくこと」「操作がシンプル(スタンプをおすだけ)で、繰り返し遊んでも飽きないこと」の3つ。試作品を制作すると、子どもたちに実際に遊んでもらい、改善を繰り返すことで、ようやくこの商品が誕生したという。


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内田伸子先生プロフィール
発達心理学者。お茶の水女子大学名誉教授。お茶の水大学大学院修了。学術博士。専攻は発達心理学、認知心理学。主な著書に『世界の子育て格差-子どもの貧困は超えられるか』(金子書房)、『お母さん知っていますか?子どもの「つまづき」には理由がある!』(PHP研究所)、『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など。

第1弾は「カラースタンプ」「カタチスタンプ」「パズルスタンプ」の3種類


ところで「エポンテ(eponte)」という商品名は、「EDUCATION(教育)」+「絵」+「ポンっておす」+「手」からなる新しい造語だという。形や手触り、パズルなど、子どもが直接触れて楽しめる、見た目がカラフルなツールとなっている。

子どもは手の運動があまり発達していない時期には、自分でイメージしたことを上手に紙の上に表現することはできない。だが、この「エポンテ」を使えば、人間や建物、木などの造形を考えながら表現することができるようになる。組み合わせを楽しむことで、あそびながら、いつの間にか想像力や創造性がどんどん育まれていくというわけ。

2014年11月に発売した「エポンテ」の第1弾商品は、「カラースタンプ」「カタチスタンプ」「パズルスタンプ」の3種類。各税抜3700円。

「カラースタンプ」は、青・桃色・黄色のボディーと同色のインキが内蔵されていて、色と色を重ね合わせて新しい色づくりも楽しめる。あそびを通して色への興味や関心が高まり、豊かな色彩感覚を育むことができる。小さな子どもの手にしっかり馴染むデザインとなっている。

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「カラースタンプ」

「カタチスタンプ」は、丸・三角・四角を組み合わせることで様々なカタチの変化を楽しめるのが特徴。柔らかい素材でできているので、ちょっとした力加減で変形し、微妙なニュアンスも思いのまま。あそびの中からアイデアがあふれ出し、造形的センスの向上に効果的。

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「カタチスタンプ」


「パズルスタンプ」は、三角と四角のパズル型スタンプ。7つのカタチの組み合わせで動物、植物、乗り物や建物、そして出来事(シーンやストーリー)を自由に描くことができ、発想力を刺激する。パズルに親しむことで論理数学的センスも磨かれる。

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「パズルスタンプ」

また、専用インキはすべて、子どもへの安全性に配慮するとともに、衣服に付いても洗濯で落としやすい食用色素を使用した水性染料インキを採用している。

このうち「カタチスタンプ」が2015年6月に「日本おもちゃ大賞エデュケーショナル・トイ部門」で優秀賞を受賞。また同年9月には、「カラースタンプ」と「カタチスタンプ」が「2015年度グッドデザイン賞」を受賞するなど、教育玩具とデザインの分野で認められ、相次いで賞を受賞した。

第2弾の「どうぶつスタンプ」は「陸のどうぶつセット」と「水のどうぶつセット」の2種類

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シリーズ第2弾として、2017年6月5日に発売したのが、どうぶつの顔や体などをシンプルなイラストにしたスタンプ「どうぶつスタンプ」。どうぶつのパーツ20種類をつなげて、おすことで、自分だけの空想どうぶつを作ることができる。楽しくあそびながら自分らしさを表現でき、独創的センスを育める知育スタンプとなっている。

商品ラインナップは、「陸のどうぶつセット」(写真左)と「水のどうぶつセット」(写真右)の2種類で、それぞれにスタンプ20個とスタンプパッド、補充インキがセットになっている。インキは子どもへの安全性に配慮し、衣服に付いても洗濯で落としやすい食用色素を使用した水性染料インキを採用している。2種類とも税抜3700円。

エポンテブランドサイトで無料テンプレートを提供

シヤチハタでは、「エポンテ」をもっと活用してもらうために、「エポンテブランドサイト」を開設している。商品コンセプトやラインアップの紹介に加え、ワークショップに力を入れていて、ワークショップレポートやワークショップガイドも掲載。さらに、どこでも簡単にワークショップを開くことができるように「あそびテンプレート」を無料で提供している。

「あそびテンプレート」は、テンプレート(PDF)をダウンロードして、A4サイズの普通紙にプリントして使うようになっている。テンプレートのイラストは、スイカ、ブドウといったフルーツや、バケツ、ケーキ、くるまなど、「カラースタンプ」「カタチスタンプ」「パズルスタンプ」「どうぶつスタンプ」に合わせたもの各10柄のほか、共通で使えるものも3柄揃えている。

エポンテあそびテンプレートA001.pdf

エポンテブランドサイト
https://www.shachihata.co.jp/eponte/

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