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【コレ買いました!】京阪電車モチーフの限定万年筆

北澤孝之(Bun2編集長)

文具店TAG」を運営する京都のタケダ事務機は、京阪電気鉄道や京都・滋賀のタウン誌「月刊誌Leaf」とコラボして制作した京阪電車京都地下線開通30周年記念万年筆「京阪電車公式万年筆 旧3000系特急車両」(税抜1万4,000円)を2017年5月に限定250本で発売している。

筆者は関西出身ではないが、関西へ赴いた折りに何度か京阪電車に乗車したことがある。なので、そのニュースを目にしたときから気になっていたのだが、なにぶんお値段がお値段なので、気軽に買うには心のハードルがいささか高かった。

しかし今回、鉄道文具に関して色々と調べているうちに、この万年筆のことが気になったのでチェックしてみると、まだ販売しているではないか! 「これは買うしかないな」。心の中からそうささやく声が聞こえた。ハードルを飛び越えた瞬間である。意を決して注文した。

万年筆2.jpg届いた荷物を開梱すると桐箱が出てきて、その中に万年筆が入っていた。特急電車として活躍した京阪電車旧3000系のカラーリングを施した万年筆で、セルロイド製の軸には同車両独特のイエローとレッドをデザインしている。京阪沿線に住んでいる人ならば、ひと目見てそれと分かるデザインだろう。


万年筆3.jpg天冠には、特急電車に付けられている鳩のヘッドマークをデザインしているのがポイント。ペン先はステンレス製の中字で、小ぶりのペン先だが、書き味はスムーズで悪くない。


万年筆4.jpg万年筆と同時に、京都市内の4駅(三条、祇園四条、清水五条、七条)をイメージしたインクも発売しているので、併せてそのインクも購入した。色はうすふじ(七条駅)、せいじ(清水五条駅)、うこん(祇園四条駅)、うすあけ(三条駅)で、これは地下線開通当時から使用している各駅のステーションカラーなのだそうだ。どれにしようか悩んだが、やはり京阪本線の終点であり最重要駅である三条駅のインクに決めた。


万年筆5.jpg早速、インクをいれて試し書きをしてみた。正直なところ駅名優先でインクを選んだので、色味までは期待していなかったが、なかなかいい色味だ。ちなみに「うすあけ(薄緋)」とは、「茜草(あかねぐさ)の根で染めた薄い緋の色」(大辞林・第三版)のことだという。京都らしい上品な色だと思う。

それこそ、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで注文した万年筆だが、結果としては大満足であった。電車の万年筆はなかなかに珍しいが、色物めいた感じはなく、上方のはんなりとした上品さが漂いながら、日常使いができるところが気に入った。これからも大事に使いたいと思う。

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