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【連載】『小粋な手紙箱』 #58・You Tube 始めました

田丸有子

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。

手紙で気持ちを伝えよう!

こんにちは。冬本番の寒さが続いていますが、いかがお過ごしですか。

さて、今年最初に読んだ本は中島国彦・長島裕子編の『漱石の愛した絵はがき』でした。

夏目漱石は手紙をもらうのも書くのも相当お好きだったようですね。特に絵はがきを気に入り、引っ越しするたびに封書の手紙は焼いて処分していたそうですが、絵はがきだけは残していたと記されています。

「小さな一葉の絵はがきには、そこにこめられたドラマがある。漱石を思う気持ちが詰まっている。なぜ、漱石は絵はがきを保存していたのであろうか。手紙ほど多くのことが書けない絵はがきは、むしろ、純粋に思いを託すことができるものであったのかもしれない。どこから出された絵はがきにも、ここから漱石に出そうという気持ちが、その限られた面積に凝縮されている。」

明治・大正時代の人々にとって美しい絵はがきは、見知らぬ土地へ思いを馳せ、美的感覚を育て、五感を刺激する文化そのものでした。そこに綴られた言葉が合わさって、情緒豊かな味わいある1枚となって手元に届くのです。夏目漱石が受け取った数々の絵はがきの美しさ、デザインの妙、綴られている手書き文字の趣。全編カラーで、1枚1枚をただ眺めるだけでも十分楽しく、改めて絵はがきの魅力を再認識させられる本でした。

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私の手紙に関する積読本リストは長くなる一方です。これから読む楽しみがそれだけ控えていると考えるだけでワクワクします。今年も素敵な本をはじめ、気に留まった手紙のあれこれをご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

手紙トピック

ふと思い立って昨年の11月にYou Tube を始めました。私が普段どんなふうに手紙を書いているのか、どんな道具を使っているのか、どんな場所で書いているのかなど、手紙をとことん楽しんでいる様子が垣間見られる内容になっています。全くの趣味動画なので手紙をあまり書かない人からするとかなりマニアックな内容かもしれません。動画を撮影するのも編集するのも素人ですが、今後少しずつ進化していけたらと考えています。チャンネル名は「手紙魔Yukoのお手紙ライフ」。デジタル苦手の私が四苦八苦しながらも楽しみながら作っている動画をぜひご覧ください。

今月のマキシマムカード

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テーマ: 壬寅
ポストカード・切手: 龍虎図屏風(橋本雅邦)
絵入りハト印: 令和4年用年賀

お知らせ

★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!

入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」
ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」
美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」


★ 体験講座も有ります!

(社)手紙文化振興協会 体験講座スケジュール

プロフィール

田丸有子 (たまるゆうこ)

(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント

子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。

また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。

奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。

ブログ「Cordially yours
You Tube手紙魔Yukoのお手紙ライフ

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